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のり【法・則・典・範・矩】🔗⭐🔉
のり【法・則・典・範・矩】
(「宣のる」の連用形から)
①のっとるべき物事。標準として守るべき事柄。おきて。法令。法度はっと。万葉集16「商変あきかえし領しらすとのみ―」。「―を越える」
②方法。神代紀上「其の禁厭之法まじないやむるのりを定む」
③教化。継体紀「吾が風のりを万国に光てらすこと」
④仏法。仏の教え。仏典。宇津保物語俊蔭「仏にあひ奉りて―を聞くべし」
⑤里程。日葡辞書「ミチノノリゴリ(五里)ナリ」
⑥築堤の切り取りなどの、垂直からの傾斜の程度。斜面。
⑦さしわたし。「内うち―」
のりと・る【法る・則る】🔗⭐🔉
のりと・る【法る・則る】
〔自四〕
⇒のっとる。日本紀竟宴歌「ともに―・る」
のり‐の‐あめ【法の雨】🔗⭐🔉
のり‐の‐あめ【法の雨】
仏法が衆生を慈しみ潤すのを雨にたとえていう語。法雨。伊勢物語集「あまねく―はそそげる」
のり‐の‐あるじ【法の主】🔗⭐🔉
のり‐の‐あるじ【法の主】
「法主ほうしゅ」の訓読。
のり‐の‐いと【法の糸】🔗⭐🔉
のり‐の‐いと【法の糸】
仏縁を結ぶたよりとなるもの。浄瑠璃、賀古教信七墓廻「八葉蓮華と拝まれ給へと、心に結び手に結ぶ―筋」
のり‐の‐うきき【法の浮木】🔗⭐🔉
のり‐の‐うきき【法の浮木】
迷っている衆生が会いがたき仏の救いにあうこと。拾遺和歌集哀傷「ごふ尽すみたらし川の亀なれば―にあはぬなりけり」→盲亀もうきの浮木ふぼく
のり‐の‐うみ【法の海】🔗⭐🔉
のり‐の‐うみ【法の海】
仏教の教えの深く広いことを海にたとえていう語。玉葉集釈教「かきつめし言葉の露の数ごとに―にはけふやいるらむ」
のり‐の‐おしで【法の印】🔗⭐🔉
のり‐の‐おしで【法の印】
「法印ほういん」の訓読。沙石集5「信光法眼、法印のぞむとて、引き立つる人もなぎさの捨て舟は、さすがに―をぞまつ」
のり‐の‐かど【法の門】🔗⭐🔉
のり‐の‐かど【法の門】
「法門ほうもん」の訓読。玉葉集釈教「尋ね入る道とは聞けど―開けぬものは心なりけり」
のり‐の‐こえ【法の声】‥コヱ🔗⭐🔉
のり‐の‐こえ【法の声】‥コヱ
読経どきょうの声。玉葉集釈教「―にききぞわかれぬ長き夜の眠りをさます暁の鐘」
のり‐の‐ころも【法の衣】🔗⭐🔉
のり‐の‐ころも【法の衣】
「法衣ほうえ」の訓読。赤染衛門集「もろともに着んや着じやといざなひて―を思ひ立てかし」
のり‐の‐し【法の師】🔗⭐🔉
のり‐の‐し【法の師】
「法師ほうし」の訓読。源氏物語帚木「―の世のことわり説き聞かせむ所のここちするも」
のり‐の‐すえ【法の末】‥スヱ🔗⭐🔉
のり‐の‐すえ【法の末】‥スヱ
仏法の衰える末世。末法。澆季ぎょうき。拾玉集3「―を今こそ神も照らすらめ君が副へつる言の葉を見て」
のり‐の‐すべらぎ【法の皇】🔗⭐🔉
のり‐の‐すべらぎ【法の皇】
「法皇ほうおう」の訓読。千載和歌集序「わが―につかへたてまつりては」
のり‐の‐たきぎ【法の薪】🔗⭐🔉
のり‐の‐たきぎ【法の薪】
