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あざ・る【狂る・戯る】🔗🔉

あざ・る狂る・戯る】 〔自下二〕 (四段にも活用) ①たわむれる。ざれる。ふざける。土佐日記「しほうみのほとりにて―・れあへり」 ②うちとける。正式でない。源氏物語紅葉賀「―・れたる袿うちぎ姿にて」 ③しゃれている。風流だ。枕草子87「返しはつかうまつりけがさじ。―・れたり」

あざれ‐がま・し【戯れがまし】🔗🔉

あざれ‐がま・し戯れがまし】 〔形シク〕 たわむれたふうだ。ふざけた様子である。源氏物語胡蝶「すきずきしう―・しき今やうのこと」

あざれ‐ば・む【戯ればむ】🔗🔉

あざれ‐ば・む戯ればむ】 〔自四〕 たわむれかかる。好色めいたことをする。源氏物語橋姫「すきずきしきなほざりごとをうち出で―・まむも」

あじゃら【戯】🔗🔉

あじゃら】 おどけたこと。ふざけ。じょうだん。浄瑠璃、仮名手本忠臣蔵「夫婦仲、睦じいとて―にも、悋気ばしして去らるるな」 ⇒あじゃら‐こう【戯講】

あじゃら‐こう【戯講】‥カウ🔗🔉

あじゃら‐こう戯講‥カウ あじゃらをする講。無礼講。両吟一日千句「秋の夜は―して膳を出す」 ⇒あじゃら【戯】

あじゃらし・い【戯しい】🔗🔉

あじゃらし・い戯しい】 〔形〕 ふざけたさまである。東海道中膝栗毛2「そんな―・いこたア、中絶のウしてゐますに」

おどけ‐うた【戯歌】🔗🔉

おどけ‐うた戯歌】 おどけた歌。ざれうた。 ⇒おどけ【戯け】

おどけ‐え【戯絵】‥ヱ🔗🔉

おどけ‐え戯絵‥ヱ おどけたさまに描いた絵。ざれえ。 ⇒おどけ【戯け】

おどけ‐がお【戯け顔】‥ガホ🔗🔉

おどけ‐がお戯け顔‥ガホ 人を笑わせようとしてする滑稽な表情。 ⇒おどけ【戯け】

おどけ‐ぐち【戯け口】🔗🔉

おどけ‐ぐち戯け口】 じょうだん。ざれごと。 ⇒おどけ【戯け】

おどけ‐もの【戯け者】🔗🔉

おどけ‐もの戯け者】 ①ふざけたことをする人。滑稽者。 ②ばかげたことをする人。たわけ者。 ⇒おどけ【戯け】

おど・ける【戯ける】🔗🔉

おど・ける戯ける】 〔自下一〕 (「おどく」(下二)から)滑稽なことを言ったりしたりして、ふざける。たわむれる。ざれる。(「お道化る」とも当てる)誹風柳多留10「―・けずときりきり文を返しなよ」。「―・けて笑わせる」

ぎ【戯】🔗🔉

】 芝居をすること。

ぎ‐えん【戯園】‥ヱン🔗🔉

ぎ‐えん戯園‥ヱン 中国で、俗に劇場の称。

ぎ‐が【戯画】‥グワ🔗🔉

ぎ‐が戯画‥グワ たわむれに描いた絵。こっけいな絵。また、諷刺的な絵。ざれ絵。カリカチュア。「鳥獣―」

ぎが‐か【戯画化】‥グワクワ🔗🔉

ぎが‐か戯画化‥グワクワ こっけいに描き出すこと。カリカチュアライズ。

ぎ‐きょく【戯曲】🔗🔉

ぎ‐きょく戯曲】 (雑戯の歌曲の意) ①上演する目的で書かれた演劇の脚本。台本。 ②1の形式で書いた文学。劇文学。 →演劇

ぎ‐くん【戯訓】🔗🔉

ぎ‐くん戯訓(→)戯書2に同じ。

ぎ‐げん【戯言】🔗🔉

ぎ‐げん戯言】 たわむれにいう言葉。ざれごと。冗談。

け‐げん【戯言】🔗🔉

け‐げん戯言】 たわむれごと。じょうだん。ぎげん。

け‐ご【戯語】🔗🔉

け‐ご戯語】 たわむれて語ること。じょうだん。〈日葡辞書〉

け‐ごん【戯言】🔗🔉

け‐ごん戯言⇒けげん。日葡辞書「ソレクンシ(君子)ハケゴンセズ」

ざ・る【戯る】🔗🔉

ざ・る戯る】 〔自下二〕 ⇒ざれる(下一)

