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あがた【県】🔗🔉

あがた】 ①大和時代の諸地方にあった地方行政組織。畿内周辺では直轄地的性格が強い。みあがた。孝徳紀「六県むつのあがた」 ②地方官の任国。伊勢物語「―へ行く人に馬のはなむけせむとて」 ③いなか。夫木和歌抄30「田づらなるわら屋の軒のこもすだれこれや―のしるしなるらむ」 ⇒あがた‐ありき【県歩行】 ⇒あがた‐ぬし【県主】 ⇒あがた‐の‐いど【県の井戸】 ⇒あがた‐み【県見】 ⇒あがた‐みこ【県御子・県巫】 ⇒あがた‐めし【県召】 ⇒あがためし‐の‐じもく【県召の除目】

あがた‐ありき【県歩行】🔗🔉

あがた‐ありき県歩行】 田舎まわり。多く、令制下の地方官勤務を指す。蜻蛉日記「この十余年のほど、―にのみあり」 ⇒あがた【県】

あがたい【県居】‥ヰ🔗🔉

あがたい県居‥ヰ 賀茂真淵の家号。→県門けんもん

あがた‐いぬかい‐の‐たちばな‐の‐みちよ【県犬養橘三千代】‥カヒ‥🔗🔉

あがた‐いぬかい‐の‐たちばな‐の‐みちよ県犬養橘三千代‥カヒ‥ 奈良時代の女官。美努みぬ王に嫁して橘諸兄もろえを生み、のち藤原不比等ふひとの後妻となって光明皇后を生む。命婦として参内し、橘宿祢姓を賜って宮廷に隠然たる勢力を持った。( 〜733)

あがた‐ぬし【県主】🔗🔉

あがた‐ぬし県主】 大和時代の県の支配者。後に姓かばねの一つとなった。古事記「大県小県の―」 ⇒あがた【県】

あがた‐の‐いど【県の井戸】‥ヰ‥🔗🔉

あがた‐の‐いど県の井戸‥ヰ‥ 京都の一条の北、東洞院の西角(旧御苑内)にあった泉。蛙・山吹の名所。(歌枕) ⇒あがた【県】

あがた‐み【県見】🔗🔉

あがた‐み県見】 田舎見物。または、地方官としての巡視。古今和歌集「―にはえ出で立たじや」 ⇒あがた【県】

あがた‐みこ【県御子・県巫】🔗🔉

あがた‐みこ県御子・県巫】 竈祓かまばらいや口寄せなどをして諸国を勧進したみこ。好色一代男3「すずしめの鈴を鳴らして、―来れり」 ⇒あがた【県】

あがた‐めし【県召】🔗🔉

あがた‐めし県召】 「県召の除目」の略。栄華物語駒くらべ「あらたまの年立ちかへる春の―に」 ⇒あがた【県】

あがためし‐の‐じもく【県召の除目】‥ヂ‥🔗🔉

あがためし‐の‐じもく県召の除目‥ヂ‥ 平安時代以降、正月(または2月頃)に地方官を任命する公事くじ。春の除目。外官げかんの除目。↔司召つかさめしの除目 ⇒あがた【県】

けん【県】🔗🔉

けん】 ①中国の行政区画の一つ。春秋時代、国を滅ぼして県とすることが一般化。戦国時代以後郡の下に県が置かれ、後代、州または府で県を統べ、民国初めには道の下に県を置く。現在は省(および自治区・直轄市)の下に県がある。「―城」 ②日本の地方行政区画の一つ。1871年(明治4)廃藩置県により藩に代えて設置。現在は普通地方公共団体およびその区域の一つ。→都道府県

けん‐えい【県営】🔗🔉

けん‐えい県営】 県が経営または設置・管理すること。

けん‐か【県下】🔗🔉

けん‐か県下】 県の管轄に属する地。

けん‐かい【県会】‥クワイ🔗🔉

けん‐かい県会‥クワイ 県議会の旧称。

けん‐かん【県官】‥クワン🔗🔉

けん‐かん県官‥クワン ①県の官吏。県庁の官吏。 ②中国で、県庁。 ③漢代、天子の異称。

けん‐ぎ【県議】🔗🔉

けん‐ぎ県議】 県会議員または県議会議員の略称。

けん‐ぎかい【県議会】‥クワイ🔗🔉

けん‐ぎかい県議会‥クワイ 県の住民から選挙された県議会議員(任期4年)を以て組織し、その県の自治に関する事項について意思を決定する議決機関。旧称、県会。→都道府県議会

