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つ・める【詰める】🔗⭐🔉
つ・める【詰める】
[文]つ・む(下二)
[一]〔他下一〕
一定の枠の中に物を押し入れて、すいた所をふさぎ、微動もしないようにする意。
①ぎっしりと入れて満たす。万葉集3「潮干なば玉藻刈り―・め」。狂言、茶壺「毎年栂の尾へ茶を―・めにやられまする」
②隙間のないようにする。ふさぐ。漏れたりしないようにする。太平記17「多年のいきどほりもただ今日のいくさに定りぬと気を―・めぬ人はなかりけり」。「穴を―・める」「席を―・める」「息を―・める」
③物を隙間に入れてあかないようにする。落窪物語2「うちたたきおしひけど、うちとに―・めてければゆるぎだにせず」。「戸を―・める」
④ゆきづまらせる。窮地に追い込む。徒然草「問ひ―・められてえこたへずなり侍りつ」。玉塵抄22「一国の者、飢寒に―・められて皆死ぬぞ」
⑤ぎりぎりの所まで押し進める。きわみに至らせる。槐記「また、これほどと―・めて、それより先はきはまりなき芸もあり」。「計画を―・める」
⑥きびしく迫る。攻め寄る。謡曲、橋弁慶「長刀の鋒に太刀合はせ、―・めつ開きつ戦ひしが」。玉塵抄6「敵のくたびれた時に―・めて一いくさしたらば」
⑦そのことにかかりきる。休みなくしつづける。玉塵抄9「周の礼義教へに民がならひ―・めたに、襄公一向に礼教ないぞ」。「そんなに―・めて仕事をしなくてもいい」
⑧ちぢめる。短くする。風姿花伝「老いぬればとて、腰膝をかがめ身を―・むれば、花失せて」。「袖を―・める」
⑨倹約する。浄瑠璃、夕霧阿波鳴渡「随分私が身を―・め、三度つける油も一度つけ」。「生活費を―・める」
⑩発音を促音にする。謳曲英華抄「出して唱へがたきつ文字は訓にても―・めて唱ふ」
⑪将棋で王手をかけ、相手の王将を逃げみちのないようにする。「金が一枚あれば―・められる」
⑫(「指を―・める」の形で)
㋐ドアなどに指を挟む。
㋑謝罪などのしるしに指を切り落とす。
[二]〔自下一〕
①つまる。動きがとれなくなる。今鏡「ならはせ給はぬ御ありさまに、御冠の額も―・むる心ちせさせ給ひ」
②勤務の人のいるべき席があかないように控えている。勤番をする。狂言、萩大名「此のうち御前に―・めてあれば」。「控室に―・めて待機する」
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