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はり【針・鍼】🔗🔉

はり【針・鍼】 1 布帛などを縫うのに用いる具。鋼鉄でまるく細長くつくり、一端は鋭くとがり、他端に糸を貫き通す穴がある。古くは、骨や角などを用いて製した。また、穴のない、布を刺留めるのに用いる留針、待針もある。 2 (鍼)鍼治に用いる具。また、その術。 金、銀、鉄などで作られた治療用のもの。皮下あるいは皮内に刺入し、諸種疾病の治療を行う。 を用いて療治すること。鍼治。 3 1に似て一端がとがり、物を刺したりするもの。 (「鉤」とも)釣り針のこと。ち。とげ。蜂の尾部にあり、他の動物を刺すもの。注射器の先端につけ、皮肉に刺すもの。注射針。レコードの盤面から震動をひろう器具。レコード針。編み物などに用いる具。かぎ針、棒針の類。物を重ねて押さえとめるもの。虫ピンやホッチキスに用いるものなど。 4 (3 から)誘惑し、だますもののたとえ。〔日葡辞書〕 5 時計、磁石、計器などの目盛や数字をさし示すもの。 6 細く長い形。また、きわめて細小なもののたとえ。 7 裁縫。縫い物。また、それをする人。おはり。「お針の稽古」 8 人の心を傷つけようとする悪意のたとえ。陰険な心。「針のある言葉」 ●針刺(さ)すばかり ごくわずかなことのたとえ。 ●針の=穴(あな)[=耳(みみ)・めど] 縫い針の頭部にある、糸を通す小さな穴。 ●針の=穴[=溝(みぞ)・耳穴(みみず)]から天を覗(のぞ)く 自分の狭い見識を基準にして、広大なことについて勝手な推測を下すたとえ。 ●針の先で突いた程 ごくわずかなことのたとえ。 ●針の筵(むしろ) (針を植えた敷き物の意から)ひじょうに恐ろしくて、まったく安心できない場所のたとえ。いつも苦しめられている、つらく悲しい場所・環境。 ●針の山(やま) 地獄にあって針を植えてあるという山。罪人などに苦痛を与えるといわれる。また転じて、苦痛で、そこにいるのに耐えられない場所のたとえ。 ●針ほどのことを棒ほどに言う (「針を棒に言いなす」とも)小さな事を大きく言いふらす。おおげさに言う。針小棒大。 ●針を蔵に積む 長年にわたって、せっせと小金をためこむたとえ。なかなかいっぱいにならないところから、少しもたまらない、いくらあっても足りないなどの意をかけて用いる。 ●針を立つる土地無し 針を立てるほどの、ごくわずかな土地もない。ぜんぜん余地がない。 ●針を以(もっ)て地を刺す (「説苑‐弁物」から)狭い見識で、高い見識に対して推測を加え、見当ちがいの判断を下す。また、不可能なことを計画するたとえ。

日国 ページ 16622 での単語。