薪に火をつけて人をあたためるように、仏の教えが人を利することをたとえていう語。千五百番歌合「―にあふぞ嬉しき」
のり‐の‐ちかい【法の誓い】‥チカヒ🔗⭐🔉
のり‐の‐ちかい【法の誓い】‥チカヒ
仏が衆生を済度しようとする誓願。浄瑠璃、薩摩歌「夫源五の手にかかり、消えて散つたる血刀の―も浅ましや」
のり‐の‐ちから【法の力】🔗⭐🔉
のり‐の‐ちから【法の力】
「法力ほうりき」の訓読。公任集「限りなき―に」
のり‐の‐つえ【法の杖】‥ツヱ🔗⭐🔉
のり‐の‐つえ【法の杖】‥ツヱ
①(仏法を杖にたとえて)仏法に帰依し、仏法をたのみとすること。浄瑠璃、吉野忠信「花紫は先に立ち、若紫は―つくづく物を案ずるに」
②寺参りなどの時に用いる杖。「麦刈りぬ近ごろきませ―」(蕪村)
のり‐の‐つき【法の月】🔗⭐🔉
のり‐の‐つき【法の月】
仏法が衆生の迷いを晴らすことを月にたとえていう語。真如の月。新勅撰和歌集釈教「―久しくもがなと思へども」
のり‐の‐とも【法の友】🔗⭐🔉
のり‐の‐とも【法の友】
共に仏道に志す者。源氏物語橋姫「かへりては心恥かしげなる―にこそはものし給ふなれ」
のり‐の‐ともしび【法の灯】🔗⭐🔉
のり‐の‐ともしび【法の灯】
(「法灯ほうとう」の訓読)
①仏法を闇夜を照らす灯にたとえていう語。千載和歌集釈教「夢さめむその暁をまつほどの闇をも照らせ―」
②仏法相伝の命脈。法統。栄華物語疑「かかる程に―をかかげ、仏法の命をつがせ給ふになりぬれば」
のり‐の‐にわ【法の場】‥ニハ🔗⭐🔉
のり‐の‐にわ【法の場】‥ニハ
仏事を営み説教・法会などを修する場所。法場ほうじょう。千載和歌集釈教「春ごとは嘆きしものを―散るがうれしき花もありけり」
のり‐の‐はし【法の橋】🔗⭐🔉
のり‐の‐はし【法の橋】
「法橋ほっきょう」の訓読。沙石集5「顕昭、綱位をのぞむとて。うらやましいかなる人の渡るらむ我を導け―守り」
のり‐の‐ひ【法の火】🔗⭐🔉
のり‐の‐ひ【法の火】
(→)「のりのともしび」に同じ。拾玉集7「―を君かかげずはいかにせむ我立つ杣の夕方の空」
のり‐の‐ふね【法の舟】🔗⭐🔉
のり‐の‐ふね【法の舟】
仏法を舟にたとえて、この世の苦しい海を渡って涅槃ねはんの彼岸に着くこと。仏道に入るたより。新古今和歌集釈教「―さして行く身ぞ」
のり‐の‐みかど【法の御門】🔗⭐🔉
のり‐の‐みかど【法の御門】
「法皇ほうおう」の訓読。夫木和歌抄33「―ひじりの君」
のり‐の‐みず【法の水】‥ミヅ🔗⭐🔉
のり‐の‐みず【法の水】‥ミヅ
「法水ほうすい」の訓読。続後撰和歌集雑「―に澄ます心の清ければ」
のり‐の‐みち【法の道】🔗⭐🔉
のり‐の‐みち【法の道】
仏道のこと。拾遺和歌集哀傷「若菜をば―にぞけふはつみつる」
のり‐の‐むしろ【法の筵】🔗⭐🔉
のり‐の‐むしろ【法の筵】
(「法筵ほうえん」の訓読)
①説教や法会などをする所。和泉式部日記「君はただ―に弘むばかりぞ」
②仏像を礼拝する所。
のり‐の‐わざ【法の業】🔗⭐🔉
のり‐の‐わざ【法の業】
仏法に関する事業。法事。仏事。欽明紀「丈六の仏を造りたてまつる功徳のりのわざ甚大おぎろなり」
フラン【franc フランス・法】🔗⭐🔉
