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いる【(居る)】ヰル🔗🔉

いる【(居る)】ヰル 動上一 ある場所に(とどまって)人・動物が存在する。また、ある性質や特徴をもって、人・動物が存在する。 「私は五時まで事務所に━」 「ドアの陰に誰か━」 「動かないでここにてね」 「アフリカにはキリンが━」 「大阪に━兄から電話があった」 「母はもうこの世にない」 「賛成する人もいれば反対する人も━」 人・動物が所有された状態で存在する。 「私には弟は━が妹はない」 「わが家には猫が二匹━」 ◆本来は、すわる、また、動くものが動かないでじっとしている意。「一番線に通過待ちの電車が━」「あ、あそこにタクシーが━」など、いつでも動ける状態にある乗り物の場合(背後に操る人がいる場合)は「ある」よりは「いる」が一般的。「頭の真上に太陽が━」「あそこに宵の明星が━」のほか、擬人化していう「こんなところにお地蔵さんが━」などでも、しばしば「いる」が現れる。→ある 尊敬表現は、一般に「いらっしゃる」「おられる」を使い、「いられる」は可能の意味に使う。丁寧表現は「います」、丁重表現は「おります」を使う。また、「おる」で言い換えることができるが、これは、やや古風で西日本方言的な言い方。「私には一男一女がいる」など、文脈によっては「ある」で言い換えられるが、「いる」の方が口頭語的な言い方となる。→ある 補動 《動詞連用形+「〜て(で)━」の形で》 動作・作用が継続・進行中である意を表す。 「まばたきもせずに見て━」 「今本を読んで━ところだ」 「トンボが竿の先に止まって━」 「朝まで営業して━店」 動作・作用の完了した結果があとまで残っている意を表す。 「彼なら一時間も前に来て━」 「ネクタイが曲がって━」 「窓が開けっ放しになって━」 「今夜は六時にはうちに戻って━」 動作・作用が繰り返す意や習慣化した意を表す。 「元気で通学してますのでご安心下さい」 「毎日何人もの赤ちゃんが生まれて━」 「びくついてばかり━と、なめられるぞ」 完了した動作・作用について、経験を表す。 「以前に読んで━本だ」 「その話なら何度も聞いて━」 「アメリカには行ってますか」 〔特定の動詞について〕ある状態にある意を表す。 「父親に似て━」 「山がそびえて━」 「道が曲がって━」 「ばかげて━話ではないか」 「赤い顔をして━」 「態度が堂々として━」 「信号が青になって━」 《動詞未然形+「〜ずに━」「〜ないで━」の形で》動作・作用が実現されない状態で保たれている意を表す。 「父はまだそれを知らずに━」 「打ち明けないで━ほうが得策だろう」 ◆の「ている」「ています」「ていた」は、口頭語ではしばしば「てる」「てます」「てた」となる。「元気でやってるかい」「やってますとも」「やってたんですがねえ」→てるてたてて は「見ておる」「似ておる」「知らずにおる」など「〜おる」ともいうが、言いきりの形では「おる」のほうが古風で尊大な表現となる。「〜てい、…」「〜ており、…」の形(連用形中止法)では、「〜ており」の形で使うことが多い。丁寧表現は「〜ています」、丁重表現は「〜ております」を使う。 ゐる(上一) 関連語 大分類‖有る‖ある 中分類‖存在‖そんざい

明鏡国語辞典 ページ 484 での(居る)単語。