ざれ【戯れ】🔗🔉

ざれ戯れ】 ざれること。たわむれ。じゃれ。「―も昂こうずれば喧嘩となる」

ざれ‐あ・う【戯れ合う】‥アフ🔗🔉

ざれ‐あ・う戯れ合う‥アフ 〔自五〕 互いにたわむれる。じゃれあう。

ざれ‐うた【戯歌】🔗🔉

ざれ‐うた戯歌】 ①滑稽味のある和歌。俳諧歌。ざれごとうた。 ②狂歌。

ざれ‐え【戯絵】‥ヱ🔗🔉

ざれ‐え戯絵‥ヱ ①滑稽を主とした絵。おどけえ。 ②略画。狂言、末広がり「―といふは、或は児・若衆かなどを、―ざつと書いたこそ―なれ」

ざれ‐く【戯句】🔗🔉

ざれ‐く戯句】 ふざけて作った発句。狂句。

ざれ‐くつがえ・る【戯れ覆る】‥クツガヘル🔗🔉

ざれ‐くつがえ・る戯れ覆る‥クツガヘル 〔自四〕 甚だしく気取る。甚だしくなまめく。源氏物語末摘花「―・る今やうのよしばみよりは」

ざれ‐ごと【戯言】🔗🔉

ざれ‐ごと戯言】 (ザレコトとも)ふざけて言うことば。冗談。狂言、餅酒「わごりよは、最前から―深い人ぢや」 ⇒ざれごと‐うた【戯言歌】

ざれごと‐うた【戯言歌】🔗🔉

ざれごと‐うた戯言歌】 ①滑稽味のある和歌。俳諧歌。ざれうた。俊秘抄「誹諧歌といへるものあり…古今について尋ぬれば、―といふなり」 ②狂歌。 ⇒ざれ‐ごと【戯言】

ざれ‐つ・く【戯れつく】🔗🔉

ざれ‐つ・く戯れつく】 〔自四〕 たわむれかかる。じゃれつく。狂言、寝音曲「ちと―・いた所で御座る」

ざれ‐ば・む【戯ればむ】🔗🔉

ざれ‐ば・む戯ればむ】 〔自四〕 しゃれたさまをする。気取ったふうをする。源氏物語夕顔「―・みて書いたるさま」

ざ・れる【戯れる】🔗🔉

ざ・れる戯れる】 〔自下一〕[文]ざ・る(下二) (古くはサルとも) ①たわむれる。ふざける。枕草子96「げすども―・れゐたる」 ②気がきいている。しゃれる。落窪物語1「使ひつけたるわらはの―・れたる女ぞ」 ③趣がある。風雅である。源氏物語夕顔「さすがに―・れたる遣戸口に」

じゃら‐か・す【戯かす】🔗🔉

じゃら‐か・す戯かす】 〔他四〕 (→)「じゃらす」に同じ。

じゃら・ける【戯ける】🔗🔉

じゃら・ける戯ける】 〔自下一〕 (→)「じゃれる」に同じ。

じゃら・す【戯す】🔗🔉

じゃら・す戯す】 〔他五〕 じゃれるようにする。じゃらかす。「猫を―・す」

じゃら‐つ・く【戯つく】🔗🔉

じゃら‐つ・く戯つく】 〔自五〕 ①いろめいていやらしいさまをする。好色一代女1「人の心まかせなるやうに―・きて」 ②たわむれる。じゃれる。色道大鏡「路次にて禿どち―・くか、よそ見などして来る時は」

