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なえ【苗】ナヘ🔗🔉

なえナヘ ①㋐種子から発芽して間のない幼い植物。特に、移植前の幼い植物の称。狭義には、草本植物のものを「苗」、木本植物のものを「苗木」という。 ㋑広義には(→)種苗のこと。 ②早苗さなえ。万葉集14「上毛野かみつけの佐野田の―」 ③(→)苗色の略。

なえ‐いみ【苗忌】ナヘ‥🔗🔉

なえ‐いみ苗忌ナヘ‥ 稲の苗をとることを忌むこと。また、その日。播種後49日目をいうことが多い。

なえ‐いろ【苗色】ナヘ‥🔗🔉

なえ‐いろ苗色ナヘ‥ 染色の名。薄い萌葱もえぎ色。また、青の黄ばんだ色。 Munsell color system: 4.5GY7/5

なえ‐うち【苗打ち】ナヘ‥🔗🔉

なえ‐うち苗打ちナヘ‥ 田植の際に適量の苗束を田へ投げて配ること。また、その役。

なえ‐うり【苗売】ナヘ‥🔗🔉

なえ‐うり苗売ナヘ‥ 野菜や草花の苗を売り歩く人。初夏、茄子なす・瓜・朝顔などの苗を呼び声高く売り歩いた。〈[季]夏〉

なえ‐ぎ【苗木】ナヘ‥🔗🔉

なえ‐ぎ苗木ナヘ‥ 樹木の苗。移植するために育てる幼い木。 ⇒なえぎ‐いち【苗木市】

なえぎ‐いち【苗木市】ナヘ‥🔗🔉

なえぎ‐いち苗木市ナヘ‥ 3〜4月頃、社寺の縁日などに立つ、庭木や果樹の苗木を売る市。〈[季]春〉 ⇒なえ‐ぎ【苗木】

なえ‐くさ【苗草】ナヘ‥🔗🔉

なえ‐くさ苗草ナヘ‥ ①草本の苗。 ②苗代田に稲の種をまく時に敷く草。為忠百首「―を山田の小田に刈りしきて」

なえ‐ごえ【苗肥】ナヘ‥🔗🔉

なえ‐ごえ苗肥ナヘ‥ (→)緑肥に同じ。

なえ‐じゃく【苗尺】ナヘ‥🔗🔉

なえ‐じゃく苗尺ナヘ‥ (→)苗標なえじるしに同じ。

なえ‐じるし【苗標】ナヘ‥🔗🔉

なえ‐じるし苗標ナヘ‥ 播種の終わった苗代に挿す樹枝。竹・楊やなぎ・萱かやなどの枝を用いる。地方によって、苗尺なえじゃく・苗棒なえぼう・苗忌竹なえみたけ・苗代男なわしろおとこ・種棒たなんぼうなどと呼ぶ。

なえ‐しろ【苗代】ナヘ‥🔗🔉

なえ‐しろ苗代ナヘ‥ ⇒なわしろ

なえ‐だて【苗立て】ナヘ‥🔗🔉

なえ‐だて苗立てナヘ‥ (→)「苗開き」に同じ。

なえ‐で【苗手】ナヘ‥🔗🔉

なえ‐で苗手ナヘ‥ 稲の苗を束ねるわら。特に念入りに扱われた。のうで。

なえ‐どこ【苗床】ナヘ‥🔗🔉

なえ‐どこ苗床ナヘ‥ 野菜・花卉かき類・樹木などの苗を育成する場所。冷床・温床の2種がある。

なえとり‐うた【苗取歌】ナヘ‥🔗🔉

なえとり‐うた苗取歌ナヘ‥ 農民が苗代なわしろから苗を取り、またそれを整理する時に歌う民謡。田植歌の類。

なえば‐さん【苗場山】ナヘ‥🔗🔉

なえば‐さん苗場山ナヘ‥ 新潟県南部、長野県境にある成層火山。標高2145メートル。山頂部は高層湿原。豪雪地で山麓はスキー場として知られる。なえばやま。 苗場山 提供:オフィス史朗

