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ゆすり‐あ・う【揺り合ふ】‥アフ🔗🔉

ゆすり‐あ・う揺り合ふ‥アフ 〔自四〕 大騒ぎしあう。栄華物語楚王夢「僧達皆あたりあたりに加持すれば、例の―・ひたるさまもどよみにたり」

ゆすり‐あ・げる【揺り上げる】🔗🔉

ゆすり‐あ・げる揺り上げる】 〔他下一〕[文]ゆすりあ・ぐ(下二) ゆすって上げる。ゆり上げる。

ゆすり‐おこ・す【揺り起こす】🔗🔉

ゆすり‐おこ・す揺り起こす】 〔他五〕 寝ている人をゆすって目をさまさせる。ゆり起こす。

ゆすり‐か【揺り蚊】🔗🔉

ゆすり‐か揺り蚊】 ハエ目ユスリカ科の昆虫の総称。蚊に似るが小さく、より軟弱で、静止の時前肢を挙げる。吸血せず、夕刻群れをなして飛ぶ。幼虫は「あかむし」「あかぼうふら」で、釣の餌とする。 ⇒ゆすり【揺すり】

ゆすり‐か・ける【揺り掛ける】🔗🔉

ゆすり‐か・ける揺り掛ける】 〔他下一〕 おどしかける。強請ゆすりをしかける。西鶴織留6「内方様へ知れませぬうちに御分別と旦那へ―・けて」

ゆすり‐がな【揺り仮名】🔗🔉

ゆすり‐がな揺り仮名】 仮名の踊り字。 ⇒ゆすり【揺すり】

ゆすり‐じ【揺り字】🔗🔉

ゆすり‐じ揺り字(→)「踊り字」に同じ。(俚言集覧) ⇒ゆすり【揺すり】

ゆすり‐み・つ【揺り満つ】🔗🔉

ゆすり‐み・つ揺り満つ】 〔自四〕 全体がざわめきわたる。源氏物語若菜上「ここらの男女、上下―・ちて泣きどよむに」

ゆすり‐よ・る【揺り寄る】🔗🔉

ゆすり‐よ・る揺り寄る】 〔自四〕 身をゆすりながら他を押し分けて寄り集まる。

ゆり【揺り】🔗🔉

ゆり揺り】 ①ゆれること。ゆすぶること。ゆれ。 ②巫女みこが死霊の口寄せをする時の具。 ③日本音楽で、一つの音を延ばして細かく上げ下げする技法、また、その音。声楽にも器楽にも用いる。略して「ゆ」ともいう。 ⇒揺りに上ぐ

ゆり‐あ・げる【揺り上げる】🔗🔉

ゆり‐あ・げる揺り上げる】 〔他下一〕[文]ゆりあ・ぐ(下二) ゆり動かして上げる。ゆすって上げる。尾崎紅葉、不言不語「肚の底より―・げて笑はせたまへば」

ゆり‐あまり【揺り余り】🔗🔉

ゆり‐あまり揺り余り】 余震。ゆりかえし。好色二代男「さる時鹿島の―、この里まで地震きびしく」

ゆり‐あわ・す【揺り合す】‥アハス🔗🔉

ゆり‐あわ・す揺り合す‥アハス 〔他下二〕 ①二つのものを合わせてゆり動かす。 ②揺り動かして、すきまのないようにする。太平記32「七人の者共鎧の射向いむけの袖―・せ」

