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まどい【惑い】マドヒ🔗⭐🔉
まどい【惑い】マドヒ
(奈良時代には清音)まどうこと。まよい。万葉集6「たわやめの―に縁よりて」
⇒まどい‐ばし【惑い箸】
⇒まどい‐もの【惑い者】
まどい‐あ・う【惑ひ合ふ】マドヒアフ🔗⭐🔉
まどい‐あ・う【惑ひ合ふ】マドヒアフ
〔自四〕
互いに途方に暮れる。ともに迷う。源氏物語須磨「程につけつつ思ふらむ家をわかれてかく―・へる」
まどい‐あり・く【惑ひ歩く】マドヒ‥🔗⭐🔉
まどい‐あり・く【惑ひ歩く】マドヒ‥
〔自四〕
道に迷い、また途方に暮れて、あてもなくさまよい歩く。源氏物語若菜下「唐土・高麗とこの世に―・き」
まどい‐い・ず【惑ひ出づ】マドヒイヅ🔗⭐🔉
まどい‐い・ず【惑ひ出づ】マドヒイヅ
〔自下二〕
あわてふためいて出る。源氏物語玉鬘「にはかに―・で給ひし騒ぎに」
まどい‐い・る【惑ひ入る】マドヒ‥🔗⭐🔉
まどい‐い・る【惑ひ入る】マドヒ‥
〔自四〕
あわてて中にはいる。源氏物語蜻蛉「人もこそ見つけて騒がるれと思ひければ―・る」
まどい・く【惑ひ来】マドヒ‥🔗⭐🔉
まどい・く【惑ひ来】マドヒ‥
〔自カ変〕
あわてとまどって来る。伊勢物語「簑も笠もとりあへで、しとどに濡れて―・きにけり」
まどい‐ばし【惑い箸】マドヒ‥🔗⭐🔉
まどい‐ばし【惑い箸】マドヒ‥
食事の際、菜さいを取ろうとして、箸をあれやこれやと種々のものに向けること。無作法とされる。まよいばし。
⇒まどい【惑い】
まどい‐ふため・く【惑ひふためく】マドヒ‥🔗⭐🔉
まどい‐ふため・く【惑ひふためく】マドヒ‥
〔自四〕
とまどいあわてて、ばたばたする。宇治拾遺物語2「大なるくそとびの羽おれたる、土におちて―・くを」
まどい‐もの【惑い者】マドヒ‥🔗⭐🔉
まどい‐もの【惑い者】マドヒ‥
居所の一定しない者。流浪人。平家物語2「君の御出家候ひなば、御内みうちの上下、皆―になりなんず」
⇒まどい【惑い】
まど・う【惑う】マドフ🔗⭐🔉
まど・う【惑う】マドフ
〔自五〕
(奈良時代には清音)事態を見極められず、混乱して応対の仕方を定めかねる意。
①見当を失って途方にくれる。万葉集2「はにやすの池の堤のこもりぬのゆくへをしらに舎人は―・ふ」。伊勢物語「道知れる人もなくて―・ひ行きけり」
②悩む。心が乱れる。源氏物語桐壺「車より落ちぬべう―・ひ給へば」。源氏物語早蕨「いかにせむと明け暮るるも知らず―・はれ給へど」。「女に―・う」
③とりちがえる。考えちがいをする。見まちがいをする。万葉集11「夢にだになにかも見えぬ見ゆれどもわれかも―・ふ恋のしげきに」。平家物語3「但し凡夫薄地是非に―・へるが故に」
④うろたえる。あわてる。大鏡基経「陪膳の、みこの御前のをとりて、―・ひて尊者の御前にすうるを」
⑤髪の毛などが乱れる。狭衣物語2「御髪の久しうけづりなどもせさせ給はねど、―・へる筋なく」
⑥(他の動詞の連用形に付いて)その状態がひどい意を表す。源氏物語末摘花「いとあはれに、寂しく荒れ―・へるに松の雪のみ暖かげに降り積める」。落窪物語1「黒塗の箱の九寸ばかりなるが、深さは八寸ばかりにて、古めき―・ひて処々はげたるを」。徒然草「目・眉・額なども腫れ―・ひてうち覆ひければ、物も見えず」
まどわか・す【惑わかす】マドハカス🔗⭐🔉
