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ゆ【湯】🔗🔉

ゆ【湯】 1 水を沸かして熱くしたもの。熱くなった水。*万葉‐三八二四「さし鍋に湯(ゆ)沸かせ子ども」 2 1のうち、特に入浴に用いるもの。また、入浴することや入浴する所。ゆあみ。湯殿。「湯に入る」「湯に行く」*蜻蛉‐中「ゆのこといそがして」 3 温泉。いでゆ。*万葉‐三三六八「足柄の刀比の河内に出づる湯(ゆ)の」 4 薬湯(くすりゆ)。薬風呂。*続詞花‐雑上「大斎院御あしなやませ給をすきのゆにてゆてさせ給へきよし申けれは」 5 せんじ薬。薬湯(やくとう)。*宇津保‐国譲下「かき起こして、ゆまゐり給ふを」 6 船中に浸み入ってたまった水をいう、忌みことば。あか。ふなゆ。*拾遺‐五七一「浪ぢにいたく行き通ひゆも取りあへずなりにける」 7 鋳造するために熱して溶かした金属。*日葡辞書「ナマリヲ yuni(ユニ) ナス」 8 小便。ゆばり。 ●湯の=泡(あわ)[=垢(あか)] 硫黄(いおう)。 ●湯の神(かみ) 温泉をつかさどる神。大己貴(おおなむち)・少名毘古那(すくなびこな)の二神をまつる所が多い。 ●湯の器(き) 平安時代、禁中の台盤所の台盤の上にすえる器の一つ。多く銀製で、湯を入れるもの。 ●湯の子(こ) ⇒親見出し ●湯の辞宜(じぎ)は水(みず)になる 入浴を遠慮して互いに譲り合えば、その間にせっかく沸かした湯が水になる。遠慮も時と場合によるべきであるとのたとえ。 ●湯の花(はな) 1 温泉の成分の一部が沈殿して取り出されたもの。温泉が地表にわき出し、温度や圧力の低下、蒸発、周囲の岩石や動植物の作用などによって溶けていた成分の一部が沈殿したまったもの。硫黄華、石灰華、珪華など。 2 湯垢(ゆあか)。 3 =ゆばな(湯花)2 ●湯を引(ひ)く ゆあみをする。入浴する。 ●湯を沸(わ)かして水(みず)に=入(い)る[=する] 折角の苦労をむだにすることのたとえ。

日国 ページ 19924 での単語。