ゆり‐いす【揺り椅子】🔗🔉

ゆり‐いす揺り椅子】 座って前後にゆり動かせるよう、脚に弓形の板を張った椅子。ロッキング‐チェア。

ゆり‐うごか・す【揺り動かす】🔗🔉

ゆり‐うごか・す揺り動かす】 〔他五〕 ゆすって動かす。動揺させる。また、感動させる。「大地を―・す」「心を―・す話」

ゆり‐うご・く【揺り動く】🔗🔉

ゆり‐うご・く揺り動く】 〔自五〕 ゆれて動く。動揺する。

ゆり‐おこ・す【揺り起こす】🔗🔉

ゆり‐おこ・す揺り起こす】 〔他五〕 ①ゆすって起き立たせる。 ②ゆり動かして眠りから覚めさせる。

ゆり‐かえし【揺り返し】‥カヘシ🔗🔉

ゆり‐かえし揺り返し‥カヘシ ①ゆり返すこと。 ②余震。

ゆり‐かえ・す【揺り返す】‥カヘス🔗🔉

ゆり‐かえ・す揺り返す‥カヘス 〔自五〕 ゆれた反動でさらに揺れる。

ゆり‐か・く【揺り掛く】🔗🔉

ゆり‐か・く揺り掛く】 〔他下二〕 ゆらゆらとさせる。ゆり動かす。御伽草子、鉢かづき「翡翠のかんざし―・けて」

ゆりかけ‐がみ【揺り掛け髪】🔗🔉

ゆりかけ‐がみ揺り掛け髪】 ゆらゆらとうち掛けられてある頭髪。「十七八の姫小松―の門立ち」(狂言歌謡)

ゆり‐かご【揺り籠・揺籃】🔗🔉

ゆり‐かご揺り籠・揺籃】 赤ん坊を入れ、ゆり動かすかご。ようらん。 ⇒揺り籠から墓場まで ○揺り籠から墓場までゆりかごからはかばまで (from the cradle to the grave)社会保障制度の充実を形容する言葉で、第二次大戦後イギリス労働党の掲げたスローガン。 ⇒ゆり‐かご【揺り籠・揺籃】

○揺り籠から墓場までゆりかごからはかばまで🔗🔉

○揺り籠から墓場までゆりかごからはかばまで (from the cradle to the grave)社会保障制度の充実を形容する言葉で、第二次大戦後イギリス労働党の掲げたスローガン。 ⇒ゆり‐かご【揺り籠・揺籃】 ゆり‐がね淘金】 土砂にまじっている砂金を淘り分けること。また、そのゆりわけた砂金。 ゆり‐かもめ百合鴎】 カモメの一種。小形で、体は白色。冬羽は頭部白く、後頸・耳羽は褐色、雨覆いは銀灰色。夏羽では頭部が黒褐色となる。嘴くちばし・脚は暗赤色。ユーラシア大陸北部で繁殖し、秋、日本に渡来。和歌に詠まれた隅田川の「都鳥」はこの鳥という。〈[季]冬〉 ゆりかもめ(冬羽) ユリカモメ(冬羽) 提供:OPO →鳴声 提供:NHKサービスセンター ゆり‐きみまさ由利公正】 財政家・政治家。前名、三岡みつおか八郎。福井藩士。藩主松平慶永をたすけて藩政を刷新。明治維新の際、参与となり財政をつかさどる。五カ条の誓文の起草に参画。のち民撰議院設立建白に連署。子爵。(1829〜1909) →資料:『養老律令』 →資料:『五カ条の誓文』[五箇条の誓文] ⇒ゆり【由利】 ゆり‐ご揺子】 屑米。粗悪な米。えりご。いりご。ゆるご。 ゆり‐さ・げる揺り下げる】 〔他下一〕[文]ゆりさ・ぐ(下二) ①ゆらりと下げる。ゆらゆらと垂れ下げる。 ②ゆすって下げる。 ユリシーズUlysses】 ①オデュッセウスのラテン名ウリッセースの英語読み。 ②ジョイスの長編小説。1922年刊。ダブリンを舞台に、新聞広告勧誘員ブルーム夫妻と一青年詩人の1日の生活を、意識の流れの手法で描く。 ゆり‐す・う揺り据う】 〔他下二〕 (ワ行。室町末期、ヤ行にも活用)ゆり動かして下に据える。ゆり動かして落ち着かせる。また、波が静まって船を安定させる。平家物語11「船は揺り上げ―・ゑ漂へば」。幸若舞曲、笈さがし「風も波も静まり船は小浪に―・ゆる」 ゆり‐たゆり田(→)「じるた(湿田)」に同じ。 ゆ‐りつ輸率】 〔理〕電流が数種の異なる荷電粒子によって輸送される場合、それぞれ一種の荷電粒子によって運ばれる電流の、全電流に対する比率。

