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いや・し【卑し・賤し】🔗🔉

いや・し卑し・賤し】 〔形シク〕 ⇒いやしい

いやし・い【卑しい・賤しい】🔗🔉

いやし・い卑しい・賤しい】 〔形〕[文]いや・し(シク) (類義語アヤシが不思議と思われる異常なものに対する感情であるのに対し、蔑視または卑下すべきものに対する感情をあらわす) ①身分や地位が低い。伊勢物語「男、身は―・しくて、いと二なき人を思ひかけたりけり」 ②貧しい。みすぼらしい。万葉集19「葎むぐらはふ―・しき屋戸も」。「―・い身なり」 ③とるにたりない。源氏物語帚木「なにがしが―・しき諫めにて」 ④下品である。おとっている。つたなく、まずい。枕草子195「ことばの文字―・しうつかひたるこそ、よろづのことよりまさりてわろけれ」。徒然草「今様はむげに―・しくこそなりゆくめれ」。玉塵抄4「拙はつたないとよむぞ。―・しい心ぞ」。「―・い行い」 ⑤さもしい。けちである。枕草子278「いかに―・しくもの惜しみせさせ給ふ宮とて」。「金に―・い」 ⑥食物などに対する欲望が、むき出しである。いじきたない。「―・い真似はやめなさい」

いやし・ぶ【卑しぶ・賤しぶ】🔗🔉

いやし・ぶ卑しぶ・賤しぶ】 〔他上二〕 (→)「いやしむ」に同じ。今昔物語集3「―・び蔑あなずられなむ」

いやし・む【卑しむ・賤しむ】🔗🔉

いやし・む卑しむ・賤しむ】 [一]〔他五〕 いやしめる。大唐西域記長寛点「賤しき種やからなりといふことを鄙イヤシム」 [二]〔他下二〕 ⇒いやしめる(下一)

いやし・める【卑しめる・賤しめる】🔗🔉

いやし・める卑しめる・賤しめる】 〔他下一〕[文]いやし・む(下二) いやしいものとして見下げる。さげすむ。仮名草子、伊曾保「汝乞食非人を―・むる事なかれ」。「自分自身を―・める振舞」

いやしん‐ぼう【卑しん坊】‥バウ🔗🔉

いやしん‐ぼう卑しん坊‥バウ 食物にいやしい人。食い意地のはっている人。食いしんぼう。また、ものおしみする人。けちんぼう。

ひ‐かん【卑官】‥クワン🔗🔉

ひ‐かん卑官‥クワン ①階級の卑しい官。 ②官吏の謙称。

ひ‐きょう【卑怯】‥ケフ🔗🔉

ひ‐きょう卑怯‥ケフ (「比興」の当て字という) ①心が弱く物事に恐れること。勇気のないこと。臆病。 ②心だてのいやしいこと。卑劣。「―な騙し討ち」 ⇒ひきょう‐もの【卑怯者】

ひきょう‐もの【卑怯者】‥ケフ‥🔗🔉

ひきょう‐もの卑怯者‥ケフ‥ 勇気のない者。ずるく、いやしい者。 ⇒ひ‐きょう【卑怯】

ひ‐きん【卑近】🔗🔉

ひ‐きん卑近】 てぢかでたやすいこと。ありふれたこと。高尚でないこと。「―な例を示せば」

ひ‐きんぞく【卑金属】🔗🔉

ひ‐きんぞく卑金属】 空中に放置するとき酸化されやすく、水分・二酸化炭素などによって容易に侵される金属。アルカリ金属・アルミニウム・鉄の類。↔貴金属

ひ‐くつ【卑屈】🔗🔉

ひ‐くつ卑屈】 (他人にへつらって)自らを卑しめるいじけたさまであること。「―な態度」

ひ‐げ【卑下】🔗🔉

ひ‐げ卑下】 ①自分を劣ったものとしていやしめること。へりくだること。謙遜。源氏物語紅梅「さりとて思ひ劣り、―せむも、かひなかるべし」 ②いやしめ見下すこと。 ⇒卑下も自慢の中

ひげ‐まん【卑下慢】🔗🔉

ひげ‐まん卑下慢】 「卑下も自慢の中うち」に同じ。町人嚢「形は随分謙へりくだりて、内心人に傲おごる気象ある者もあり。是を―といへり」→卑下(成句)

