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広辞苑の検索結果 (3)

はべ・り【侍り】🔗🔉

はべ・り侍り】 [一]〔自ラ変〕 (ハ(這)ヒアリの約。神仏・天皇・貴人のそば近くに仕えるものは、両手をついて伺候したのによる語) ①神仏・天皇・貴人に伺候する。お仕えする。枕草子56「御前の方に向かひてうしろざまに、誰々か―・ると問ふ」 ②「あり」「居り」を丁寧にいう語。存在・指定の意を表す。鎌倉時代以後は雅文的表現として用いられた。 ㋐あります。ございます。竹取物語「この幼き者はこはく―・るものにて」。源氏物語桐壺「いともかしこきは身の置き所も―・らず」。源氏物語帚木「さは―・らぬか、といへば中将うなづく」。方丈記「治承四年水無月の比、にはかに都遷り―・りき」 ㋑おります。古今和歌集哀傷「女の親の思ひにて山寺に―・りけるを」。源氏物語夕顔「むかし見給へし女房の尼にて―・る東山の辺に移し奉らむ」 [二]〔助動〕 (活用はラ変型。[活用]ら/り/り/る/れ/れ) ①動詞およびある種の助動詞の連用形に付いて、聞き手に対する丁寧の意を表す。この用法は平安時代末にはなくなり、代わって「さうらふ」が用いられた。…ます。源氏物語「なかなか今は何をたのみてか怠り―・らむ」。源氏物語末摘花「心にかなはぬ由をのみ聞えすさび―・れば」 ②鎌倉時代以後、1の用法が忘れられて雅文的表現として用いられた。方丈記「さるべき物のさとしかなどぞ疑ひ―・りし」

はべり‐とう・ぶ【侍り給ぶ】‥タウブ🔗🔉

はべり‐とう・ぶ侍り給ぶ‥タウブ ⇒とうぶ(給ぶ)2㋑

はんべ・り【侍り】🔗🔉

はんべ・り侍り】 〔自ラ変〕 ハベリの転。〈類聚名義抄〉

大辞林の検索結果 (5)

はべ・り【侍り】🔗🔉

はべ・り 【侍り】 (動ラ変) 〔「這(ハ)ひあり」の転かという〕 (1)身分の高い人のそばに仕える。伺侯する。「御前の方に向ひて,後ざまに,誰々か―・る,と問ふこそ,をかしけれ/枕草子 56」 (2)「いる」の意の謙譲語。話し手または話し手に近い人が存在することを,貴人や貴人のいる場所に対して,そのそば近くに居させていただくという気持ちでへりくだっていう。居り申す。「なげかせたてまつらぬほどまで―・らで(=ズット居リ申サズ)/竹取」 (3)「いる」「ある」などの意の丁寧語。話の場全体に対して人や物事の存在を卑下して,丁重に表す気持ちが強い。います。あります。ございます。「(コノ雪ハ)正月の十よ日までは,―・りなむ/枕草子 87」 (4)(補助動詞) (ア)(会話文に用いて)動詞の連用形またはそれに助詞「て」の付いたもの,形容詞・形容動詞の連用形,体言に断定の助動詞「なり」の連用形「に」の付いたものなどに付いて,動作または叙述を丁重に表現したりへりくだり改まる気持ちをこめて表現したりする。…ております。…ます。…(で)あります。…(で)ございます。「この歌詠み―・らじとなむ思ひ―・るを/枕草子 99」「ちうせい高坏などこそよく―・らめ/枕草子 8」「中納言源ののぼるの朝臣のあふみのすけに―・りけるとき/古今(恋四詞)」(イ)(地の文に用いて)動詞またはそれに助動詞の付いたものに付いて,丁重さを添えて表す。「こちたき御なからひのことどもは,えぞ数へあへ―・らぬや/源氏(若菜上)」「かの例思ひ出でられ―・りしに/徒然 10」

はべり-た・ぶ【侍り給ぶ・侍り賜ぶ】🔗🔉

はべり-た・ぶ 【侍り給ぶ・侍り賜ぶ】 (連語) 〔動詞「はべり」に補助動詞「たぶ」の付いたもの〕 補助動詞的に用いられる。他の動詞の連用形に付いて,その動作の主体を尊敬する意を表すとともに,丁寧に表現するのに用いられる。…なさっていらっしゃいます。「かのきみ…孔雀・鸚鵡鳴かぬばかりにてなむ住み―・ぶ/宇津保(吹上・上)」

はべり-たま・う【侍り給ふ】🔗🔉

はべり-たま・う ―タマフ 【侍り給ふ】 (連語) 〔動詞「はべり」に補助動詞「たまふ」の付いたもの〕 補助動詞的に用いられる。他の動詞の連用形に付いて,その動作の主体を尊敬する意を表すとともに,丁寧に表現するのに用いられる。…なさっていらっしゃいます。「心苦しき女子(オンナゴ)どもの御上をえ思ひ捨てぬとなむ歎き―・ふ/源氏(橋姫)」

はべり-とう・ぶ【侍り給ぶ・侍り賜ぶ】🔗🔉

はべり-とう・ぶ ―タウブ 【侍り給ぶ・侍り賜ぶ】 (連語) 〔動詞「はべり」に補助動詞「とうぶ」の付いたもの〕 補助動詞的に用いる。他の動詞の連用形に付いて,その動作の主体を尊敬する意を表すとともに,丁寧に表現するのに用いられる。…なさっていらっしゃいます。「おほし,かいもとのあるじ,甚だ非常(ヒゾウ)に―・ぶ/源氏(乙女)」「やむごとなき家の男が前にてだにかく申し―・べば/宇津保(嵯峨院)」「あえものになむ,なげき―・びし/源氏(常夏)」

はんべ・り【侍り】🔗🔉

はんべ・り 【侍り】 (動ラ変) (1)「はべり」の転。「これは誠に獅子の血に―・りめり/百座法談聞書抄」 (2)(補助動詞) 「はべり(侍り){(4)}」に同じ。「むつび聞こえさせむもはばかること多くてすぐし―・るを/源氏(蓬生)」「常陸国に塩焼の文正と申す者にてぞ―・りける/御伽草子・文正」

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