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ふ・く【吹く・噴く】🔗🔉

ふ・く吹く・噴く】 [一]〔自五〕 (語幹フは風が樹木などを吹いて立てる音の擬音語か)気体が動きを起こす意。転じて、ものの内部から勢いがわきあがって何かを生ずる意。 ①風がおこる。風が動く。古事記「夕されば風―・かむとそ木の葉さやげる」。天草本伊曾保物語「やがてその日大きな旋風つじかぜが―・いて鳴動して来たが」 ②息をする。類聚名義抄「嘘、イキス・フク・ウソフク」 ③水などが、勢いよくわきでる。「泉から水が―・き出る」 ④草木の芽が出る。「柳の芽が―・き始めた」 ⑤かび・粉などが表面につく。浮世風呂4「青い色の丸いもので白う粉の―・いたもんぢや」。「粉が―・いた芋」 ⑥吹出物が出る。東海道中膝栗毛6「瘡かさがひとりでに―・き出したハ」 ⑦相場が騰貴する。 [二]〔他五〕 ①風が物に当たる。当たって物を動かす。万葉集1「ながらふる妻―・く風の寒き夜にわが背の君は独りか寝らむ」。平家物語10「松―・く風索々たり」。「木の葉を―・く風」 ②口から呼気を強く出して物に当てる。落窪物語1「火をうち―・きてみて」。日葡辞書「ヒヲフク」 ③息を出して鳴らす。継体紀「枚方ひらかたゆ笛―・きのぼる近江のや毛野けなの若子わくごい笛―・きのぼる」。天草本伊曾保物語「ただ出陣の時、貝を―・くこと、これを家の役なれば勤むるまでぢや」。「ハーモニカを―・く」 ④湧くように内から勢いよく出す。万葉集5「かまどには火気ほけ―・きたてずこしきには蜘蛛の巣かきて飯かしくことも忘れて」。「銃口が火を―・く」 ⑤たたらで風を送って、鉱石をとかし分ける。溶解する。万葉集14「真金―・く丹生のまそほの色に出でて」 ⑥金属を鋳て造る。鋳造する。「鐘を―・く」 ⑦萌きざす。芽ぐむ。「新芽を―・く」 ⑧かび・粉などが表面につく。「かびを―・く」 ⑨出まかせを言う。大言を吐く。色道大鏡「身上を自慢し身を―・く男」。「酔った勢いで―・いて回る」 ◇「噴」は、内部にある気体・液体・火などが勢いよく外へ出る場合に使う。 ⇒吹けば飛ぶよう

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