ゆり‐さ・げる【揺り下げる】🔗🔉

ゆり‐さ・げる揺り下げる】 〔他下一〕[文]ゆりさ・ぐ(下二) ①ゆらりと下げる。ゆらゆらと垂れ下げる。 ②ゆすって下げる。

ゆり‐す・う【揺り据う】🔗🔉

ゆり‐す・う揺り据う】 〔他下二〕 (ワ行。室町末期、ヤ行にも活用)ゆり動かして下に据える。ゆり動かして落ち着かせる。また、波が静まって船を安定させる。平家物語11「船は揺り上げ―・ゑ漂へば」。幸若舞曲、笈さがし「風も波も静まり船は小浪に―・ゆる」

○揺りに上ぐゆりにあぐ🔗🔉

○揺りに上ぐゆりにあぐ 胴上げにする。狂言、狐塚「お前と私としてきやつを揺に上げて、それで腹をいませう」 ⇒ゆり【揺り】 ゆり‐ね百合根】 ユリの鱗茎。オニユリ・ヤマユリ・コオニユリのものは食用とし、蒸し物の具、煮物、菓子などに用いる。 ゆり‐の‐き百合樹】 モクレン科の落葉高木。北アメリカ原産。葉は平滑で、浅く掌状に4裂。5〜6月頃、直径6センチメートルくらいの帯黄緑色のチューリップに似た花を開く。生長が速く、街路樹・庭木として栽培。材は器具・建築に用いる。葉の形が半纏はんてんに似るのでハンテンボクともいう。 ゆりほんじょう由利本荘‥ジヤウ 秋田県南西部の市。市域の中央を子吉川が貫流して日本海にそそぐ。海岸平野地帯では稲作が盛ん。人口9万。 ゆり‐もどし揺り戻し】 ①一度ゆれたものが、もとに戻ること。 ②(→)余震に同じ。 ③相撲で、(→)「よびもどし」のこと。 ゆ‐りょう湯量‥リヤウ 温泉などの、湧き出る湯の量。 ゆ‐りょう油糧‥リヤウ 油脂・油脂原料・油かすなどの称。 ゆり‐わ揺輪】 ①頭に物をのせて荷う時、台として頭にいただく輪。 ②米と籾もみとを揺り分けるのに用いる浅い桶。箕ゆりわかだいじん百合若大臣】 幸若舞こうわかまい。剛勇の百合若大臣は蒙古むくり軍を攻め降した帰途、無人の玄海島に置き去られるが、国より鷹の使を得、帰国して悪臣を滅ぼす。のち説経節にも取り入れられ、また近松門左衛門の「百合若大臣野守鏡」などに翻案。 ゆり‐わ・ける淘り分ける・揺り分ける】 〔他下一〕[文]ゆりわ・く(下二) ①水中でゆり動かして不用の部分を流し去り、必要の部分を残す。 ②入用と不用とを選び分ける。淘汰する。 ゆり‐わさび百合山葵】 アブラナ科の多年草。山地に稀に自生。高さ約10センチメートル。葉は長柄、円形。4月頃、白色の四弁花を総状につける。ワサビと同属で同様の辛味があり、葉柄の基部を香辛料とする。 ゆりん楡林】 (Yulin)中国陝西省北部の都市。古くから北辺防衛の拠点、また蒙・漢両民族の交易地。エネルギー・重化学工業基地の一つ。人口45万1千(2000)。 ゆる】 ゆるやかなさま。ゆったりしているさま。源氏物語若菜上「琴の緒もいと―に張りて」 ゆる百合】 (上代東国方言)ゆり。万葉集20「筑波嶺つくはねのさ―の花の夜床ゆとこにも」 ゆ・る許る・聴る】 〔自上二〕 ①許される。放免される。宇治拾遺物語11「法師も―・りにけり」 ②免許をうける。認められる。沙石集5「論談決択けつじゃくの道―・りたりけるが」 ③心の隔てがなくなる。うちとける。