じゃ・る【戯る】🔗🔉

じゃ・る戯る】 〔自下二〕 「ざる」に同じ。日葡辞書「ジャルル」→ざれる(下一)

じゃれ【戯れ】🔗🔉

じゃれ戯れ】 (ザレの転)じゃれること。ふざけ、たわむれること。また、冗談。ざれごと。浄瑠璃、堀川波鼓「今のは何も皆―ぢや」 ⇒じゃれ‐ぐい【戯れ食い】 ⇒じゃれ‐わらい【戯れ笑い】

じゃれ‐ぐい【戯れ食い】‥グヒ🔗🔉

じゃれ‐ぐい戯れ食い‥グヒ 犬などがたわむれて咬むこと。〈日葡辞書〉 ⇒じゃれ【戯れ】

じゃれ‐つ・く【戯れ付く】🔗🔉

じゃれ‐つ・く戯れ付く】 〔自五〕 甘えたりふざけたりしてまつわりつく。

じゃ・れる【戯れる】🔗🔉

じゃ・れる戯れる】 〔自下一〕 (ザレルの転)なれてたわむれる。ふざけかかる。浄瑠璃、大経師昔暦「―・れてそばえて」。「飼い主に―・れる」

じゃれ‐わらい【戯れ笑い】‥ワラヒ🔗🔉

じゃれ‐わらい戯れ笑い‥ワラヒ ふざけて笑うこと。 ⇒じゃれ【戯れ】

そば・う【戯ふ】ソバフ🔗🔉

そば・う戯ふソバフ 〔自下二〕 ⇒そばえる(下一)

そばえ【戯】ソバヘ🔗🔉

そばえソバヘ ①甘えてふざけること。ざれること。 ②狂い騒ぐこと。 ③ある所だけで降っている雨。通り雨。わたくし雨。むらしぐれ。日照雨。万代和歌集「嵐吹く時雨の雨の―には」

そばえか・す【戯へかす】ソバヘカス🔗🔉

そばえか・す戯へかすソバヘカス 〔他四〕 そばえるようにする。ざれさせる。ふざけさせる。好色一代女3「飼猫なつけて、夜もすがら結髪ゆいがみに―・しける程に」

そば・える【戯える】ソバヘル🔗🔉

そば・える戯えるソバヘル 〔自下一〕[文]そば・ふ(下二) (室町時代頃からヤ行にも活用) ①馴れて戯れる。ふざける。あまえる。枕草子39「―・へたる小舎人童こどねりわらわ」 ②動物がじゃれる。馬などがあばれ騒ぐ。浄瑠璃、傾城反魂香「虎は勇んで元信のいましめを噛み切り、背をさし向けて―・へたり」 ③風がおだやかに吹く。山家集「初花の開け始むる梢より―・へて風の渡るなりけり」 ④日が照っているのに、雨がばらつく。(俚言集覧)

そば・ゆ【戯ゆ】🔗🔉

そば・ゆ戯ゆ】 〔自下二〕 ⇒そばえる(下一)

そぼ・る【戯る】🔗🔉

そぼ・る戯る】 〔自下二〕 たわむれる。ふざける。源氏物語梅枝「今の世の上手におはすれど、余り―・れて」

たわ・く【戯く】タハク🔗🔉

たわ・く戯くタハク 〔自下二〕 ⇒たわける(下一)

たわけ【戯け】タハケ🔗🔉

たわけ戯けタハケ ①みだらな通婚。古事記「上通下通婚おやこたわけ・馬婚うまたわけ・牛婚・鶏婚」 ②ふざけること。おどけ。たわむれ。「―を言うな」 ③たわけもの。ばかもの。「この、―めが」 ⇒たわけ‐もの【戯け者】 ⇒戯けを尽くす

たわけ‐もの【戯け者】タハケ‥🔗🔉

たわけ‐もの戯け者タハケ‥ たわけたもの。しれもの。ばかもの。 ⇒たわけ【戯け】

たわ・ける【戯ける】タハケル🔗🔉

たわ・ける戯けるタハケル 〔自下一〕[文]たは・く(下二) ①みだらな行いをする。古事記「伊呂妹いろも軽の大郎女に―・けて」 ②たわむれる。ふざける。「―・けたことを言うな」 ③馬鹿・愚か者になる。〈日葡辞書〉 ○戯けを尽くすたわけをつくす 甚だしくばかげた言動をする。歌舞伎、けいせい仏の原「まだ―、主の顔を知らぬ家老があるか」 ⇒たわけ【戯け】

