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き・れる【切れる】🔗🔉

き・れる【切れる】 動下一 断たれたり、引っ張る・こするなどの力が加えられたりして、一続きの物が離れ離れになる。 「ひも[鼻緒]が━」 「電球(のフィラメント)が━」 「落雷で電線が━」 「アキレス腱けんが━・れた」 体の一部に傷がついたり裂け目ができたりする。また、ひび・あかぎれができる。 「殴られて額[眉間みけん]が━」 「冷たくて足の先が━・れそうだ」 「ひびが━」 破れ損なわれる。 「堤防が━」 つながっていた関係がなくなる。 「夫婦の縁が━」 「親子のきずなが━」 「悪い仲間とはすっかり(手が)━・れている」 続いていたものにすき間や切れ目ができる。 「雲が━・れて日が差す」 「干潮時には水が━・れて砂州が現れる」 続いていた物事が(そこで)終わりになる。尽きる。とだえる。 「五分も行くと家並みが━」 「車の流れが━」 「人通りが━」 綱や糸の切断を言って、物事の消滅を表す言い方も多い。「緊張の糸が━(=緊張感がなくなる)」「二人を結ぶ信頼のきずなが━」 続いていた言葉や文章に区切りや切れ目ができる。 「文章がぷつぷつ━・れて読みにくい」 連絡や通信が継続できなくなる。不通になる。 「通信が━」 「無言のまま電話が━」 つながっていた電気回路がつながらなくなる。また、作動していたエンジンが止まる。 「電源[電気]が━」 「エンジンが━・れて車が動かなくなる」 売れたり使ったりして、蓄えていた物がなくなる。 「在庫[食糧・タバコ]が━」 有効期間が過ぎる。 「任期[賞味期限]が━」 「定期が━」 「保険が━」 薬品などの有効な働きがなくなる。 「あと数分で鎮痛効果が━」 「麻酔が━」 蓄えられていた動力源がなくなる。 「電池[油・スタミナ・エネルギー]が━」 振り落としたり滴したたらせたりした結果、水気みずけがなくなる。 「野菜類は水気がよく━・れてから和える」 トランプ・花札などで、札がよく交ぜ合わされている。 テニス・卓球などで、打球に特殊な回転が与えられている。 「よく━・れた球が戻ってくる」 ある基準の数値を下回る。〜を切る。〜を割る。 「目方が百グラムからわずかに━」 「一万円に少し━値段で買った」 囲碁で、石がつながらない状態になる。 進む方向が左右いずれかへ変わる。 「横丁を東へ━と、道が急に悪くなった漱石」 「打球が大きく左へ━」 〔俗〕抑制を失って見境なくいらだったり逆上したりする。ぷっつんする。 「━・れて衝動的な犯罪に走る」 多く「キレる」と書く。 《「息が━」の形で》 息切れがする。 「階段を駆け上ったら息が━・れた」 苦しくて物事が続けられなくなる。 「頑張りすぎて中途で息が━」 死ぬ。事切れる。 「弟はもう息が━・れておりました 《「しびれが━」の形で》 しびれる。 「しびれが━・れて立ち上がれない」 もうこれ以上待てないという気持ちになる。待ちくたびれる。しびれを切らす。 「弟のぐずにはしびれが━・れた」 〔「切る」の可能形から〕 刃物が鋭くてよく切ることができる。切れ味が鋭い。 「もっと━包丁が欲しい」 頭の働きが鋭く、物事を処理する能力にすぐれている。 「頭が━(=鋭敏だ)」 スポーツで、切れ味が鋭くて技が効果的に決まる。また、体の動きがきびきびとして鋭く動く。切れがよい。 「技が━・れている」 「体がよく━・れて動きがシャープだ」 自他〔「切る」の可能形〕切ることができる。 「痰たんが━・れない」 「悪童どもとまだ手が/を━・れないのか!」 《動詞の連用形に付いて複合動詞を作る》 最後まで…することができる。 「どこまで辛抱し━か」 「こらえ━・れない」 「断り━・れない」 「待ち━・れない」 すっかり…することができる。 「これくらいなら食べ━」 「どうしてもあきらめ━・れない」 「数え━・れないほどある」 はっきり…することができる。 「そうと言い━だろうか」 「関係が断ち━・れない」 ◆は、多く打ち消しを伴って不可能の意を表す。 き・る(下二) 切れ 関連語 大分類‖切る‖きる 中分類‖切断‖せつだん 大分類‖切る‖きる 中分類‖絶縁‖ぜつえん 大分類‖切る‖きる 中分類‖不足‖ふそく

明鏡国語辞典 ページ 1672 での切れる単語。