フラン【franc フランス・法】
フランス・ベルギー・スイスなどの貨幣単位。フランス・ベルギーは1999年ユーロに移行。
ほう【法】ハフ🔗⭐🔉
ほう【法】ハフ
(慣用音はハッ)
①物事の普遍的なあり方。物事をする仕方。また、それがしきたりになったもの。のり。おきて。
②社会秩序維持のための規範で、一般に国家権力による強制を伴うもの。平家物語2「目代もくだい―にまかせて防きければ」
③〔言〕(mood)インド‐ヨーロッパ語などで、文の内容に対する話者の心的態度を示す動詞の語形変化。直説法・接続法(仮定法)・命令法・希求法などがある。
④〔数〕除数または乗数。↔実
⇒法三章
ほう【法】ホフ(仏教)🔗⭐🔉
ほう【法】ホフ
(呉音。慣用音はホッ)〔仏〕(梵語dharma 達磨・達摩・曇)
①真理。道理。正しい理法。存在の法則性。
②ものの性質。特性。属性。
③一切の存在するもの。→諸法。
④存在するものの分類。カテゴリー。七十五法・百法など。
⑤真理を表現した教説。仏の教え。仏法。また、その教えを記した経典。
⑥正義。善。正しい行為。
⑦仏教の儀礼。
ほう‐あん【法案】ハフ‥🔗⭐🔉
ほう‐あん【法案】ハフ‥
法律の案文。法律案。「―を審議する」
ほう‐い【法衣】ホフ‥🔗⭐🔉
ほう‐い【法衣】ホフ‥
⇒ほうえ
ほう‐い【法位】ホフヰ🔗⭐🔉
ほう‐い【法位】ホフヰ
〔仏〕
①(諸法の安住する位の意)真如の異称。
②僧位。
ほう‐い【法威】ホフヰ🔗⭐🔉
ほう‐い【法威】ホフヰ
仏法の威力。太平記12「―盛んにして、天帝力を得、魔障弱くして、修羅勢を失へり」
ほう‐いがく【法医学】ハフ‥🔗⭐🔉
ほう‐いがく【法医学】ハフ‥
応用医学の一分科。医学を基礎として、法律的に重要な事実関係の研究・解釈・鑑定をなす学問。犯罪の解明に応用され、死因・犯行時刻の判定や指紋・血液型・DNAなどによる個人の同定および親子鑑定などを扱う。犯罪医学・裁判医学ともいう。
ほう‐いき【法域】ハフヰキ🔗⭐🔉
ほう‐いき【法域】ハフヰキ
①法令の効力の及ぶ地域的範囲。
②法の規定事項の範囲。
③法令の適用範囲。
ほう‐いん【法印】ホフ‥🔗⭐🔉
ほう‐いん【法印】ホフ‥
①仏教の教えのしるし・標識の意で、仏教教理を特徴づける根本的教説をいう。三法印・四法印など。
②(法印大和尚位の略)最高の僧位。転じて、僧侶を指す。
③中世以降、僧位に準じて、儒者・仏師・連歌師・医師・画工に授けた称号。
④やまぶし。祈祷師。
ほう‐う【法宇】ホフ‥🔗⭐🔉
ほう‐う【法宇】ホフ‥
てら。寺院。
ほう‐う【法雨】ホフ‥🔗⭐🔉
ほう‐う【法雨】ホフ‥
仏法が衆生をあまねく教化するのを万物を潤す雨にたとえた語。太平記27「天竜八部悉く霊神の威を助けて、清浄の―を灌そそきける」
ほう‐え【法会】ホフヱ🔗⭐🔉
ほう‐え【法会】ホフヱ
①多くの僧俗を集めて仏の教えを説き聞かせる会合。
②死者の追善供養。法要。日本霊異記中「―を厳かざり訖おはり、明日供くせむとして」
ほう‐え【法衣】ホフ‥🔗⭐🔉
ほう‐え【法衣】ホフ‥
(ホウイとも)僧尼の着用する衣服。もと律に定められた五条・七条・九条の三衣さんえをいったが、日本ではさらにこの三衣の下に着用する色服をも総称。のりのころも。「―をまとう」