○戯けを尽くすたわけをつくす🔗🔉

○戯けを尽くすたわけをつくす 甚だしくばかげた言動をする。歌舞伎、けいせい仏の原「まだ―、主の顔を知らぬ家老があるか」 ⇒たわけ【戯け】 たわ‐ごと戯言タハ‥ (古くは清音)たわけたことば。妄語。万葉集3「逆言およずれの―とかも高山のいはほの上に君が臥こやせる」。「―をぬかす」 たわ‐ごと戯事タハ‥ たわけたしわざ。たわむれごと。 たわし束子タハシ わら・棕梠しゅろの毛などをたばねて造り、器物をこすり洗う道具。「―でこする」 束子 撮影:薗部 澄(JCII蔵) たわ・し戯しタハシ 〔形シク〕 みだらなさまである。好色である。落窪物語1「典薬助にて身貧しきが、六十ばかりなる、さすがに―・しきに」。類聚名義抄「婬、タハシ」 たわ‐しるたは汁タハ‥ 腫物などから出るうみ汁。(和訓栞) たわし・る戯るタハシル 〔自下二〕 たわむれる。みだらなことをする。たわく。新撰字鏡12「作劇、洞劇也、不定之、太波志礼天」 た‐わす・るた忘る】 〔他下二〕 (タは接頭語)わすれる。万葉集3「ぬば玉のその夜の梅を―・れて折らず来にけり思ひしものを」 たわ‐たわ撓撓】 木の枝などのたわみしなうさま。たわわ。万葉集10「白かしの枝も―雪の降れれば」 たわ・ぶ戯ぶタハブ 〔自四〕 たわむれる。ふざける。みだらなことをする。たわく。〈新撰字鏡3たわぶ・る戯るタハブル 〔自下二〕 (相手に面白半分の態度で接する意) ①遊び興じる。万葉集5「立てれども居れども共に―・れ」 ②ふざけかかる。からかう。源氏物語玉鬘「をかしく人の心を見給ふあまりに、かかる古人をさへぞ―・れ給ふ」 ③異性に対してふざける。みだらなことをする。今昔物語集2「われはこれ汝等が夫なり…と言ひて一人の端正の釈女に向ひて―・るる時に」 たわぶれ戯れタハブレ (→)「たわむれ」に同じ。源氏物語帚木「遊び―をも人よりは心やすく馴れ馴れしくふるまひたり」 ⇒たわぶれ‐あそび【戯れ遊び】 ⇒たわぶれ‐うた【戯れ歌】 ⇒たわぶれ‐がたき【戯れ敵】 ⇒たわぶれ‐ごころ【戯れ心】 ⇒たわぶれ‐ごと【戯れ言】 ⇒たわぶれ‐ごと【戯れ事】 ⇒たわぶれ‐にく・し【戯れにくし】 ⇒たわぶれ‐びと【戯れ人】 たわぶれ‐あそび戯れ遊びタハブレ‥ たわむれて遊ぶこと。 ⇒たわぶれ【戯れ】 たわぶれ‐うた戯れ歌タハブレ‥ (→)「たわむれうた」に同じ。夫木和歌抄27「―人々よみけるに」 ⇒たわぶれ【戯れ】 たわぶれ‐がたき戯れ敵タハブレ‥ あそび相手。あそびともだち。源氏物語紅梅「この若君を…召しまつはし―にし給ふ」 ⇒たわぶれ【戯れ】 たわぶれ‐ごころ戯れ心タハブレ‥ たわむれの心。ざれごころ。宇津保物語初秋「見せよやと―に乞ひつれど、笑ひて出さず」 ⇒たわぶれ【戯れ】 たわぶれ‐ごと戯れ言タハブレ‥ (→)「たわむれごと」に同じ。源氏物語帚木「―などのたまひつつ」 ⇒たわぶれ【戯れ】 たわぶれ‐ごと戯れ事タハブレ‥ (→)「たわむれごと」に同じ。源氏物語椎本「―もまめごとも、同じ心になぐさめかはして過ぐし給ふ」 ⇒たわぶれ【戯れ】 たわぶれ‐にく・し戯れにくしタハブレ‥ 〔形ク〕 冗談にすることができない。うっかりふざけることもできない。古今和歌集雑体「ありぬやと心みがてら逢ひ見ねば―・きまでぞ恋しき」 ⇒たわぶれ【戯れ】 たわぶれ‐びと戯れ人タハブレ‥ よくたわむれる人。うわきもの。宇津保物語藤原君「この侍従も、あやしき―にて」 ⇒たわぶれ【戯れ】 たわみ撓み】 たわむこと。外力によって板・棒などの軸方向が曲がる変形。 ⇒たわみ‐かん【撓み管】 ⇒たわみ‐つぎて【撓み継手】 たわみ‐かん撓み管‥クワン 自由に屈曲できるように作られた管。可撓かとう管。フレキシブル‐チューブ。 ⇒たわみ【撓み】 たわみずらタハミヅラ 田や池沼に生える蔓草。ミクリ・ジュンサイ・ヒルムシロなどとする諸説がある。万葉集14「峰ろ田に生はる―引かばぬるぬる吾を言ことな絶え」 たわみ‐つぎて撓み継手】 二つの軸が正確に一直線上にない場合または激しい衝撃や震動を受ける場合に用いる継手。