複数辞典一括検索+

あたり【辺り】🔗🔉

あたり辺り】 ①基準または着目するものに近い範囲。その辺の場所。付近。周囲。土佐日記「女これかれ、湯浴みせんとて、―のよろしき所におりてゆく」。「―一面」「―の人」「―構わず大声を出す」 ②およその目安をあげて所・時・数量、時には事物を示す語。「下関―まで行ったろう」「ことし―の景気は」「彼―が適任だろう」 ⇒あたり‐あたり【辺り辺り】 ⇒あたり‐かまわず【辺り構わず】 ⇒あたり‐きんじょ【辺り近所】 ⇒あたり‐きんぺん【辺り近辺】 ⇒辺りを払う

あたり‐あたり【辺り辺り】🔗🔉

あたり‐あたり辺り辺り】 あそこやここ。あちこち。源氏物語賢木「板屋ども―いとかりそめなり」 ⇒あたり【辺り】

あたり‐かまわず【辺り構わず】‥カマハズ🔗🔉

あたり‐かまわず辺り構わず‥カマハズ 場所柄をわきまえずに。周囲の迷惑など気にかけないで。 ⇒あたり【辺り】

あたり‐きんじょ【辺り近所】🔗🔉

あたり‐きんじょ辺り近所】 そこに近い所。あたり。あたりきんぺん。 ⇒あたり【辺り】

あたり‐きんぺん【辺り近辺】🔗🔉

あたり‐きんぺん辺り近辺(→)「辺り近所」に同じ。 ⇒あたり【辺り】

あたり‐ぐる・し【辺り苦し】🔗🔉

あたり‐ぐる・し辺り苦し】 〔形シク〕 そのそばにいることさえ苦しい。近づきにくい。狭衣物語3「―・しきまで光りかかやくやうに」

○辺りを払うあたりをはらう🔗🔉

○辺りを払うあたりをはらう 周囲の者を近づけない。また、周囲を威圧する。宇治拾遺物語14「ゆめゆめ女人に近づくことなかれ。辺りを払ひて馴るることなかれ」。「威風、―」 ⇒あたり【辺り】 アダリンAdalin ドイツ】 催眠・鎮静剤として使われたジエチルブロムアセチル尿素の商品名。 あた・る当たる・中る】 〔自五〕 対象に向かって直進し、対象がそれに対応するショックや反応をおこすような作用をいう。 ➊直進して対象に到達する。 ①(目標や急所などに)ぶつかる。命中する。古今和歌集物名「梶に―・る浪」。大鏡道長「この矢―・れ」。「的に―・る」 ②(局所などに)接触する。くっつく。今昔物語集30「髪をさぐれば…ひややかにて―・る」。新内節、道中膝栗毛「額に三角な紙が―・つてあり」。「継ぎの―・ったズボン」 ③光がまともに差しつける。更級日記「月の洩り来て、ちごの顔に―・りたるが」。「日が―・る」 ④(ある態度で)人と接触する。後世では、ひどく扱う場合にいうことが多い。今昔物語集3「その人の為に太子、ねんごろに―・り給ふことあれども」。「疲れて家族に―・る」 ⑤物事に探りを入れる。また、ためしにぶつかってみる。狂言、末広がり「田舎者と見えて、何やらわつぱと申す。ちと―・つて見うと存ずる」。「心あたりを―・る」 ⑥照合して確かめる。「品物の値段を―・る」「辞書に―・る」 ⑦野球で打者がヒットを打つ。「4番打者が―・っている」 ⑧とがめだてをする。玉塵抄5「告げぬほどに―・つて酒(罰杯)をくれたぞ」 ⑨釣りで、魚がえさに食いついたという感触がある。 ➋直進作用をまともに身に受ける。 ①(光・風・熱などを)身に受ける。身をさらす。古今和歌集「春の日の光に―・る我なれど」。徒然草「風に―・り、湿に臥して」。曠野「縫物をたたみて―・る火燵かな」(落梧)。「火に―・るな、陽に―・れ」 ②(役目や割当てなどを)引き受けて行う。担当する。また、割り当てられる。源氏物語梅枝「いと苦しき判者にも―・りて侍るかな」。「調停に―・る」 ③事件・不幸・罪などに直面する。宇津保物語国譲中「さる禍になむ―・りて侍りし」。源氏物語須磨「かく思ひかけぬ罪に―・り侍るも」 ④飲食物や暑気・寒気がからだにさわる。毒気・悪気の害を身に受ける。浄瑠璃、心中重井筒「この頃酒が―・つて」。「暑さに―・る」「ふぐに―・る」 ➌物事と他の物事とがぴったり相対応する。 ①(勢いが)匹敵する。はりあう。神武紀「敢へて―・るまじきことを懼ぢて」 ②(他からの刺激に)まともに反応する。思いあたる。徒然草「折からの、思ひかけぬ心地して、胸に―・りけるにや」 ③(そういう関係・順位・資格・価値などに)相当する。宇津保物語藤原君「左大臣殿の三郎に―・り給ふ実忠といふ宰相にて」。中華若木詩抄「人が文章は一銭にも―・らぬと言ふ」。「おばに―・る人」「失礼に―・る」 ④ちょうどその方向・時期にある。該当する。宇津保物語楼上下「七日の月…かの楼の上と思しきに―・りて輝く」。源氏物語総角「三日に―・る夜、餅もちいなむまゐる」。「引退に―・っての所感」「北東に―・る方角」 ⑤(基準・道理または事実に)かなう。合致する。また、的中する。玉塵抄14「威儀の振舞、なりかかりの法度はっとに―・りかなうた」。「その非難は―・らない」「予言が―・る」 ⑥(願望などが)期待通りになる。(物事が)うまくゆく。夫木和歌抄32「うちたえて―・らぬ恋に病やまふ頃かな」。日葡辞書「クジガアタル」。「興行が―・る」「企画が―・る」 ⑦対戦相手としてめぐり合う。「初日に横綱に―・る」 ⑧(否定表現を伴って、「…に適合しない」の意から)…するには及ばない。「遠慮するには―・らない」 ➍(忌詞) ①果実などがいたむ。「蜜柑が―・る」 ②(他動詞的に使って)剃る。擂る。商家で「する」「そる」というのを嫌っていう。「顔を―・る」 ◇広く一般には「当」、命中する・体に障るなどの場合に「中」を使うことがある。 ⇒当たって砕けよ ⇒当たらず障らず ⇒中らずと雖も遠からず ⇒当たるも八卦当たらぬも八卦 ⇒当たるを幸い アダルトadult】 ①成人。おとな。 ②成人向け。また、おとなっぽいさま。「―‐ファッション」 ⇒アダルト‐チルドレン【adult children】 ⇒アダルト‐ビデオ アダルト‐チルドレンadult children】 幼少期に親の過干渉・虐待などを受けたことにより、成長してから精神的な諸障害に陥っている人々。 ⇒アダルト【adult】 アダルト‐ビデオ (和製語adult video)性描写を主とした、成人向けのビデオソフト。 ⇒アダルト【adult】