男色大鑑「今は心も―・りて」 ゆ・る揺る】 [一]〔自五〕 ①震い動く。ゆるぐ。ゆれる。動揺する。住吉物語「土打ち―・りたりける」。日葡辞書「ヂガユル」「ナエガユル」 ②ためらう。躊躇ちゅうちょする。清少納言集「いらへばそれやなどいひ―・りてとみにもいはねば」 [二]〔他五〕 ①振り動かす。ゆすぶる。平家物語2「汐の満ちけるが、そこはかとなき藻くづ共の―・られよりける中に」。山家集「波に宿る月を汀に―・りよせてかがみにかくる住吉の岸」。「風が木の枝を―・る」「馬車に―・られる」 ②(「淘る」と書く)水中で、または箕などでゆり動かして選び取る。淘汰とうたする。夫木和歌抄14「川波の黄金を―・ると見えつるは岸なる菊の洗ふなりけり」。「米の砂を―・る」 [三]〔自下二〕 ⇒ゆれる(下一) ゆる・い緩い】 〔形〕[文]ゆる・し(ク) ①ゆるやかで、たるみや隙間がある。締める力が十分でない。栄華物語楚王夢「御髪のいとこちたう多かるをいと―・う結はせ給ひて」。発心集「心―・くして懈怠ならん人」。「靴が―・くてすぐ脱げる」 ②勢いが弱い。枕草子197「三月ばかりの夕暮に―・く吹きたるあま風」 ③急速でない。ゆっくりしている。のろい。徒然草「速にすべき事を―・くし、―・くすべき事をいそぎて、過にしことのくやしきなり」。「―・い球を投げる」 ④寛大である。きびしくない。徒然草「―・くして軟らかなる時は一毛も損ぜず」。「取締りが―・い」 ⑤(「―・くないの」の形で、北海道・東北地方で)楽でない。容易ではない。 ⑥濃さの度合が小さい。水分を含んで軟らかい。「―・い糊」「便が―・い」 ⑦勾配・傾斜・曲線などがなだらかである。「―・い上り坂」「―・いカーブ」 ゆる‐か緩か】 ゆるやか。ゆるいさま。夫木和歌抄1「真木の戸を明くれば春やいそぐらん袂にさえし風―なり」 ゆる‐かし・い緩かしい】 〔形〕[文]ゆるか・し(シク) おだやかである。のんびりしている。浄瑠璃、義経千本桜「かく―・しきお暮しなら」 ゆるがし‐いだ・す揺がし出す】 〔他四〕 ①ゆり動かして外へ出す。 ②体をゆすって声などを出す。骨折って歌など詠み出す。枕草子99「女房にも歌詠ませ給ふ。みなけしきばみ―・すに」 ゆるが・す揺るがす】 〔他五〕 ゆり動かす。ゆすぶる。大きな動揺を与える。枕草子29「待つ人などのある夜、雨のおと、風の吹き―・すも、ふとおどろかる」。「世の中を―・す大事件」 ゆるがせ】 (イルカセの転。室町時代まで清音)心をゆるめるさま。おろそかにするさま。いいかげんなこと。なおざり。疎略。源平盛衰記1「もし静海があたりに意趣あらば、―に云ふ者あるべし」。日葡辞書「ユルカセ」。「一字一句も―にしない」 ゆるぎ いろりの縁。炉のへり。 ゆるぎ揺るぎ】 ゆるぐこと。動揺。落窪物語2「打ちたたき、押し引けど、内外につめてければ―だにせず」 ⇒ゆるぎ‐の‐いた【揺の板】 ⇒ゆるぎ‐の‐いと【揺の糸】 ゆるぎ‐あ・う揺ぎ合ふ‥アフ 〔自四〕 互いにゆれ動く。身をゆすりあう。発心集「諸共に―・ひて」 ゆるぎ‐あり・く揺ぎ歩く】 〔自四〕 身体をゆり動かしながら歩く。