原動機と発電機、電動機と渦巻ポンプなどの直結は多くこれによる。可撓継手。フレキシブル‐カップリング。 ⇒たわみ【撓み】 たわ・む撓む】 [一]〔自五〕 ①おされてまがる。しなう。ゆがむ。源氏物語若菜下「枝も―・むばかり咲き乱れたり」 ②つかれていやになる。気力がなくなる。たゆむ。源氏物語梅枝「少し―・みに給へる御気色を、宰相の君は聞き給へど」 [二]〔他下二〕 ⇒たわめる(下一) たわむ・る戯るタハムル 〔自下二〕 ⇒たわむれる(下一) たわむれ戯れタハムレ (タワブレの転) ①遊び興ずること。遊戯。 ②ふざけること。おどけること。滑稽。冗談。また、本気でなくすること。軽い気持ですること。「―に歌を詠む」 ③異性に対するいたずら。浮気。 ⇒たわむれ‐うた【戯れ歌】 ⇒たわむれ‐がき【戯れ書き】 ⇒たわむれ‐ぐち【戯れ口】 ⇒たわむれ‐ごと【戯れ言】 ⇒たわむれ‐ごと【戯れ事】 たわむれ‐うた戯れ歌タハムレ‥ たわむれによむうた。狂歌。たわれうた。 ⇒たわむれ【戯れ】 たわむれ‐がき戯れ書きタハムレ‥ ①たわむれに書くこと。また、書いたもの。 ②らくがき。 ⇒たわむれ【戯れ】 たわむれ‐ぐち戯れ口タハムレ‥ たわむれて言うことば。戯言。じょうだん。 ⇒たわむれ【戯れ】 たわむれ‐ごと戯れ言タハムレ‥ たわむれて言うことば。じょうだん。たわむれぐち。 ⇒たわむれ【戯れ】 たわむれ‐ごと戯れ事タハムレ‥ たわむれにするわざ。ざれごと。 ⇒たわむれ【戯れ】 たわむ・れる戯れるタハムレル 〔自下一〕[文]たはむ・る(下二) (タワブルの転) ①遊び興ずる。「子供と―・れる」 ②ふざける。おどける。「物まねをして―・れる」 ③異性に対していたずらをする。 たわ・める撓める】 〔他下一〕[文]たわ・む(下二) たわむようにする。圧して曲げる。たわませる。 たわ‐もの狂者タハ‥ たわれた者。うつけ者。 たわ‐やか たおやかなさま。なよやかなさま。源平盛衰記5「諒闇りょうあんの直衣ことに内浄く―にして」 たわ‐やす・し容易しタハ‥ 〔形ク〕 (下に打消の語を伴うことが多い) ①たやすい。竹取物語「この玉―・くえ取らじを」 ②軽々しい。気軽である。源氏物語賢木「―・く御心にまかせてまうで給ふべき御住みかに、はたあらねば」 たわや‐め手弱女】 (「手弱」は当て字。タワ(撓)ムの語根に、性質・状態を示す接尾語ヤの付いたもの)たわやかな女。なよなよとした女。古事記「我が生める子は―を得つ」 たわらタハラ わらなどを編んで造った袋。穀類・芋類・食塩・石炭・木炭などを入れるのに用いる。播磨風土記「―を積みて橋を立てましき」。「米―」 ⇒たわら‐ぐみ【俵茱萸】 ⇒たわら‐ご【俵子】 ⇒たわら‐ごし【俵腰】 ⇒たわら‐ころがし【俵転がし】 ⇒たわら‐ぜめ【俵責め】 ⇒たわら‐びょう【俵鋲】 ⇒たわら‐むかえ【俵迎え】 ⇒たわら‐めぬき【俵目貫】 ⇒たわら‐もの【俵物】 ⇒俵に足が掛かる たわらタハラ 姓氏の一つ。 ⇒たわら‐くにいち【俵国一】 たわら‐くにいち俵国一タハラ‥ 冶金学者。島根県生れ。東大教授。日本古来の製鉄法を解明し、鉄鉱業の発展に寄与。文化勲章。(1872〜1958) ⇒たわら【俵】 たわら‐ぐみ俵茱萸タハラ‥ トウグミの別称。俵形の大形の果実をつけ、果樹として栽培。→ぐみ⇒たわら【俵】 たわら‐ご俵子タハラ‥ ①ごまめ。 ②ナマコの異称。日葡辞書「タワラゴ、また、ナマコ」 ⇒たわら【俵】 たわら‐ごし俵腰タハラ‥ 俵のようなふとい腰。 ⇒たわら【俵】 たわら‐ころがし俵転がしタハラ‥ 紙製の小さな俵状のものに土の玉を入れた玩具。転がすと立ったり寝たりする。俵返り。 ⇒たわら【俵】 たわら‐ぜめ俵責めタハラ‥ 江戸時代の拷問の一種。キリシタン信者を俵に入れて首だけ出し、広場に山積みして鞭打ったもの。 ⇒たわら【俵】 たわら‐とうだ俵藤太タハラ‥ 藤原秀郷ふじわらのひでさとの異称。