ほう‐えき【法益】ハフ‥🔗⭐🔉
ほう‐えき【法益】ハフ‥
法律によって保護される利益。
ほう‐えつ【法悦】ホフ‥🔗⭐🔉
ほう‐えつ【法悦】ホフ‥
①仏法を聴き、または味わって起こる、この上ない喜び。法喜。
②恍惚とするような歓喜の状態。エクスタシー。「―にひたる」「―の境地」
ほう‐えん【法縁】ホフ‥🔗⭐🔉
ほう‐えん【法縁】ホフ‥
仏法の縁。仏縁。
ほうえんざか‐いせき【法円坂遺跡】ホフヱン‥ヰ‥🔗⭐🔉
ほうえんざか‐いせき【法円坂遺跡】ホフヱン‥ヰ‥
大阪市中央区法円坂に、7〜8世紀の難波宮跡と重複して存在する5世紀の大型倉庫群の遺跡。難波津と関連する施設と考えられる。
ほう‐おう【法王】ホフワウ🔗⭐🔉
ほう‐おう【法王】ホフワウ
①〔仏〕仏法の王の意。仏をいう。
②766年(天平神護2)、称徳天皇から道鏡に授けられた称号。法皇。続日本紀27「太政大臣朕が大師に―の位授けまつらくと勅りたまふ天皇が御命を」
③ローマ教皇のこと。
⇒ほうおう‐ちょう【法王庁】
⇒ほうおう‐ていせつ【法王帝説】
ほうおう‐ちょう【法王庁】ホフワウチヤウ🔗⭐🔉
ほうおう‐ちょう【法王庁】ホフワウチヤウ
ローマ教皇庁(ヴァチカン)のこと。
⇒ほう‐おう【法王】
ほうおう‐ていせつ【法王帝説】ホフワウ‥🔗⭐🔉
ほうおう‐ていせつ【法王帝説】ホフワウ‥
「上宮聖徳じょうぐうしょうとく法王帝説」の略。
⇒ほう‐おう【法王】
ほう‐おん【法音】ホフ‥🔗⭐🔉
ほう‐おん【法音】ホフ‥
説法または読経の声。栄華物語玉台「―の相は口にあり」
ほうおんじゅりん【法苑珠林】ホフヲン‥🔗⭐🔉
ほうおんじゅりん【法苑珠林】ホフヲン‥
唐の道世どうせいが著した仏教百科全書。668年成る。全100巻を100編668部に分け項目別に概説し、諸経論からの引用を付す。散佚経典の断片を含む。
ほう‐か【法科】ハフクワ🔗⭐🔉
ほう‐か【法科】ハフクワ
①法の科条。おきて。のり。
②法律に関する学科。
⇒ほうか‐だいがくいん【法科大学院】
ほう‐か【法家】ハフ‥🔗⭐🔉
ほう‐か【法家】ハフ‥
①中国、戦国時代の諸子百家の一つ。天下を治める要は仁・義・礼などでなく法律である、と説く。申不害・商鞅・韓非など。
②法律家。
ほう‐か【法貨】ハフクワ🔗⭐🔉
ほう‐か【法貨】ハフクワ
(法定貨幣の略)国法をもって強制通用力を与えられた貨幣。
ほう‐かい【法海】ホフ‥🔗⭐🔉
ほう‐かい【法海】ホフ‥
仏法の広大なことを海にたとえていう語。
ほう‐かい【法界】ホフ‥🔗⭐🔉
ほう‐かい【法界】ホフ‥
①〔仏〕
⇒ほっかい。
②(法界無縁などの語より)縁故のないこと。浄瑠璃、心中重井筒「―の男ぢやと思へば済むと恨みながら」
③法界悋気りんきの略。
④「法界の施餓鬼」の意。父母の命日などに、供養のため無料の奉仕をすること。軽口あられ酒「命日にこなたとわれら辻に出で、足の弱き人を―に駕籠に乗せ」
⇒ほうかい‐ぶし【法界節】
⇒ほうかい‐むえん【法界無縁】
⇒ほうかい‐や【法界屋】
⇒ほうかい‐りんき【法界悋気】