なえ‐はた【苗畑】ナヘ‥🔗🔉

なえ‐はた苗畑ナヘ‥ 苗木を育てる畑。苗圃びょうほ

なえ‐びらき【苗開き】ナヘ‥🔗🔉

なえ‐びらき苗開きナヘ‥ 苗代の種まきから33日目に初めて行う田植。初はつ田植。なえだて。

なえ‐ぶね【苗舟】ナヘ‥🔗🔉

なえ‐ぶね苗舟ナヘ‥ 泥深い水田で、田植をする際につかう小舟。田舟。

なえ‐ぼう【苗棒】ナヘバウ🔗🔉

なえ‐ぼう苗棒ナヘバウ (→)苗標なえじるしに同じ。

なえ‐ま【苗間】ナヘ‥🔗🔉

なえ‐ま苗間ナヘ‥ (関東・中部地方で)苗代なわしろ

なえみ‐たけ【苗忌竹】ナヘ‥🔗🔉

なえみ‐たけ苗忌竹ナヘ‥ (→)苗標なえじるしに同じ。

なわ‐しろ【苗代】ナハ‥🔗🔉

なわ‐しろ苗代ナハ‥ (ナハはナヘの古形、シロは四方を限った区域)水稲の種を蒔いて苗を仕立てるところ。水苗代・陸苗代および両者を折衷した折衷苗代などがある。なえしろ。〈[季]春〉。万葉集14「―のこなぎが花をきぬにすり」 ⇒なわしろ‐いちご【苗代苺】 ⇒なわしろ‐おとこ【苗代男】 ⇒なわしろ‐がき【苗代垣】 ⇒なわしろ‐くさ【苗代草】 ⇒なわしろ‐くずし【苗代崩し】 ⇒なわしろ‐ぐみ【苗代胡頽子】 ⇒なわしろ‐だ【苗代田】 ⇒なわしろ‐どき【苗代時】 ⇒なわしろ‐どめ【苗代留め】 ⇒なわしろ‐まつり【苗代祭】 ⇒なわしろ‐みず【苗代水】

なわしろ‐いちご【苗代苺】ナハ‥🔗🔉

なわしろ‐いちご苗代苺ナハ‥ (田植の頃に熟すのでいう)バラ科キイチゴ属の落葉小低木。山地・原野に自生。茎は蔓状で短毛を密生し、とげがある。葉は3葉または5葉の複葉。初夏、淡紅色の五弁花を開き、6月、濃赤色の実を結ぶ。実は酸味があり、食用。皐月さつき苺。〈[季]夏〉 ナワシロイチゴ 提供:OPO ⇒なわ‐しろ【苗代】

なわしろ‐おとこ【苗代男】ナハ‥ヲトコ🔗🔉

なわしろ‐おとこ苗代男ナハ‥ヲトコ (→)苗標なえじるしに同じ。 ⇒なわ‐しろ【苗代】

なわしろ‐がき【苗代垣】ナハ‥🔗🔉

なわしろ‐がき苗代垣ナハ‥ 鳥が苗代を害さないために、苗代の周囲に造った垣。 ⇒なわ‐しろ【苗代】

なわしろ‐くさ【苗代草】ナハ‥🔗🔉

なわしろ‐くさ苗代草ナハ‥ 苗代に入れる緑肥。 ⇒なわ‐しろ【苗代】

なわしろ‐くずし【苗代崩し】ナハ‥クヅシ🔗🔉

なわしろ‐くずし苗代崩しナハ‥クヅシ 田植の最終に苗代田に苗を植えること。親田植。 ⇒なわ‐しろ【苗代】

なわしろ‐ぐみ【苗代胡頽子】ナハ‥🔗🔉

なわしろ‐ぐみ苗代胡頽子ナハ‥ グミ科の常緑低木。高さ約3メートル。とげがある。葉は長楕円形、裏面は銀白色。秋、白花を開く。果実は翌年の田植頃に紅熟し、食用、また、下痢どめに用いる。庭木として植栽。 ⇒なわ‐しろ【苗代】