たわ‐ごと【戯言】タハ‥🔗🔉

たわ‐ごと戯言タハ‥ (古くは清音)たわけたことば。妄語。万葉集3「逆言およずれの―とかも高山のいはほの上に君が臥こやせる」。「―をぬかす」

たわ・し【戯し】タハシ🔗🔉

たわ・し戯しタハシ 〔形シク〕 みだらなさまである。好色である。落窪物語1「典薬助にて身貧しきが、六十ばかりなる、さすがに―・しきに」。類聚名義抄「婬、タハシ」

たわし・る【戯る】タハシル🔗🔉

たわし・る戯るタハシル 〔自下二〕 たわむれる。みだらなことをする。たわく。新撰字鏡12「作劇、洞劇也、不定之、太波志礼天」

たわ・ぶ【戯ぶ】タハブ🔗🔉

たわ・ぶ戯ぶタハブ 〔自四〕 たわむれる。ふざける。みだらなことをする。たわく。〈新撰字鏡3

たわぶ・る【戯る】タハブル🔗🔉

たわぶ・る戯るタハブル 〔自下二〕 (相手に面白半分の態度で接する意) ①遊び興じる。万葉集5「立てれども居れども共に―・れ」 ②ふざけかかる。からかう。源氏物語玉鬘「をかしく人の心を見給ふあまりに、かかる古人をさへぞ―・れ給ふ」 ③異性に対してふざける。みだらなことをする。今昔物語集2「われはこれ汝等が夫なり…と言ひて一人の端正の釈女に向ひて―・るる時に」