ほうかいしゃく‐がく【法解釈学】ハフ‥🔗⭐🔉
ほうかいしゃく‐がく【法解釈学】ハフ‥
法の具体的適用に資するため、個々の法文の意味を解釈により明確化し、全体を体系化する法律学。歴史的にも内容的にも法律学の主要分野をなす。→法律学
ほうか‐だいがくいん【法科大学院】ハフクワ‥ヰン🔗⭐🔉
ほうか‐だいがくいん【法科大学院】ハフクワ‥ヰン
法曹の養成を目的とする専門職大学院。2004年創設。修業年限は原則として3年。ロースクール。
⇒ほう‐か【法科】
ほう‐け【法家】ハフ‥🔗⭐🔉
ほう‐け【法家】ハフ‥
法律に関する学問を伝える家。また、その家の人。明法みょうぼう家。ほっけ。保元物語「罪既に斬刑に当る由、―の輩勘かんがへ申ししかども」→ほうか
ほう‐の‐しはい【法の支配】ハフ‥🔗⭐🔉
ほう‐の‐しはい【法の支配】ハフ‥
(rule of law)イギリスの法律家コークが、国王は神と法の下にあるべきであるとして、ジェームズ1世の王権を抑制して以来、「人の支配」に対抗して認められるようになった近代の政治原理。コークのいう法はイギリスの判例法で、立法権をも制約する点で法治主義とは異なるが、後に法治主義と同義に用いることもある。→法治主義
ほうのせいしん【法の精神】ハフ‥🔗⭐🔉
ほうのせいしん【法の精神】ハフ‥
(De l'esprit des lois フランス)モンテスキューの主著。1748年刊。法律・制度を自然的・社会的条件と関連づけて考察し、三権分立を唱え、イギリス憲法を称賛。明治の邦訳題名「万法精理ばんぽうせいり」(明治8〜9年刊)。
ほけ‐きょう【法華経】‥キヤウ🔗⭐🔉
ほけ‐きょう【法華経】‥キヤウ
①正法華経・妙法蓮華経・添品妙法蓮華経をいう。一般に、妙法蓮華経の略称。
②香銘。木所きどころは伽羅きゃら。→香木
ほけきょう‐じ【法華経寺】‥キヤウ‥🔗⭐🔉
ほけきょう‐じ【法華経寺】‥キヤウ‥
千葉県市川市中山にある日蓮宗の大本山。1260年(文応1)檀徒富木常忍ときじょうにん(日常)の館に創建。日蓮がよく寄住した。
ほけ‐どう【法華堂】‥ダウ🔗⭐🔉
ほけ‐どう【法華堂】‥ダウ
⇒ほっけどう。源氏物語夕顔「かの人の四十九日、忍びて比叡ひえの―にて」
ほっ‐かい【法界】🔗⭐🔉
ほっ‐かい【法界】
〔仏〕(ホウカイとも。「法」は諸法、「界」は分界の意)
①思考の対象となる万物。
②真理のあらわれとしての全世界。万葉集5「釈慈の示教先に三帰五戒を開きて―を化し」
→ほうかい。
⇒ほっかい‐えんぎ【法界縁起】
⇒ほっかい‐しん【法界身】
ほっ‐け【法華】🔗⭐🔉
ほっけ‐いちじょう【法華一乗】🔗⭐🔉
ほっけ‐いちじょう【法華一乗】
法華経に説かれる一乗の教え。すべての衆生しゅじょうが等しく成仏することのできる教え。
⇒ほっ‐け【法華】
ほっけ‐いっき【法華一揆】🔗⭐🔉
ほっけ‐いっき【法華一揆】
戦国時代に起こった日蓮宗(法華宗)信徒の一揆。京都の町衆を中心に台頭し、自治権拡大を求めた。1532年(天文1)には一向一揆と衝突して山科本願寺を焼き払い、京中に勢力を張ったが、36年天文法華の乱で壊滅。
⇒ほっ‐け【法華】
ほっけ‐え【法華会】‥ヱ🔗⭐🔉
