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しん【真】🔗🔉

しん【真】 1 (形動)いつわりでないこと。うそではないこと。正しいさま。ほんとう。まこと。真実。 2 (形動)まじめなこと。真剣なこと。また、そのさま。*人情・春色梅美婦禰‐五「何だか真(シン)な咄しでありますものを」 3 仮でないこと。常住不変であること。 4 老荘思想で、天から賦与された本性をそのままに失わぬこと。自然。本然。本質。本体。 5 仏教で、悟りによって得られた正しい道理。真実の道理。真理。妙理。 6 まじりけのないこと。純粋。 7 にせものではないこと。まことのもの。本物。*海道記「真を移してもよしなし」 8 (行、草に対して)特に、書で、楷書のこと。 9 役者評判記などの位付けで、上上吉の上位に置く文字の一つ。転じて、芸人などの仲間うちで、特にすぐれていると認められている者。 10 生け花で中心となる枝。→心。 11 落語、講談、義太夫などを演じるとき、その中心となること。また、その人。真打。心(しん)。 ●真に迫(せま)る 演技や文章などで表現されたものが現実のさまとそっくりに見える。実感がある。 ●真になる きちんとする。まじめになる。真剣になる。 ●真の一声(いっせい) 能楽で、脇能の前ジテが登場する時に演奏される大鼓・小鼓と笛との合奏の囃子(はやし)。静かにしかもさわやかに演奏する。この囃子で登場した役は、その直後に必ず一声を謡(うた)う。 ●真の漆(うるし) 混ぜもののない生漆。 ●真の次第(しだい) 能楽で、脇能のワキとワキツレが登場する時に大鼓・小鼓と笛とで合奏される囃子(はやし)。 ●真の手桶(ておけ) 茶道具の一つ、正式の茶事に用いる漆(うるし)塗の手桶形水さし。 ●真の闇(やみ) ちょっとの光もなく全く暗いこと。まっくらやみ。まっくら。 ●真を=打(う)つ[=切(き)る] 寄席などで、最も芸のすぐれた者として、最後に高座にのぼって話をする。

日国 ページ 10995 での単語。