まどわか・す【惑わかす】マドハカス
〔他五〕
(→)「まどわす」に同じ。和泉式部日記「夜のほどろに―・さるる騒がしの殿のおもと達や」
まどわ・す【惑わす】マドハス🔗⭐🔉
まどわ・す【惑わす】マドハス
〔他五〕
(古くは清音)
①思慮を乱させる。分別ふんべつを失わせる。古今和歌集秋「はつしものおき―・せる白菊の花」。「人を―・す言辞」
②方向がわからないようにする。まごつかせる。万葉集2「神風にい吹き―・し」
③ゆくえが知れないようにする。見失わせる。源氏物語夕顔「幼き人―・したりと中将の憂へしはさる人や」
わく【惑】🔗⭐🔉
わく【惑】
〔仏〕煩悩。迷い。
わく‐ごう【惑業】‥ゴフ🔗⭐🔉
わく‐ごう【惑業】‥ゴフ
〔仏〕惑と業。煩悩ぼんのうと悪業。
⇒わくごう‐く【惑業苦】
わくごう‐く【惑業苦】‥ゴフ‥🔗⭐🔉
わくごう‐く【惑業苦】‥ゴフ‥
〔仏〕惑は貪瞋痴とんじんちの煩悩のことで、その煩悩から起こる行為が業、その業によって三界を輪廻することは苦であるということ。生きとし生けるものの輪廻の過程を示す。三道。
⇒わく‐ごう【惑業】
わく‐せい【惑星】🔗⭐🔉
わく‐せい【惑星】
①恒星の周囲を公転する星。太陽系では、水星・金星・地球・火星・木星・土星・天王星・海王星の総称。太陽系以外でも200個以上の星のまわりで見つかっている。遊星。迷星。
②比喩的に、実力が未知ながらも有力とみなされる人。ダークホース。
⇒わくせいじょう‐せいうん【惑星状星雲】
⇒わくせい‐たんさ‐き【惑星探査機】
わくせいじょう‐せいうん【惑星状星雲】‥ジヤウ‥🔗⭐🔉
わくせいじょう‐せいうん【惑星状星雲】‥ジヤウ‥
惑星のように見える散光星雲の一種。太陽のような質量の比較的小さな星が赤色巨星の段階で放出したガスによって形成され、中心に残された白色矮星わいせいの光で輝く。琴座の環状星雲など。
惑星状星雲 NGC7027
撮影:NASA/STScI
NGC7293
撮影:Anglo-Australian Observatory,photograph by David Malin
⇒わく‐せい【惑星】


わくせい‐たんさ‐き【惑星探査機】🔗⭐🔉
わくせい‐たんさ‐き【惑星探査機】
太陽系の惑星とその大気、あるいは衛星を探査することを目的とした探査機。アメリカのボイジャー、ソ連のベネラなど。
⇒わく‐せい【惑星】
わく‐でき【惑溺】🔗⭐🔉
わく‐でき【惑溺】
一つのことに心がうばわれて正しい判断力を失うこと。迷って本心を失うこと。「酒色に―する」
わく‐らん【惑乱】🔗⭐🔉
わく‐らん【惑乱】
冷静な判断力を失うほどに心がまどいみだれること。また、まどわしみだすこと。「―に陥る」「人心を―する」
[漢]惑🔗⭐🔉
惑 字形
筆順
〔心(忄・
)部8画/12画/常用/4739・4F47〕
〔音〕ワク(呉)
〔訓〕まどう
[意味]
①判断がつかずにまよう。まどう。まどわす。「惑乱・不惑・疑惑・誘惑」
②〔仏〕さとりをひらくさまたげ。煩悩ぼんのう。「惑障・三惑」
[解字]
形声。音符「或」(=かこむ)+「心」。心が狭いわくにとらわれて自由な判断ができない意。
[下ツキ
誑惑・疑惑・幻惑・眩惑・蠱惑・困惑・当惑・不惑・魅惑・迷惑・誘惑



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