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た‐より【頼・便】🔗⭐🔉
た‐より【頼・便】
(「た(手)よ(寄)り」の意)
助けや、よすがとなるもの。
1 漠然と、すがってたのみになるものや人をいう。力になってくれるもの。よるべ。たのみ。*宇津保‐俊蔭「この年頃、ただこの猿どもにやしなはれて、こよなくたよりをえたる心地するもあはれなり」
2 具体的にたのみになるもの、効果を期待するものをさしていう。
手がかり、足がかりなど、よりどころ。また、ものごとの契機、きっかけ。「辞書を頼りに読む」*山家集‐中「かさね着る藤のころもをたよりにて心の色を染めよとぞ思ふ」
よりどころとなる資金など。よすが。*今昔‐四・四〇「此れを売りて法花経書写・供養の便と為(せ)むと云ふ」
3 たのみとしてすがれるような間柄、関係などをいう。
縁故。つて。てづる。*源氏‐東屋「女どもの知るたよりにて、おほせごとを伝へはじめ侍りしに」
近い関係。縁。ゆかり。つながり。関連。*源氏‐浮舟「それはいまはじめてさまあしかるべき程にもあらず、もとよりのたよりにもよれるを」
親戚。縁者。
4 処理、とりはからい、またその時機など、主として有利と判断されるものをいう。
便利。便宜。都合(つごう)。*源氏‐乙女「へだてのかきに松の木しげく、雪をもてあそばんたよりによせたり」
都合のよい時。よい機会。ついで。幸便。*土左「たよりごとに、ものも絶えずえさせたり」
手段。方法。方便。*源氏‐総角「げにふるごとぞ人の心をのぶるたよりなりける」
(便)連絡、通信などを伝えるもの。
1 消息などを伝える人。使者。*大和‐四「京のたよりあるに、近江の守公忠の君の文をなむもてきたる」
2 消息を伝えるもの。音信。手紙。「国からの便り」*源氏‐若菜上「その折より、かたらひつきにける女房のたよりに、御ありさまなども聞きつたふるを」










日国 ページ 13162 での【頼】単語。