たわぶれ‐あそび【戯れ遊び】タハブレ‥🔗🔉

たわぶれ‐あそび戯れ遊びタハブレ‥ たわむれて遊ぶこと。 ⇒たわぶれ【戯れ】

たわぶれ‐うた【戯れ歌】タハブレ‥🔗🔉

たわぶれ‐うた戯れ歌タハブレ‥ (→)「たわむれうた」に同じ。夫木和歌抄27「―人々よみけるに」 ⇒たわぶれ【戯れ】

たわぶれ‐がたき【戯れ敵】タハブレ‥🔗🔉

たわぶれ‐がたき戯れ敵タハブレ‥ あそび相手。あそびともだち。源氏物語紅梅「この若君を…召しまつはし―にし給ふ」 ⇒たわぶれ【戯れ】

たわぶれ‐ごころ【戯れ心】タハブレ‥🔗🔉

たわぶれ‐ごころ戯れ心タハブレ‥ たわむれの心。ざれごころ。宇津保物語初秋「見せよやと―に乞ひつれど、笑ひて出さず」 ⇒たわぶれ【戯れ】

たわぶれ‐ごと【戯れ言】タハブレ‥🔗🔉

たわぶれ‐ごと戯れ言タハブレ‥ (→)「たわむれごと」に同じ。源氏物語帚木「―などのたまひつつ」 ⇒たわぶれ【戯れ】

たわぶれ‐ごと【戯れ事】タハブレ‥🔗🔉

たわぶれ‐ごと戯れ事タハブレ‥ (→)「たわむれごと」に同じ。源氏物語椎本「―もまめごとも、同じ心になぐさめかはして過ぐし給ふ」 ⇒たわぶれ【戯れ】

たわぶれ‐にく・し【戯れにくし】タハブレ‥🔗🔉

たわぶれ‐にく・し戯れにくしタハブレ‥ 〔形ク〕 冗談にすることができない。うっかりふざけることもできない。古今和歌集雑体「ありぬやと心みがてら逢ひ見ねば―・きまでぞ恋しき」 ⇒たわぶれ【戯れ】

たわぶれ‐びと【戯れ人】タハブレ‥🔗🔉

たわぶれ‐びと戯れ人タハブレ‥ よくたわむれる人。うわきもの。宇津保物語藤原君「この侍従も、あやしき―にて」 ⇒たわぶれ【戯れ】

たわむ・る【戯る】タハムル🔗🔉

たわむ・る戯るタハムル 〔自下二〕 ⇒たわむれる(下一)

たわむれ【戯れ】タハムレ🔗🔉

たわむれ戯れタハムレ (タワブレの転) ①遊び興ずること。遊戯。 ②ふざけること。おどけること。滑稽。冗談。また、本気でなくすること。軽い気持ですること。「―に歌を詠む」 ③異性に対するいたずら。浮気。 ⇒たわむれ‐うた【戯れ歌】 ⇒たわむれ‐がき【戯れ書き】 ⇒たわむれ‐ぐち【戯れ口】 ⇒たわむれ‐ごと【戯れ言】 ⇒たわむれ‐ごと【戯れ事】