○卑下も自慢の中ひげもじまんのうち🔗🔉

○卑下も自慢の中ひげもじまんのうち 卑下しながらそれを美徳としてほこるのにいう。 ⇒ひ‐げ【卑下】 ひげ‐もじゃ髭もじゃ】 ひげがもじゃもじゃに生えているさま。「―の山男」 ひけ‐もの引け物】 欠点があって価のさがった品物。 ひげやぐら髭櫓】 狂言。大髭の男が、髭を切らせようとする女房と争う。女房は近所の女たちを加勢に呼んで、櫓を構えて防戦する夫の髭を大毛抜で引きぬく。 ひげ‐やっこ髯奴】 頬ひげのある武家奴。また、作りひげをした奴。 ひけ‐よつ引け四つ】 (一般に午後10時を四つというのに対して、張見世はりみせをとじる合図の四つの意)江戸時代、新吉原の遊里で、今の午後12時を称し、拍子木で時をしらせた。↔鐘四つ。→引け6 ピケ‐ライン ピケット‐ラインの略。 ひけら‐か・す 〔他五〕 (ヒカ(光)ラカスの転)見せびらかす。自慢する。狂言、鶏聟「ちと持つて参つて―・しませう」。「知識を―・す」 ひ・ける引ける】 〔自下一〕 ①(「退ける」とも書く)その日の用務がすんで退出する時刻になる。「会社が―・ける」 ②気おくれがする。負ける。浄瑠璃、世継曾我「無法者は相手にならぬか。それは―・けて見ゆる」。「気が―・ける」 ③遊郭で、引時ひけどきに遊女が張見世はりみせから退く。 ひ‐げろう日下臈‥ラフ 六位の蔵人くろうどが毎日交替に一人ずつ朝夕の供御くごに伺候し雑事を勤めたもの。

ひ‐けん【卑見・鄙見】🔗🔉

ひ‐けん卑見・鄙見】 自分の意見の謙譲語。「―を開陳すれば」

ひ‐ご【卑語・鄙語】🔗🔉

ひ‐ご卑語・鄙語】 いやしいことば。いなかびたことば。

ひ‐しつ【卑湿】🔗🔉

ひ‐しつ卑湿】 土地が低くて湿気のあること。また、その土地。

ひ‐しゅう【卑湿】‥シフ🔗🔉

ひ‐しゅう卑湿‥シフ ⇒ひしつ

ひ‐しょう【卑小】‥セウ🔗🔉

ひ‐しょう卑小‥セウ 取るに足りないこと。ちっぽけなこと。「―な存在」「―な欲に迷う」

ひ‐しょう【卑称】🔗🔉

ひ‐しょう卑称】 自己または相手の動作・状態をいやしめていうこと。また、その称。「やつがれ」「うぬ」「…しやがる」などの類。

ひ‐せん【卑賤・鄙賤】🔗🔉

ひ‐せん卑賤・鄙賤】 身分・地位の低くいやしいこと。

ひ‐ぞく【卑俗】🔗🔉

ひ‐ぞく卑俗】 いやしく俗っぽいこと。下品なこと。低俗。また、そういう人。「―な趣向」

ひ‐ぞく【卑属】🔗🔉

ひ‐ぞく卑属】 〔法〕親等上、子と同列以下にある血族。子・孫などの直系卑属と甥おい・姪めいなどの傍系卑属に分ける。↔尊属。 ⇒ひぞく‐しん【卑属親】

ひぞく‐しん【卑属親】🔗🔉

ひぞく‐しん卑属親】 卑属の関係にある親族。 ⇒ひ‐ぞく【卑属】

ひ‐ふ【鄙夫・卑夫】🔗🔉

ひ‐ふ鄙夫・卑夫】 いやしい男。粗野な男。

ひ‐ふ【鄙婦・卑婦】🔗🔉

ひ‐ふ鄙婦・卑婦】 いやしい女。

ひみこ【卑弥呼】🔗🔉

ひみこ卑弥呼】 3世紀半ば頃の邪馬台国やまたいこくの女王。「魏志倭人伝」によれば約30国が女王の統治下にあり、239年魏に使者難升米を遣わして、明帝より親魏倭王の称号を与えられた。ひめこ。 →資料:『魏志倭人伝』

ひ‐れつ【卑劣・鄙劣】🔗🔉

ひ‐れつ卑劣・鄙劣】 品性・行為などの、いやしく下劣なこと。陋劣。「―な手段」

ひ‐ろう【鄙陋・卑陋】🔗🔉

ひ‐ろう鄙陋・卑陋】 いやしいこと。品性・行為が下劣なこと。下品。

ひ‐わい【卑猥・鄙猥】🔗🔉

ひ‐わい卑猥・鄙猥】 いやしくてみだらなこと。下品でけがらわしいこと。「―な話」

[漢]卑🔗🔉

 字形  筆順 〔十部7画/9画/常用/4060・485C〕 [] 字形 〔十部6画/8画〕 〔音〕(呉)(漢) 〔訓〕いやしい・いやしむ・いやしめる・ひくい [意味] ①身分・地位がひくい。取るに足らない。(対)尊。「卑賤・尊卑・卑金属」▶自分をへりくだっていう語としても用いる。「卑見・卑官」 ②態度・心持ちが下品である。「卑劣・卑猥ひわい・野卑」 ③ひくくする。他人または自分を、いやしめる。みくびる。「卑下ひげ・男尊女卑」 [解字] 解字会意。上半部は、ひらたい楕円だえん形のしゃもじのような道具。下半部は、手に持つさま。うすべったい意。は異体字。 [難読] 卑弥呼ひみこ

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