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から【唐・韓・伽羅】🔗🔉

から【唐・韓・伽羅】 (伽羅)三〜六世紀ごろ、朝鮮半島南部、洛東江の流域一帯にあった小国の総称。 (唐・韓)転じて、ひろく朝鮮や中国をさし、中世以降は南蛮などの外国をさすこともあった。→唐国(からくに)。*源氏‐葵「からのも大和のも」 1 「からおり(唐織)」の略。 2 「から(唐)の紙」の略。 〔語素〕語の上に付けて、朝鮮や中国、さらにひろく、外国から渡来した人や物を表わす。「唐衣(からころも)」「唐囀(からさえずり)」「唐玉(からたま)」「唐人(からびと)」など。 ●唐の綾(あや) =からあや(唐綾) ●唐の犬(いぬ) 中国産の犬。今の「ちん」かという。 ●唐の薄物(うすもの) 外来の薄い羅(ら)の織物。 ●唐の歌(うた) =からうた(唐歌) ●唐の御衣(おんぞ) =からぎぬ(唐衣) ●唐の鏡(かがみ) 1 中国渡来の鏡。舶来の上等の鏡。 2 (大事に扱うところから。一説に、よく面影を映すところから)大事な母、妻、子などをたとえていう。もと梓巫子(あずさみこ)の用いた隠語。*浄・三世相‐三「アア恋しきは相の枕、いとしきはからのかがみ」 3 世間、世の中をいう梓巫子の隠語。 ●唐の頭(かしら) 外来の(やく)・牛(ほうぎゅう)の尾を束ねて頭部の飾りとしたもの。多くは兜(かぶと)の飾りとする。また、これを付けた兜。毛の色が白いのを白熊(はぐま)、赤く染めたものを赤熊(しゃぐま)、黒く染めたものを黒熊(こぐま)という。 ●韓の神(かみ) 1 =からかみ(漢神) 2 =からかみ(韓神) ●唐の紙(かみ) 中国から渡来した紙。また、それに模したもの。舶来の紙。唐紙(とうし)。 ●韓の神の祭(まつ)り =からかみ(韓神)の祭 ●唐の綺(き) 唐様(からよう)の薄物(うすもの)の綾。 ●唐の小紋(こもん) 唐様(からよう)の細かい織り文様。 ●唐の正月(しょうがつ) (中国で冬至を元旦としたところから)近世、冬至の異称。 ●唐の錦(にしき) =からにしき(唐錦) ●唐の浮線綾(ふせんりょう) 文様を浮織にした唐綾(からあや)。唐織の浮線綾。 ●唐の船(ふね) =からふね(唐船) ●唐の本(ほん) =からぶみ(漢籍) ●唐の御車(みくるま) =からぐるま(唐車) ●唐の横町(よこちょう) 居る場所や行く先のわからない時、または、ぼやかしていう時に用いる。 ●唐=へ[=への]投(な)げ金(かね) 利益がなく、金をむだに使うことのたとえ。江戸幕府が鎖国以前に行なった朱印船貿易への投資は、無事帰国すれば大きな利益をあげるが、海難のときは元も子もなくなるところからいわれた。

日国 ページ 4604 での単語。