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で‐も🔗🔉

で‐も 連語 場所・時・手段などに累加の意を添える。 「東京だけでなく大阪━開催する」 「右━左━打てる」 ◇格助詞「で」+副助詞「も」。 一致認定に累加の意を添える。 「彼女は友人だがライバル━ある」 ◇指定の助動詞「で」+副助詞「も」。 副助 極端な例を挙げて、他はましてと同類の事柄を類推させる。…でさえ。…だって。 「山頂は夏でも寒い」 「これしきは子供にでもできる」 特殊・例外と見まごう例を挙げて、それもまた例外ではない意を表す(逆接の仮定条件)。たとえ…であっても。…といえども。 「雨天でも決行する」 「子供でも容赦はしない」 「こうでもしなければ納まるまい」 《「Aは…でも、Bは…」の形で、対句表現に使って》一歩引く気持ちで対比の妙を予感させながら、下の句に続ける(逆接の確定条件)。…であっても。…だが。 「表面は穏やかでも、内心は分からない」 「昔は貧乏でも、今は裕福だ」 《「…でもいい」「…でも構わない」などの形で、次善や最低条件の意を表す体言を受けて》許可・許容を表す。…だっていい。…ていい。 「すしがだめならウナギでもいい」 「条件次第では未経験者でも構わない」 「参加してもいい」「死んでもいい」など、用言を受ける場合の「…ても[でも]いい」に相当する。→ても 「…でもいい/…でいい」は意味が近いが、前者のほうが譲歩する気持ちが強い。 《「…てでも」の形で、下に意図性を表す動詞を伴って》手段を選ばずに物事を行う意を表す。どんなことをしても。何がなんでも。必ず。 「何としてでも成功させるぞ」 「引きずってでも連れて来い」 《不定を表す語に付いて》全面的な肯定を表す。 「何でもできる」 「誰でも知っている」 「会えるならいつでもよい」 「お金のことなどもうどうでもいい」 許容を表す表現で下に否定の意を伴うときは、全面的否定の意となる。「親が決めなくてはどんな人でも駄目なの」 一例を挙げて、ほかの同類のものであっても構わない意を表す。 「お茶でもいかが」 「暇なときにでもお読み下さい」 「先生にでもなるか」 ◇若者ことばの「…とか」が、ほぼこれに当たる。 《少量を表す語に付いて》肯定表現で、せめてそのくらいの意を表す。 「少しでも分けてやりたい」 下に打ち消しの語を伴うときは、全面的否定の意となる。「たとえ一円でも出しはしまい」 《「だけでも」の形で、下に希望表現を伴って》それだけはかなえたい意を表す。 「話だけでも聞いてほしい」 《「…でもしたら」「…でもしようものなら」の形で》重大な結果が生じることをほのめかす。 「遅れでもしたら大変だ」 《「…でもない」の形で》…であることは否定するが、その結果生じる肯定的な意味も積極的には主張できない意を表す。 「彼の話はうそでもない」 「まんざら悪い気がしないでもない」 《「…でもなく」の形で》そうするだろうと予測されることをしないで。 「何をするでもなく、ぼんやりしていた」 ◆の「で」は、格助詞「で」とも、断定の助動詞「だ」の連用形ともする。「も」は副助詞。 接助 接続助詞「ても」が音便で「でも」となったもの。→ても 「どんなに騒いでも聞こえない」 《「…ないでも」「…ぬ[ん]でも」の形で》…なくても。…ずとも。 「その先は詳しく言わないでも了解わかりましょう国木田独歩」 ◇やや古い言い方。

明鏡国語辞典 ページ 4225 でのでも単語。