枕草子9「いみじう―・きつるものを」 ゆるぎ‐い・ず揺ぎ出づ‥イヅ 〔自下二〕 ①重々しく身体をゆすって歩く。〈日葡辞書〉 ②ふるえながら出て来る。宇治拾遺物語1「この翁、恐ろしと思ひながら―・でたれば」 ゆるぎ‐た・つ揺ぎ立つ】 〔自四〕 ①ゆれ動きながら立つ。平家物語(延慶本)「力なげによろよろとして砂に只一所に―・ちたる者あり」 ②ゆれ始める。宇治拾遺物語2「空もつつやみになりて、あさましくおそろしげにてこの山―・ちにけり」 ゆるぎ・でる揺るぎ出る】 〔自下一〕 身体をゆすって出る。 ゆるぎ‐な・い揺るぎ無い】 〔形〕[文]ゆるぎな・し(ク) ゆるぐことがない。動揺がない。しっかりしている。閑居友「はや―・く思ひかためてし事なれば」。「―・い態度」 ゆるぎ‐の‐いた揺の板】 当世具足とうせいぐそくの胴正面にある草摺くさずりの称。まえいた。 ⇒ゆるぎ【揺るぎ】 ゆるぎ‐の‐いと揺の糸】 当世具足の胴につづける草摺の縅おどしの毛引けびきが、特に長く仕立ててあるもの。 ⇒ゆるぎ【揺るぎ】 ゆる・く緩く】 〔自下二〕 ゆるくなる。とける。くつろぐ。類聚名義抄「釈、ユルケタリ」 ゆる・ぐ揺るぐ】 〔自五〕 ①ゆれうごく。ゆらぐ。動揺する。源氏物語関屋「女車多く所狭う―・ぎ来るに」 ②心が動く。気がかわる。源氏物語玉鬘「一筋にまつはれて、今めきたる言の葉に―・ぎ給はぬこそ」。「―・がぬ信念を持つ」 ③威張って身体をゆさぶる。大鏡道長「公事より外のこと他分には申させ給はで、―・ぎたる所のおはしまさざりしなり」 ゆる‐け・し緩けし】 〔形ク〕 (「けし」は接尾語)ゆるい。堀河百首「朝まだき―・き風のけしきにて」 ゆる‐ご揺粉】 (飛騨で)屑米。ゆりご。 ゆるさ‐れ許され】 ゆるされること。免許。赦免。源氏物語明石「まだよに―もなくては」 ⇒ゆるされ‐がお【許され顔】 ゆるされ‐がお許され顔‥ガホ 許されたような顔つき。また、そのような様子。蜻蛉日記「庭の草、氷に―なり」 ⇒ゆるさ‐れ【許され】 ゆるし許し・聴し・赦し】 ①ゆるすこと。許可。聴許。認可。「父の―を得る」 ②罪やあやまちをゆるすこと。赦免。 ③茶道・生花・琴曲などの芸道で、師匠から弟子に与える免許。「奥―」 ⇒ゆるし‐いろ【許し色・聴し色】 ⇒ゆるし‐じょう【赦し状】 ⇒ゆるし‐しろ【許し代】 ⇒ゆるし‐ないりょく【許し内力】 ⇒ゆるし‐の‐いろ【許しの色】 ⇒ゆるし‐の‐ひせき【赦しの秘跡】 ⇒ゆるし‐ぶみ【赦し文】 ⇒ゆるし‐もの【許し物】 ゆる・し緩し】 〔形ク〕 ⇒ゆるい ゆるし‐いろ許し色・聴し色】 中古、誰でも着用のできた衣服の色。紅色・紫色の淡いものなどの称。ゆるしのいろ。源氏物語末摘花「―のわりなううはじろみたる」↔禁色きんじき⇒ゆるし【許し・聴し・赦し】 ゆるし‐じょう赦し状‥ジヤウ (→)「ゆるしぶみ」に同じ。狂言、八尾「是は八尾の地蔵よりの―でござる」 ⇒ゆるし【許し・聴し・赦し】 ゆるし‐しろ許し代】 〔機〕(→)公差4に同じ。 ⇒ゆるし【許し・聴し・赦し】 ゆるし‐ないりょく許し内力】 〔機〕(→)許容応力に同じ。 ⇒ゆるし【許し・聴し・赦し】 ゆるし‐の‐いろ許しの色(→)「ゆるしいろ」に同じ。 ⇒ゆるし【許し・聴し・赦し】 ゆるし‐の‐ひせき赦しの秘跡】 カトリック教会で、人が罪を認め、ことばとしるしで表すことによって神のゆるしを得る秘跡。→告解こっかい⇒ゆるし【許し・聴し・赦し】 ゆるし‐ぶみ赦し文】 罪を許す旨を記した文。赦免状。赦し状。平家物語3「鬼界島の流人共めしかへさるべき事さだめられて、入道相国―下されけり」 ⇒ゆるし【許し・聴し・赦し】 ゆるし‐もの許し物】 ①罪を許すこと。赦免。古今著聞集2「古きためしのありけるとかやとて、―なん侍りけり」 ②芸道で、免許状を得て初めて演ずることを承認される種目。習い物。 ⇒ゆるし【許し・聴し・赦し】 ゆる・す許す・赦す・聴す】 〔他五〕 (ユル(緩)シと同源。固く締められているものをゆるくする意) ①引き締めた力をゆるめる。ゆるやかにする。万葉集11「梓弓引きて―・さずあらませばかかる恋にはあはざらましを」 ②気持の張りをゆるめる。警戒心をゆるめる。万葉集4「まそ鏡磨ぎし心を―・してば後に言ふとも験あらめやも」。「心を―・す」「見知らぬ人に気を―・すな」 ③差支えないとみとめる。禁を解く。相手の自由にさせる。万葉集8「つかさにも―・し給へり今宵のみ飲まむ酒かも散りこすなゆめ」。伊勢物語「昔おほやけ思して使う給ふ女の、色―・されたるありけり」。宇津保物語藤原君「かくばかりふみ見まほしき山路には―・さぬ関もあらじとぞ思ふ」。「肌を―・す」「盗塁を―・す」「医者から外出が―・される」 ④ある物・事に価するものと認める。公に認める。源氏物語東屋「心ばせしめやかに才ありといふ方は人に―・されたれど」。玉塵抄16「天帝の吾を―・して百獣の長となされたぞ」。「自他共に―・す」「横綱を―・す」 ⑤願いをきき入れ、してよいとする。承諾する。許可する。推古紀「将軍等いくさのきみたち共に議りて表ふみをたてまつる。天皇すめらみこと―・したまふ」。源氏物語桐壺「まかでなむとし給ふを、暇さらに―・させ給はず」。「入学を―・す」 ⑥罪・咎とがを免じる。赦免する。孝徳紀「諸国の流人及び獄の中の囚、一に皆放捨ゆるせ」。源氏物語明石「罪に落ちて宮こを去りし人を三年をだに過さず―・されん事は」。狂言、針立雷「雷殿の療治は終に致しませぬ。御―・されませ」。「―・されて刑務所を出る」 ⑦負担や義務を免除する。仁徳紀「課役並に免ゆるされて既に三年に経りぬ」。「税を―・す」 ⑧(しっかりと捕らえたものを)のがす。そらす。逸する。万葉集17「朝猟にいほつ鳥たて暮猟に千鳥踏みたて追ふごとに―・すことなく」。大鏡師輔「宮にかくなむ思ふとあながちに責め申させ給へば、三度知らず顔にて―・し申させ給へり」 ⑨ある物事が可能な状況にある。「事情の―・すかぎり参加します」 ユルスナールMarguerite Yourcenar】 フランスの小説家。アカデミー‐フランセーズ最初の女性会員。作「ハドリアヌス帝の回想」「黒の過程」など。(1903〜1987) ゆるび緩び】 (古くは清音)ゆるむこと。ゆるんだもの。ゆるみ。蜻蛉日記「心―なく」 ゆる・ぶ緩ぶ・弛ぶ】 (古くユルフと清音) [一]〔自四〕 ①しまりがゆるくなる。