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しず・める【沈める・鎮める・静める】シヅメル🔗🔉

しず・める沈める・鎮める・静めるシヅメル 〔他下一〕[文]しづ・む(下二) ➊《沈》重量によって事物の程度・位置などを下の方にしておく。 ①しずむようにする。水中に没するようにする。源氏物語蜻蛉「水の底に身を―・めても、もどかしからぬわざにこそ」。「敵艦を―・める」 ②身分を卑しいままにしておく。つらい境遇に身をおく。失意の地位に在らしめる。宇津保物語藤原君「才あるものは―・め、無才のをのこは先に立つ」。源氏物語明石「かう身を―・めたる程は行ひよりほかのことは思はじ」。「苦界に身を―・める」 ③物音・声などを低くする。また、姿勢などを低くする。源氏物語「加持の僧ども、声―・めて法華経を読みたる、いみじう尊し」。「身を―・めて様子をうかがう」 ④(名声・評判などを)おとす。源氏物語絵合「伊勢をの海士あまの名をや―・めむ」 ⑤地獄などにおとす。おちいらせる。日葡辞書「インヘルノ(地獄)ニシヅムル」 ⑥質に入れる。黄表紙、金々先生造化夢「初鰹の身代りに―・めておいた袷あわせの事を思ひ出すであらふ」 ⑦埋めこむ。埋めるようにする。太平記20「銀を以て金膝纏きんはばきの上に鬼切といふ文字を―・めたり」。「ソファーに身を―・める」 ➋《鎮・静》威力をもって安定させる。 ①神を鎮座させる。神功紀「神の教のまにまに鎮座しずめまさしむ」 ②乱れないようにおさめる。鎮定する。源氏物語賢木「世のまつりごとを―・めさせ給へることもわが御世の同じことにておはしまいつるを」。大鏡時平「延喜の世間の作法したためさせ給ひしかど過差をばえ―・めさせ給はざりしに」。「騒乱を―・める」 ③物事を乱れなくやりおおせる。源氏物語明石「琵琶なむ誠の手を弾き―・むる人、古へも難う侍りしを」 ④感情を落ち着かせる。心を平静にする。万葉集2「真木柱太き心はありしかどこのわが心―・めかねつも」。「気を―・めて聞け」 ⑤寝静まらせる。源氏物語帚木「人とく―・めて御せうそこあれど」

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