なわしろ‐だ【苗代田】ナハ‥🔗🔉

なわしろ‐だ苗代田ナハ‥ 苗代を仕立てる田。〈[季]春〉 ⇒なわ‐しろ【苗代】

なわしろ‐どき【苗代時】ナハ‥🔗🔉

なわしろ‐どき苗代時ナハ‥ 苗代を仕立てる時期。〈[季]春〉 ⇒なわ‐しろ【苗代】

なわしろ‐どめ【苗代留め】ナハ‥🔗🔉

なわしろ‐どめ苗代留めナハ‥ 気候の関係で稲苗の成育が一般に不良な際、苗不足を警戒して、採苗期日の延期を全村で申し合わせること。 ⇒なわ‐しろ【苗代】

なわしろ‐みず【苗代水】ナハ‥ミヅ🔗🔉

なわしろ‐みず苗代水ナハ‥ミヅ 苗代にそそぐ水。〈[季]春〉 ⇒なわ‐しろ【苗代】

のう‐とこ【苗床】ナウ‥🔗🔉

のう‐とこ苗床ナウ‥ (四国・九州地方で)苗代なわしろのこと。

ので‐ない【苗手綯】‥ナヒ🔗🔉

ので‐ない苗手綯‥ナヒ (奈良地方などで)(→)縄祝なわいわいに同じ。

びょう【苗】ベウ🔗🔉

びょうベウ (呉音はミョウ)ミャオ(苗)族のこと。

びょう‐えい【苗裔】ベウ‥🔗🔉

びょう‐えい苗裔ベウ‥ 末の血すじ。遠い血統の子孫。末孫。後胤こういん

びょう‐じょう【苗条】ベウデウ🔗🔉

びょう‐じょう苗条ベウデウ 茎と葉との総称。苗。芽条。シュート。

びょう‐ぞく【苗族】ベウ‥🔗🔉

びょう‐ぞく苗族ベウ‥ ⇒ミャオぞく ○平仄が合わないひょうそくがあわない 話のつじつまが合わない。誹風柳多留拾遺12「平仄のねつから合はぬ正灯寺」 ⇒ひょう‐そく【平仄】

びょう‐ほ【苗圃】ベウ‥🔗🔉

びょう‐ほ苗圃ベウ‥ 苗木・苗草を育てる田圃。

ミャオ‐ぞく【苗族】🔗🔉

ミャオ‐ぞく苗族】 (Miao)中国南部からタイ北部・ミャンマー・ラオス・ベトナムの山地に住む民族の中国における名称。焼畑耕作による陸稲・トウモロコシ・イモ類・雑穀の栽培を主とする。言語はシナ‐チベット語族のミャオ‐ヤオ語派に属する。モンと自称。メオ族。

みょう【苗】メウ🔗🔉

みょうメウ (丹波地方で)同族集団。→まき

みょう‐おや【苗親】メウ‥🔗🔉

みょう‐おや苗親メウ‥ 苗講みょうこうの中心となる家の主人。苗山みょうやまを管理する。

みょう‐こう【苗講】メウカウ🔗🔉

みょう‐こう苗講メウカウみょうを同じくする家々の集会。→苗→苗親みょうおや

みょう‐じ【苗字・苗氏】メウ‥🔗🔉

みょう‐じ苗字・苗氏メウ‥ (「苗」は「苗裔びょうえい」の意)(→)名字みょうじに同じ。

みょう‐やま【苗山】メウ‥🔗🔉

みょう‐やま苗山メウ‥みょうを同じくする者が共同で祀る氏神に所属する山。

[漢]苗🔗🔉

 字形  筆順 〔艹部5画/8画/常用/4136・4944〕 〔音〕ビョウ〈ベウ〉(漢) ミョウ〈メウ〉(呉) 〔訓〕なえなわ= [意味] ①植物の、なえ。「種苗」。転じて、生体に接種するワクチン。「痘苗」 ②血すじ。子孫。「苗裔びょうえい・苗字みょうじ・同苗どうみょう」 ③中国の南部からベトナムにかけて居住する山岳民族の名。ミャオ族。「苗族」 [解字] 会意。「艹」+「田」。田にはえ出たばかりの細い草の意。

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