ゆるむ。たるむ。万葉集13「みづ垣の久しき時ゆ恋すれば吾が帯―・ふ朝夕あさよい毎に」。源氏物語初音「―・べる緒整へさせ給ひなどす」 ②氷などが溶ける。枕草子90「うは氷あはにむすべる紐なればかざす日かげに―・ぶばかりを」 ③おおらかで寛大な心になる。ゆとりができる。源氏物語「おぼし沈みつる年頃の名残なき御有様にて心―・び給ふ事多かるに」 ④気分にゆるみができる。油断する。万葉集17「心には―・ふことなく須加の山すかなくのみや恋ひ渡りなむ」。源氏物語末摘花「心やすき独寝の床にて―・びにけり」 ⑤(寒さなどの)きびしさがやわらぐ。枕草子1「昼になりてぬるく―・びもて行けば」 [二]〔他下二〕 ①しまりをゆるくする。たるむようにする。万葉集12「梓弓引きみ―・へみ念ひみて既に心は寄りにしものを」 ②きびしさを緩和する。おだやかにする。寛大にする。源氏物語「少し―・べ給へや。大将に聞ゆべき事あり」。源氏物語帚木「あまりむげにうち―・べ見放ちたるも心やすくらうたきやうなれど、おのづからかろき方にぞ覚え侍るかし」 ゆる‐ふん緩褌】 (「ふん」は「ふんどし」の略) ①ふんどしの締め方がゆるいこと。また、締めたふんどしがゆるむこと。 ②転じて、気がゆるんでいること。 ゆるま・る緩まる・弛まる】 〔自五〕 ①ゆるくなる。ゆるむ。沼田根元記「笠の緒―・り候」 ②やわらぐ。なごむ。寛大になる。日葡辞書「ココロノユルマル」。詞葉新雅「気が―・る。息延ぶ」。「制限が―・る」 ゆるみ緩み・弛み】 ゆるむこと。ゆるんだ度合。ゆるび。「気の―」 ゆる・む緩む・弛む】 [一]〔自五〕 (「ゆるぶ」(四)の転) ①しまる力が弱くなる。しまりがゆるくなる。たるむ。日葡辞書「ユルム。即ち、ユルマル」。「―・んだ紐を締め直す」 ②緊張がとける。油断する。「気が―・む」 ③きびしさが緩和する。寛大になる。「警戒が―・む」「寒さが―・む」 ④固まったものが水分を含んだりして軟らかくなる。「地盤が―・む」「便が―・む」 [二]〔他下二〕 ⇒ゆるめる(下一) ゆる・める緩める・弛める】 〔他下一〕[文]ゆる・む(下二) (「ゆるぶ」(下二)の転) ①しめつける力を弱くする。ゆるくする。たるませる。狂言、瓜盗人「身どもが綱を引いて、又―・めたによつて、この杖で打つたものであらう」。「手綱を―・める」 ②緊張をとく。心をゆったりさせる。日葡辞書「ココロヲユルムル」。「気を―・める」 ③きびしさを緩和する。寛大にする。和英語林集成初版「ツミヲユルメル」。「取締りを―・める」 ④速度・勢い・固さなどの度合を弱くする。「スピードを―・める」「固い糊を水で―・める」 ゆる‐やか緩やか】 ①ゆるいさま。ゆとりのあるさま。「―な袖付け」 ②傾斜が急でないさま。なだらか。「―なのぼり坂」 ③動きなどがゆっくりしているさま。「―な社会の変化」 ④きびしくないさま。寛大なさま。「規律が―だ」 ゆる‐ゆる揺揺】 揺れ動くさま。ゆらゆら。発心集「此の家―とゆるぎて、つひに柱の根抜けぬ」 ゆる‐ゆる緩る緩る】 ①いそがないさま。徐々。枕草子32「網代ははしらせたる。