へ【辺・方】🔗🔉

辺・方】 (ベとも) ①ほとり。あたり。そば。万葉集11「床の―去らず夢いめに見えこそ」 ②海辺。うみばた。万葉集17「沖へこぎ―にこぎ見れば」↔沖。 ③その方。万葉集7「磯に立ち沖―を見れば」 ④そのころ。万葉集6「春―は花咲きををり」

へた【端・辺】🔗🔉

へた端・辺】 はし。へり。特に、波うちぎわ。海べ。万葉集12「淡海おうみの海―は人知る」

へ‐つ‐かい【辺つ櫂】🔗🔉

へ‐つ‐かい辺つ櫂】 海の岸辺を漕ぐ櫂。万葉集2「―痛くなはねそ」↔沖つ櫂

へ‐つか・う【辺付かふ】‥ツカフ🔗🔉

へ‐つか・う辺付かふ‥ツカフ 〔自四〕 そばに近づく。万葉集4「焼大刀の―・ふことは幸さきくやわが君」

へ‐つ‐かぜ【辺つ風】🔗🔉

へ‐つ‐かぜ辺つ風】 岸辺を吹く風。神代紀「瀛風おきつかぜ―を起てて」↔沖つ風

へ‐つ・く【辺付く】🔗🔉

へ‐つ・く辺付く】 〔自四〕 岸に寄る。岸辺に沿う。万葉集2「―・きて榜ぎくる船」

へ‐つ‐なみ【辺つ波】🔗🔉

へ‐つ‐なみ辺つ波】 岸に寄せる波。万葉集6「―のいやしくしくに」↔沖つ波

へ‐つ‐へ【辺つ方】🔗🔉

へ‐つ‐へ辺つ方】 岸に近い方。海のほとり。万葉集3「―にあぢむら騒き」

へ‐つ‐みや【辺つ宮】🔗🔉

へ‐つ‐みや辺つ宮】 海の岸の方にある宮。古事記「胸形の―にまします」↔沖つ宮

へ‐つ‐も【辺つ藻】🔗🔉

へ‐つ‐も辺つ藻】 海の岸辺の藻。へつもは。万葉集7「沖つ波―まき持ち寄せ来とも」↔沖つ藻。 ⇒へつも‐は【辺つ藻葉】

へつも‐は【辺つ藻葉】🔗🔉

へつも‐は辺つ藻葉(→)「へつも」に同じ。祝詞、祈年祭「奥津藻葉―」 ⇒へ‐つ‐も【辺つ藻】

へ‐なみ【辺波】🔗🔉

へ‐なみ辺波】 海辺にうちつける波。へつなみ。万葉集3「沖つ波―立つとも」↔沖波

へ‐ろ【辺ろ】🔗🔉

へ‐ろ辺ろ】 (ロは接尾語)ほとり。万葉集14「まよびきの横山―の鹿ししなす思へる」

へん【辺】🔗🔉

へん】 ①ほとり。あたり。竹取物語「難波の―におはしまして」。「あの―は静かだ」「その―の事情はわからない」「この―で終りにしよう」 ②〔数〕(side)多角形をつくっている線分。また、多面体の相隣る二つの面の交わる線分。稜。 ③等式または不等式の右または左の式。 ④碁盤で、隅以外の縁へり

へん‐い【辺夷】🔗🔉

へん‐い辺夷】 辺地のえびす。国のはての異民族。

へん‐えん【辺遠】‥ヱン🔗🔉

へん‐えん辺遠‥ヱン 都から遠く離れた地。

へん‐えん【辺縁】🔗🔉

へん‐えん辺縁】 へりの部分。末端。

へん‐かい【辺戒】🔗🔉

へん‐かい辺戒】 国境の警備。

へん‐かい【辺海】🔗🔉

へん‐かい辺海】 ①近辺の海。近海。 ②国境の海。 ③遠いところの海。

へん‐かい【辺界】🔗🔉

へん‐かい辺界】 くにざかい。国境。

へん‐がい【辺涯】🔗🔉

へん‐がい辺涯】 遠いはて。かたほとり。

へん‐かん【辺関】‥クワン🔗🔉

へん‐かん辺関‥クワン 国境の関門。

へん‐きょう【辺境・辺疆】‥キヤウ🔗🔉

へん‐きょう辺境・辺疆‥キヤウ 中央から遠く離れた国ざかい。また、その地。辺界。太平記25「―常に侵し奪はるといへども」。「―を守備する」 ⇒へんきょう‐はく【辺境伯】

へんきょう‐はく【辺境伯】‥キヤウ‥🔗🔉

へんきょう‐はく辺境伯‥キヤウ‥ (Markgraf ドイツ)フランク王国の辺境領の支配者。神聖ローマ帝国では諸侯の世襲称号の一つとなる。 ⇒へん‐きょう【辺境・辺疆】

へん‐く【辺区】🔗🔉

へん‐く辺区】 中国における共産党の支配する解放地区。初めソビエト区と呼んだものを1937年第2次国共合作によって改称した、行政上の名称。→解放区

へん‐ぐう【辺隅】🔗🔉

へん‐ぐう辺隅】 都から遠い土地。かたいなか。国のかたすみ。

へん‐こう【辺功】🔗🔉

へん‐こう辺功】 辺境を守備し、もしくは外敵を征伐した功績。

へん‐こう【辺寇】🔗🔉

へん‐こう辺寇】 辺境に侵入する外敵。

へん‐こく【辺国】🔗🔉

へん‐こく辺国】 辺鄙へんぴの国。国境近くの地。辺地。

へん‐さい【辺塞】🔗🔉

へん‐さい辺塞】 辺境防備のとりで。 ⇒へんさい‐し【辺塞詩】

へん‐さい【辺際】🔗🔉

へん‐さい辺際】 (ヘンザイとも)はて。かぎり。窮極。

へん‐ざい【辺材】🔗🔉

へん‐ざい辺材】 樹木の材の周辺部を占める木質の柔らかい白味がかった部分。質が粗く器具・建築には不適。しらた。白材。液材。→心材

へんさい‐し【辺塞詩】🔗🔉

へんさい‐し辺塞詩】 漢詩で、中国西・北方の辺境地帯での戦闘や風物を主題とするもの。盛唐に多く作られた。高適・岑参しんじんらが辺塞詩人として知られる。 ⇒へん‐さい【辺塞】