けん‐きょう【県境】‥キヤウ🔗🔉

けん‐きょう県境‥キヤウ 県と他の都府県との境。けんざかい。

けん‐しゃ【県社】🔗🔉

けん‐しゃ県社】 旧社格の一つ。県から奉幣した神社。国幣社の下、郷社ごうしゃの上に位する。

けん‐じん【県人】🔗🔉

けん‐じん県人】 その県に住んでいる人。また、その県の出身者。 ⇒けんじん‐かい【県人会】

けんじん‐かい【県人会】‥クワイ🔗🔉

けんじん‐かい県人会‥クワイ 他の府県または他国に行っている同県人の会合。 ⇒けん‐じん【県人】

けん‐せい【県政】🔗🔉

けん‐せい県政】 県の政治・行政。県治けんち

けん‐せい【県勢】🔗🔉

けん‐せい県勢】 県の人口・政治・経済・文化などの情勢。

けん‐ぜい【県税】🔗🔉

けん‐ぜい県税】 県が賦課・徴収する地方税。→道府県税

けん‐ぞく【県属】🔗🔉

けん‐ぞく県属】 県の属官。旧制の名称で、地方自治法では公共団体の吏員。

けん‐ち【県治】🔗🔉

けん‐ち県治】 ①県の政治・行政。県政。 ②もと中国で、県政府の所在地。

けん‐ちじ【県知事】🔗🔉

けん‐ちじ県知事】 県の首長。→都道府県知事

けん‐ちょう【県庁】‥チヤウ🔗🔉

けん‐ちょう県庁‥チヤウ 県知事を長とし、県の事務を処理する役所。

けん‐どう【県道】‥ダウ🔗🔉

けん‐どう県道‥ダウ 県で管理する道。→都道府県道

けん‐みん【県民】🔗🔉

けん‐みん県民】 県内の住民。 ⇒けんみん‐ぜい【県民税】

けんみん‐ぜい【県民税】🔗🔉

けんみん‐ぜい県民税「道府県民税」参照。 ⇒けん‐みん【県民】

けんもん‐の‐さんさいじょ【県門の三才女】‥ヂヨ🔗🔉

けんもん‐の‐さんさいじょ県門の三才女‥ヂヨ 賀茂真淵の門人中の3人の才女、進藤茂子(筑波子つくばこ)・油谷倭文子ゆやしずこ・鵜殿余野子うどのよのこの称。 ⇒けん‐もん【県門】

けんもん‐の‐してんのう【県門の四天王】‥ワウ🔗🔉

けんもん‐の‐してんのう県門の四天王‥ワウ 賀茂真淵門下の村田春海はるみ・加藤千蔭・楫取魚彦かとりなひこ・加藤美樹うまきの4人の称。 ⇒けん‐もん【県門】

けん‐ゆう【県有】‥イウ🔗🔉

けん‐ゆう県有‥イウ 県の所有。「―地」

けん‐り【県吏】🔗🔉

けん‐り県吏】 県の行政事務にたずさわる職員。県の吏員。

けん‐りつ【県立】🔗🔉

けん‐りつ県立】 県費で設立・維持すること。また、そのもの。「―高等学校」

けん‐れい【県令】🔗🔉

けん‐れい県令】 ①中国で、県の長官。 ②1871年(明治4)廃藩置県後に、それまでの県知事を改称した、県の長官。86年再び知事と改称。 ③旧制で、県知事が発した命令。

[漢]県🔗🔉

 字形  筆順 〔目部4画/9画/教育/2409・3829〕 [縣] 字形 〔糸部10画/16画/6949・6551〕 〔音〕ケン(漢) 〔訓〕あがた [意味] 地方行政区画の名。「都道府県・県庁・県立・県人会・郡県制」 ▷大和朝廷時代の皇室の直轄領を県あがたという。「県主あがたぬし・県召あがためし」 [解字] 会意。「県」(=中間にぶらさげる)+「系」(=ひも)。宙づりにする意。「懸」に通じ、かかる、つなぐ意に用いる。周代に、上層の機構につながる土地の区画として用いられ、行政区画の名として秦しんの始皇帝が郡の下に置いたことから「懸」とは区別するようになる。「県」は字音「キョウ」で別字であるが、俗に略字として用いられたもの。

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