…―と久しくゆくはいとわろし」。「列が―と進む」 ②くつろいださま。のびのび。らくらく。源氏物語行幸「桜の下襲したがさねいと長う尻引きて―と殊更びたる御もてなし」。日葡辞書「ユルユルトゴザレ」 ③柔らかになるさま。ゆるくなるさま。沙石集8「かの堅かりける物―となりて、あとかたなくとけて失せにけり」。「ズボンが―になる」 ④穏やかなさま。ゆったり。日葡辞書「ココロノユルユルトシタヒトヂャ」 ゆる‐らか緩らか】 ①ゆるいさま。ゆとりのあるさま。ゆるやか。ゆるるか。源氏物語若紫「髪―にいと長く」 ②ゆっくりしたさま。源氏物語賢木「―にうち誦したるを」 ゆるり地炉(→)「いろり」に同じ。〈天正十八年刊本節用集〉 ゆるり‐と緩りと】 〔副〕 ①いそがずに。ゆるゆる。ゆっくり。狂言、萩大名「とてものことに―居て見よう、床机をくれい」 ②くつろいで。おちついて。日葡辞書「ユルリトゴザレ」。「ご―お過ごし下さい」 ゆる‐るか緩るか(→)「ゆるらか」に同じ。 ゆれ揺れ】 揺れること。不安定なこと。また、その程度。ゆり。「船体の―」「ことばの―」 ゆれ‐うご・く揺れ動く】 〔自五〕 一つに定まらず、行きつ戻りつする。「気持ちが―・く」 ユレダスUrEDAS】 (Urgent Earthquake Detection and Alarm System)早期地震検知警報システム。検知した地震の初動を解析し、被害が予想される地域に警報を出して被害を最小限に抑える。新幹線などで実用化。 ゆれ‐も揺藻】 藍藻らんそうの一種。円盤状の細胞が糸状で一列の群体をなす。藍緑色で溝・沼・田・温泉などに生え、左右に揺れ動く。アイミドロ。 ゆれも ゆ・れる揺れる】 〔自下一〕[文]ゆ・る(下二) ①(ある点を中心に)前後・左右・上下などに動く。ふれ動く。動揺する。「大地が―・れる」「船が―・れる」 ②不安定な状態になる。「心が―・れる」「採点基準が―・れる」 ゆわ・う結はふユハフ [一]〔他四〕 (ユフに接尾語フが付いた語)むすぶ。ゆう。しばる。ゆわえる。白氏文集天永点「面しりえでに縛ユハハれて」 [二]〔他下二〕 ⇒ゆわえる(下一) ゆわえ‐つ・ける結わえ付けるユハヘ‥ 〔他下一〕[文]ゆはへつ・く(下二) むすびつける。ゆわいつける。 ゆわ・える結わえるユハヘル 〔他下一〕[文]ゆは・ふ(下二) (ひもなどを)むすぶ。しばる。ゆう。〈書言字考節用集〉 ゆ‐わかし湯沸し】 湯を沸かすのに用いる容器。また、湯を沸かすための装置。 ゆわ・く結わくユハク 〔他五〕 ゆわえる。

ゆり‐もどし【揺り戻し】🔗🔉

ゆり‐もどし揺り戻し】 ①一度ゆれたものが、もとに戻ること。 ②(→)余震に同じ。 ③相撲で、(→)「よびもどし」のこと。

ゆり‐わ・ける【淘り分ける・揺り分ける】🔗🔉

ゆり‐わ・ける淘り分ける・揺り分ける】 〔他下一〕[文]ゆりわ・く(下二) ①水中でゆり動かして不用の部分を流し去り、必要の部分を残す。 ②入用と不用とを選び分ける。淘汰する。

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