たわむれ‐うた【戯れ歌】タハムレ‥🔗🔉

たわむれ‐うた戯れ歌タハムレ‥ たわむれによむうた。狂歌。たわれうた。 ⇒たわむれ【戯れ】

たわむれ‐がき【戯れ書き】タハムレ‥🔗🔉

たわむれ‐がき戯れ書きタハムレ‥ ①たわむれに書くこと。また、書いたもの。 ②らくがき。 ⇒たわむれ【戯れ】

たわむれ‐ぐち【戯れ口】タハムレ‥🔗🔉

たわむれ‐ぐち戯れ口タハムレ‥ たわむれて言うことば。戯言。じょうだん。 ⇒たわむれ【戯れ】

たわむれ‐ごと【戯れ言】タハムレ‥🔗🔉

たわむれ‐ごと戯れ言タハムレ‥ たわむれて言うことば。じょうだん。たわむれぐち。 ⇒たわむれ【戯れ】

たわむれ‐ごと【戯れ事】タハムレ‥🔗🔉

たわむれ‐ごと戯れ事タハムレ‥ たわむれにするわざ。ざれごと。 ⇒たわむれ【戯れ】

たわむ・れる【戯れる】タハムレル🔗🔉

たわむ・れる戯れるタハムレル 〔自下一〕[文]たはむ・る(下二) (タワブルの転) ①遊び興ずる。「子供と―・れる」 ②ふざける。おどける。「物まねをして―・れる」 ③異性に対していたずらをする。

たわ・る【戯る・狂る】タハル🔗🔉

たわ・る戯る・狂るタハル 〔自下二〕 ①たわむれる。なまめかしくふるまう。万葉集9「顔よきに縁りてそ妹は―・れてありける」 ②みだらなわざをする。曾丹集「遠山田こぞにこりせず作り置きて守るとするまに妹は―・れぬ」 ③一途にふける。色恋におぼれる。徒然草「ひたすら―・れたる方にはあらで、女にたやすからず思はれむこそ、あらまほしかるべきわざなれ」

たわれ‐うた【戯れ歌】タハレ‥🔗🔉

たわれ‐うた戯れ歌タハレ‥ ふざけた滑稽な歌。狂歌。夫木和歌抄35「―とてよみける中に」 ⇒たわれ【戯れ】

たわれ‐お【戯れ男】タハレヲ🔗🔉

たわれ‐お戯れ男タハレヲ 放蕩をする男。好色な男。堀河百首「―が袂にかくるあやめぐさ」 ⇒たわれ【戯れ】

たわれ‐ごと【戯れ言】タハレ‥🔗🔉

たわれ‐ごと戯れ言タハレ‥ たわむれて言うことば。 ⇒たわれ【戯れ】

たわれ‐ごま【戯れ駒】タハレ‥🔗🔉

たわれ‐ごま戯れ駒タハレ‥ たわむれ遊んでいる馬。夫木和歌抄27「草しげみ粟津の野辺の―よはにいばゆる声聞ゆなり」 ⇒たわれ【戯れ】

たわれ‐ね【戯れ寝】タハレ‥🔗🔉

たわれ‐ね戯れ寝タハレ‥ 男女が共寝すること。曾丹集「わぎもこが衣薄れて見えしより―せしと思ひそめてき」 ⇒たわれ【戯れ】

たわれ‐びと【戯れ人】タハレ‥🔗🔉

たわれ‐びと戯れ人タハレ‥ たわむれる人。うわきもの。栄華物語様々喜「いと色めかしう、よの―にいひ思はれ給へるに」 ⇒たわれ【戯れ】

たわれ‐め【戯れ女・遊女】タハレ‥🔗🔉

たわれ‐め戯れ女・遊女タハレ‥ 遊女ゆうじょ。うかれめ。遊君。頼政集「ともとりし小舟も見えで―が声ばかりこそ霧に隠れね」 ⇒たわれ【戯れ】

ちょう・ける【戯ける】テウケル🔗🔉

ちょう・ける戯けるテウケル 〔自下一〕 おどける。ふざける。じょうける。浄瑠璃、生写朝顔話「売られて絹のべべ着いと―・ける詞聞きかねて」

[漢]戯🔗🔉

 字形  筆順 〔戈部11画/15画/常用/2126・353A〕 [戲] 字形 〔戈部13画/17画/5706・5926〕 〔音〕・ゲ(慣) キ(漢) ケ(呉) 〔訓〕たわむれる・ざれる [意味] ①たわむれる。ふざける。あそびたのしむ。なぐさみ。「戯画・戯作ぎさく・げさく・児戯・嬉戯きぎ・遊戯・球戯」 ②演技。芝居。「戯曲・戯場」 [解字] 形声。左半部が音符。「戲」は、もと、ほこのような武器を示す字だったが、その音が笑い声に似ているところから、もっぱら「ふざける」「たわむれる」意に用いられるようになった。は異体字。

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