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そねま・し【嫉まし・妬まし】🔗🔉

そねま・し嫉まし・妬まし】 〔形シク〕 ねたましい。にくらしい。宇治拾遺物語13「いかなる物の又かくはするやらんと―・しくおぼえければ」

そねみ【嫉み・妬み】🔗🔉

そねみ嫉み・妬み】 そねむこと。ねたみ。にくみ。嫉妬。「人の―を受ける」

そね・む【嫉む・妬む・猜む】🔗🔉

そね・む嫉む・妬む・猜む】 〔他五〕 自分よりまさっているのをうらみ憎む。嫉妬する。源氏物語桐壺「さまあしき御もてなし故こそすげなう―・み給ひしか」。「友の栄達を―・む」

と‐し【妬視】🔗🔉

と‐し妬視】 ねたみを抱いてみること。嫉視しっし

と‐しん【妬心】🔗🔉

と‐しん妬心】 ねたむ心。嫉妬心。

と‐ふ【妬婦】🔗🔉

と‐ふ妬婦】 嫉妬ぶかい女。やきもちやきの女。

ねた【妬】🔗🔉

ねた】 (ネタシの語幹)ねたましいこと。ねたましく思うこと。源氏物語宿木「―のわざやと思ひゐ給へり」 ⇒妬に籠む

ねた‐が・る【妬がる】🔗🔉

ねた‐が・る妬がる】 〔自四〕 くやしがる。うらめしく思う。宇津保物語楼上下「いといたく―・り給ひて」 ○ねたが割れるねたがわれる 手品などの仕掛けがばれる。隠していたたくらみなどがあらわになる。 ⇒ねた

ねた‐げ【妬げ】🔗🔉

ねた‐げ妬げ】 (ネタシの語幹に接尾語ゲの付いたもの) ①ねたましい、あるいは憎らしいと思っている様子。くやしそうな感じ。源氏物語帚木「かたみにそむきぬべききざみになむあると、―に言ふ」 ②憎らしいほど立派なさま。源氏物語末摘花「心ばせのなだらかに―なりしを」 ○寝た子を起こすねたこをおこす (寝静まった子を起こして騒がしくする意から)静穏になったのを、つまらぬ事をして元の騒然たる状態にする。忘れかけていた事を思い出させて、また問題を起こす。 ⇒ねる【寝る・寐る】

ねた・し【妬し】🔗🔉

ねた・し妬し】 〔形ク〕 (「名痛し」の転か。相手の評判が高くて、自分に痛く感じられる意から) ①ねたましい。古今和歌集六帖1「―・しわれ子の日の松にならましを」 ②癪しゃくにさわる。憎らしい。竹取物語「かくあさましくもてくることをなむ、―・く思ひ侍る」

○妬に籠むねたにこむ🔗🔉

○妬に籠むねたにこむ 根に持つ。遺恨に思う。「ねたに持つ」とも。浄瑠璃、今宮の心中「由兵衛めがねたにこみ」 ⇒ねた【妬】 ねた‐ば寝刃】 切れ味の鈍った刀の刃。浄瑠璃、栬狩剣本地「―やつきしとすかし見れば」 ⇒寝刃を合わす ね‐タバコ寝煙草】 寝床に入ってタバコを吸うこと。

ねたまし・い【妬ましい】🔗🔉

ねたまし・い妬ましい】 〔形〕[文]ねたま・し(シク) 嫉妬したい気持である。うらやましくもにくらしい。古今著聞集10「この事―・しう思ひ給ひたるをりふし」。「人の成功が―・い」

ねたまし‐がお【妬まし顔】‥ガホ🔗🔉

ねたまし‐がお妬まし顔‥ガホ 相手にねたましく思わせる顔つき・様子。源氏物語蜻蛉「などかく―に掻き鳴らし給ふ」

ねたま・す【妬ます】🔗🔉

ねたま・す妬ます】 〔他四〕 相手にねたましいと思わせる。くやしがらせる。源氏物語総角「なべてやはなど―・し聞ゆれば」

ねたみ【妬み】🔗🔉

ねたみ妬み】 ねたむこと。嫉妬。「―を抱く」「―ごころ」 ⇒ねたみ‐ぐさ【妬み種】 ⇒ねたみ‐そねみ【嫉妬】

ねたみ‐ぐさ【妬み種】🔗🔉

ねたみ‐ぐさ妬み種】 ねたみのたね。ねたみのもと。 ⇒ねたみ【妬み】

ねた・む【妬む】🔗🔉

ねた・む妬む】 〔他五〕 ①他人のすぐれた点にひけ目を感じたり、人に先を越されたりして、うらやみ憎む。そねむ。また、男女の間でやきもちをやく。源氏物語浮舟「女は、今の方にいま少し心寄せまさりてぞ侍りける。それに―・みて、終に今のをば殺してしぞかし」。「人の出世を―・む」 ②癪しゃくだと感ずる。くやしいと思う。竹取物語「翁、『胸いたきことなし給ひそ。うるはしき姿したる使にも障らじ』と、―・みをり」

ねった・し【妬し】🔗🔉

ねった・し妬し】 〔形ク〕 ネタシの促音化。平家物語9「―・い、さらば景季もぬすむべかりける物を」。日葡辞書「ネッタウナ(馴)レツラン」

や・ける【焼ける】🔗🔉

や・ける焼ける】 〔自下一〕[文]や・く(下二) ➊光・熱などがあてられる。 ①火がついて燃える。燃えて灰となる。万葉集17「鶯の鳴くくら谷にうちはめて―・けは死ぬとも君をし待たむ」。源氏物語橋姫「住み給ふ宮―・けにけり」。「家が―・ける」 ②火にあぶられて熱が通る。「魚が―・けた」「パンが―・ける」 ③(「灼ける」とも書く)熱せられてあつくなる。〈[季]夏〉。平家物語6「筧かけひの水をまかせたれば、石や鉄くろがねなんどの―・けたるやうに、水ほどばしつて寄り付かず」。「―・けた砂浜」 ④日光に照らされて水分が蒸発する。日照りで五穀などが枯れしぼむ。和泉式部集「田舎なる人のもとより、ひでりして国の皆―・けたることをわびたるに」 ⑤日光などに当たって変色する。「日に―・けた頬」「畳が―・ける」 ⑥日の光が空にうつって赤くなる。「空が―・ける」 ⑦陶磁器・瓦・炭などができあがる。「この壺はよく―・けた」 ⑧噴火する。折たく柴の記「この日富士山に火出でて―・けぬるによれり」 ➋あれこれと気づかいする。 ①思い乱れる。苦しい思いをする。万葉集1「網の浦のあま処女らが焼く塩の思ひそ―・くるわが下情したごころ」 ②手がかかる。「世話が―・ける」 ➌(「妬ける」とも書く)ねたましく思われる。「仲のいいのをみると―・ける」 ➍食物が胃にたまって、胸が熱いように感ぜられる。醒睡笑「餅を食ひ過ごして胸の―・くるが苦しい」

[漢]妬🔗🔉

 字形 〔女部5画/8画/3742・454A〕 〔音〕ト(漢) 〔訓〕ねたむ [意味] やきもちをやく。ねたむ。「嫉妬しっと・妬心」 ▷は異体字。

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