ほっけ‐え【法華会】‥ヱ
法華経を講讃する法会ほうえ。日本では746年(天平18)に始まる。延暦寺の霜月会などが有名。また、法華八講・法華十講などの称。
⇒ほっ‐け【法華】
ほっけげんき【法華験記】🔗⭐🔉
ほっけげんき【法華験記】
天台宗の鎮源ちんげんの撰。3巻。長久(1040〜1044)年間成る。中国宋代の義寂の著した同名書を範として編纂した、日本の法華経霊験譚を集めた説話集。大日本国法華経験記。本朝法華験記。
ほっけげんぎ【法華玄義】🔗⭐🔉
ほっけげんぎ【法華玄義】
仏書。隋の智顗ちぎの講述を灌頂かんじょうが筆録。10巻。天台三大部の一つ。妙法蓮華経の経典題目の奥深い趣旨を、名・体・宗・用・教の五つの視点から説いたもの。玄義。妙法蓮華経玄義。
ほっけ‐ざんまい【法華三昧】🔗⭐🔉
ほっけ‐ざんまい【法華三昧】
天台宗で、法華経・観普賢経により中道実相の理を観ずること。これを修する法会を法華三昧会という。
⇒ほっ‐け【法華】
ほっけ‐じ【法華寺】🔗⭐🔉
ほっけ‐じ【法華寺】
奈良市にある真言律宗の尼門跡。741年(天平13)頃、光明皇后が大和国分尼寺として父藤原不比等の家を喜捨創建したと伝える。総国分尼寺でもあった。現在の本堂は1601年(慶長6)豊臣秀頼の再建。本尊十一面観世音立像は平安初期の優作。法華滅罪之寺。氷室ひむろ御所。
ほっけ‐しちゆ【法華七喩】🔗⭐🔉
ほっけ‐しちゆ【法華七喩】
法華経に説かれる七つの譬喩ひゆ。火宅喩(譬喩品)、窮子ぐうじ喩(信解品)、薬草喩(薬草喩品)、化城けじょう喩(化城喩品)、衣珠喩(受記品)、髻珠けいしゅ喩(安楽行品)、医子喩(寿量品)。
⇒ほっ‐け【法華】
ほっけ‐じっこう【法華十講】‥カウ🔗⭐🔉
ほっけ‐じっこう【法華十講】‥カウ
法華経8巻を8座とし、その開経「無量義経」と結経「観普賢経」とを各1座とし、合わせて10座に講ずること。1日に朝夕の2座講じ、5日にわたって講ずる。十座。
⇒ほっ‐け【法華】
ほっけ‐しゅう【法華宗】🔗⭐🔉
ほっけ‐しゅう【法華宗】
(法華経を所依とするからいう)
①天台宗の別称。
②日蓮宗の別称。
③日蓮系教団の一派。1941年、法華宗(日陣門流)・本門法華宗(日隆門流)・本妙法華宗(日真門流)が合同して法華宗と称したが、52年に再分裂し、それぞれ法華宗陣門流・同本門流・同真門流と称する。陣門流は総本山本成寺(新潟県三条市)、本門流は本山本能寺(京都市)など、真門流は総本山本隆寺(京都市)。
⇒ほっ‐け【法華】
ほっけしゅほういっぴゃくざききがきしょう【法華修法一百座聞書抄】‥ホフ‥セウ🔗⭐🔉
ほっけしゅほういっぴゃくざききがきしょう【法華修法一百座聞書抄】‥ホフ‥セウ
1110年(天仁3)大安寺で開かれた法華経百座講経の聞書。現存するものには19座の法話が収められ、教理よりも説話に強い関心が示される。百座法談聞書抄・大安寺百座法談とも。
ほっけ‐しんとう【法華神道】‥タウ🔗⭐🔉
ほっけ‐しんとう【法華神道】‥タウ
法華宗(日蓮宗)で唱えた神道説。室町時代に吉田兼倶かねともの教えを採り入れて一派の説を成した。三十番神を守護神に奉ずる。