へん‐じ【辺地】‥ヂ🔗🔉

へん‐じ辺地‥ヂ 〔仏〕極楽浄土の辺界の地。弥陀の本願に疑惑を抱きながら、浄土往生を願求した者の生まれるところ。→へんち

へん‐しゅ【辺守】🔗🔉

へん‐しゅ辺守】 辺境の守り。辺備。

へん‐じゅ【辺戍】🔗🔉

へん‐じゅ辺戍】 (「戍」は守る意)辺境の守備。辺守。

へん‐しょう【辺将】‥シヤウ🔗🔉

へん‐しょう辺将‥シヤウ 辺境守備の将軍。夷狄いてきのいる地方を征伐する将軍。

へん‐じょう【辺城】‥ジヤウ🔗🔉

へん‐じょう辺城‥ジヤウ 辺境の城。

へん‐すい【辺陲】🔗🔉

へん‐すい辺陲】 (「陲」は、ほとりの意)くにざかい。国のはて。辺境。

へん‐すう【辺陬】🔗🔉

へん‐すう辺陬】 (「陬」は、すみの意)かたいなか。国のかたほとり。

へん‐そく【辺側】🔗🔉

へん‐そく辺側】 ほとり。かたわら。

へん‐ち【辺地】🔗🔉

へん‐ち辺地】 へんぴな土地。かたいなか。→へんじ

へん‐ど【辺土】🔗🔉

へん‐ど辺土】 ①都から遠い地。かたいなか。辺地。 ②都の近辺の地。近郊。狂言、宗論「京―の者でおぢやる」

へん‐び【辺備】🔗🔉

へん‐び辺備】 国境の守り。辺境の守備。辺守。

へん‐ぴ【辺鄙】🔗🔉

へん‐ぴ辺鄙】 都から離れて開けていないこと。不便な土地。かたいなか。辺土。「―な村」

へん‐ぷく【辺幅】🔗🔉

へん‐ぷく辺幅】 (布などのへりの意から)うわべ。みえ。泉鏡花、売色鴨南蛮「―を修めない、質素な人」。「―を飾らず」

へん‐ぺい【辺幣】🔗🔉

へん‐ぺい辺幣】 中国で、国民政府時代に共産党が辺区(解放区)で発行した紙幣の称。

へん‐ぼう【辺防】‥バウ🔗🔉

へん‐ぼう辺防‥バウ 辺境の防備。

へん‐みん【辺民】🔗🔉

へん‐みん辺民】 かたいなかに住む人々。辺境の民。

へん‐ゆう【辺邑】‥イフ🔗🔉

へん‐ゆう辺邑‥イフ ①かたいなか。 ②国境の村。

へん‐よう【辺要】‥エウ🔗🔉

へん‐よう辺要‥エウ 辺境の要害。

へん‐るい【辺塁】🔗🔉

へん‐るい辺塁】 辺境の要塞。

ほとり【辺】🔗🔉

ほとり】 ①ほど近い所。あたり。そば。源氏物語少女「ふるき宮の―」 ②(「畔」とも当てる)水ぎわ。岸。伊勢物語「その河の―にむれゐて」。「池の―」 ③都から遠く離れたところ。かたいなか。神武紀「辺土ほとりのくに」 ④きわみ。際限。今昔物語集3「かしこよりも広く―なき国にて」 ⑤近親・側近など、身近な縁故のある者。源氏物語真木柱「人ひとりを思ひかしづき給はむ故は、―までもにほふためしこそあれ」 ⇒ほとり‐は【辺歯・雄柱】

ほとり‐は【辺歯・雄柱】🔗🔉

ほとり‐は辺歯・雄柱】 櫛の両端の太い大きい歯。神代紀「其の―を牽き折きて」 ⇒ほとり【辺】

ほとり‐ば・む【辺ばむ】🔗🔉

ほとり‐ば・む辺ばむ】 〔自四〕 ①はしぢかである。源氏物語東屋「廊など―・みたらむに」 ②外辺のことにかかずらう。源氏物語東屋「さやうの―・みたらむふるまひすべきにもあらず」

わたり【辺】🔗🔉

わたり】 あたり。ほとり。近所。伊勢物語「東の五条―に」

[漢]辺🔗🔉

 字形  筆順 〔辶(辶)部2画/5画/教育/4253・4A55〕 [邊] 字形 〔辶(辶)部15画/19画/7820・6E34〕 〔音〕ヘン(呉)(漢) 〔訓〕あたり・へ・= [意味] ①物のはし。ふち。はて。「辺際・縁辺・無辺」。中心からはずれた所。くにざかい。かたいなか。「辺境・辺地・辺鄙へんぴ」 ②あたり。ほとり。近く。「この辺にしておこう」「海辺・身辺・炉辺・那辺なへん」 ③〔数〕 ㋐多角形の限界をなす線分。「底辺・二等辺三角形」 ㋑等式の左右にある式。「左辺・右辺」 [解字] 形声。「辶」+音符「」(=鼻の両わき。転じて、はし)。進み尽くしたはし、行きどまりの意。「辺」は略字。[邉]は異体字。 [下ツキ 一辺到・縁辺・海辺・官辺・机辺・貴辺・近辺・広大無辺・口辺・御辺・四辺・斜辺・周辺・身辺・水辺・対辺・多辺形・枕辺・底辺・天辺・等辺・奈辺・那辺・武辺・北辺・炉辺・路辺

広辞苑で始まるの検索結果 1-64