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から🔗🔉

から 〔格助〕体言または体言に準ずるものを受ける。 1 動作の経由地を示す。「…のまにまに」「…に従って」「…に沿って」の意を表わす。上代はこの用法のみである。*万葉‐一九四五「朝霧の八重山越えて霍公鳥(ほととぎす)卯の花辺柄(から)鳴きて越え来ぬ」 2 動作の起点を示す。中古に現われ、現代に至る用法。上代は、この用法としてはもっぱら「より」の方を用いる。時間的起点を示す場合と、空間的起点を示す場合とがある。「東京から大阪まで」「窓から顔を出す」「朝から雨が降っている」*催馬楽・本滋き「本(もと)滋(しげ)き本滋き吉備の中山昔より昔加良(カラ)昔可良(カラ)昔より名の旧(ふ)りこぬは今の代のため今日の日のため」 3 手段を示す。「…によって」「…で」の意を表わす。「不足分を貯金から補う」*落窪‐一「かちからまかりていひ慰め侍らん」 4 (2の用法から転じて)体言または接続助詞「て」を受け、「…から後」「…以上」の意を表わす。近世以後の用法。「用を済ましてから行く」「学校まで一里からある」*交隣須知‐一「泥キモノニツイタニヨリホシテカラモンテタタケ」 5 (2の用法から転じて)体言を受け、「…からはじめて」「…をはじめとして」の意を表わす。「からして」の形で用いられることもある。→からして。「天才は顔から違う」 〔接助〕活用語の終止形を受け、原因・結果を順接の関係において接続する。近世以後の用法。「飯は食ったからいらない」「静かだから勉強がはかどる」*浄・袂の白しぼり‐上「案ずる事はちっともない、外には人も知らぬから。一先(ひとまず)内へ去(い)なしゃんせ」

日国 ページ 4607 でのから単語。