⇒ほっ‐け【法華】
ほっけ‐せんぼう【法華懺法】‥ボフ🔗⭐🔉
ほっけ‐せんぼう【法華懺法】‥ボフ
法華経を読誦して罪障を懺悔滅罪する法要。
⇒ほっ‐け【法華】
ほっけ‐どう【法華堂】‥ダウ🔗⭐🔉
ほっけ‐どう【法華堂】‥ダウ
(ホケドウとも)
①法華三昧を修する道場。812年(弘仁3)最澄が比叡山東塔に建てたのが最初。法華三昧堂。
②貴人の納骨堂で、法華懺法を修する所。
③奈良市東大寺の一院。正しくは羂索けんじゃく堂。法華会を修するからいい、また旧3月に修するから三月堂ともいう。733年(天平5)良弁ろうべんの創建と伝える。奈良時代の建築(礼堂は鎌倉時代)で、内部には本尊不空羂索観音像をはじめ梵天・帝釈天・日光菩薩・月光菩薩・執金剛神像など、奈良時代のすぐれた仏像を多数安置。
⇒ほっ‐け【法華】
ほっけ‐はっこう【法華八講】‥カウ🔗⭐🔉
ほっけ‐はっこう【法華八講】‥カウ
法華経8巻を朝座・夕座に1巻ずつ4日間に8人の講師により読誦・供養する法会。八講。御八講。八講会。法華会。
⇒ほっ‐け【法華】
ほっけ‐ほう【法華法】‥ホフ🔗⭐🔉
ほっけ‐ほう【法華法】‥ホフ
密教で、法華経を本尊として息災などを祈願する修法しゅほう。
⇒ほっ‐け【法華】
ほっけ‐まんだら【法華曼荼羅】🔗⭐🔉
ほっけ‐まんだら【法華曼荼羅】
法華経の説法の図、またその内容を描いた図。法華経曼荼羅または法華経変相ともいう。ほかに密教では、法華法の本尊として描いた釈迦・多宝の二仏を主尊とする曼荼羅もある。
⇒ほっ‐け【法華】
ほっけ‐めつざい‐の‐てら【法華滅罪之寺】🔗⭐🔉
ほっけ‐めつざい‐の‐てら【法華滅罪之寺】
①国分尼寺こくぶんにじの正称。
②法華寺の別称。
⇒ほっ‐け【法華】
ほっけもんぐ【法華文句】🔗⭐🔉
ほっけもんぐ【法華文句】
仏書。隋の智顗ちぎの講述を灌頂かんじょうが筆録。10巻。天台三大部の一つ。妙法蓮華経の本文を解釈したもの。文句。妙法蓮華経文句。
[漢]法🔗⭐🔉
法 字形
筆順
〔水(氵・氺)部5画/8画/教育/4301・4B21〕
〔音〕ホウ〈ハフ〉(漢) ホウ〈ホフ〉(呉) ハッ=・ホッ=(慣)
〔訓〕のり・のっとる
[意味]
[一]ホウ〈ハフ〉
①おきて。規則。「法を守る」「法律・法典・法廷・法度はっと・法医学・司法・憲法・国際法・非合法」
②(儀式の)しきたり。礼式。規範。「そんな法があるものか」「法式・法外・作法」
③てだて。やりかた。「法帖ほうじょう・方法・筆法・文法・製法・料理法」
④基準となる数。「寸法・内法」
⑤フラン。フランスの貨幣の単位。▶francフランスの音訳。なお、現代中国語では「法郎西フランス」の略として用いる。
[二]ホウ〈ホフ〉〔仏〕
①仏の教え。仏道。広く、宗教。「説法・修法・法会・法衣ほうえ・法主ほっす」
②一切の存在・事象。「諸法・色法」
[解字]
[
]の略体。会意。「水」+「
」(=珍獣の名)+「去」(=ひっこむ)。珍獣をおりの中に囲みこむ意。転じて、おきて・のりの意。[
]は異体字。
[下ツキ
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