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い・れる【入れる(容れる・納れる・淹れる)】🔗🔉

い・れる【入れる(容れる・納れる・淹れる)】 他下一 外にあるものを一定の枠の中へ(すっぽりと)移す。 「コップに水を━」 「書棚に本を━」 「果物を箱に━」 「タイヤに空気を━」 「ポケットに手を━」 「印刷所に原稿を━(=入稿する)」 「ポストにはがきを━」 「指輪を質に━」 「書店が新刊書を━(=入荷する)」 「三日も食事を口に━・れていない」 「目の中に━・れても痛くない愛娘まなむすめ」 「生徒を教室に━(=入室させる)」 「猛獣を檻おりに━」 「大金を手に━(=自分の所有にする)」 ⇔出す 収納する意では「納れる」とも。 人が組織の一員になるようにする。また、その一員として組織に加える。 「会社に経験者を━」 「子どもを大学に━」 「幼稚園に━」 「野球部に━」 「グループに━」 「仲間に━」 「事務次官を役員に━」 主となるものに何かを加える。また、一連の流れに他の要素を付け加える。差し挟む。 「コーヒーに砂糖を━」 「報告書に自分の意見を━」 「冒頭に口絵を━」 「ここで五分の休憩を━」 「ナレーションを━」 「すかさず合いの手を━」 「話にくちばしを━(=口出しをする)」 「話に横やりを━(=はたから文句をつける)」 「疑いを━余地はない」 「茶々を━」 疑いをさしはさむ意では、多く「容れる」と書く。 差し込む。挿入する。特に、(仕事の手始めとして)ある物に鋭利な刃物などを差し込む。 「コンセントにソケットを━」 「カメラにフィルムを━」 「懐中電灯に電池を━」 「銃に弾丸を━」 「髪にくしを━」 「動脈にカテーテルを━」 「ケーキにナイフを━」 「切符にはさみを━」 「畑にくわを━」 「患部にメスを━」 付け加えるようにして、線、筋目、模様などを作りつける。 「ノートに罫線けいせんを━」 「切符に切れ目を━」 「家具に装飾を━」 「布地に模様を━」 「紙幣に透かしを━」 文章などに訂正の作業を加える。また、そのようにして訂正した状態を作り出す。 「原稿に手を━」 「添削の筆を━」 「画像に細かい修正を━」 「朱[赤字]を━」 有用なものとして取り入れる。導入する。 「企業がアメリカ式の経営法を━」 「研究室に大型コンピューターを━」 文書や金などが相手の手に入るようにする。渡す。入金する。また、相手に連絡などが届くようにする。 「証文[詫び]を━」 「二か月分まとめて会費を━」 「口座に百万円━」 「月末に八万円の家賃を━」 「食費として家に三万円━」 「会社に電話[連絡・報告]を━」 納入する意では「納れる」とも。 所定の位置に、日付や名前などを書き込む。書き入れる。 「空欄に生年月日を━」 「末尾に日付を━」 「背広にネームを━」 投票する。選挙する。 「○○候補に一票━」 「反対[賛成]に一票を━」 ◇投票箱に投票用紙を入れることから。 火器や電気器具が働くように、火をつけたり電気を通したりする。また、そのような動作をして、それが働く状態を作り出す。 「かまどに火を━」 「テレビの電源を━」 「エアコンのスイッチを━」 「冷房[照明]を━」 茶の葉などに熱湯を注いだりして、お茶などの液を作る。 「お茶を━」 「コーヒーを━」 〜ヲに結果をとる。 「淹れる」とも。 風や光が部屋などに入ってくるようにする。取り込む。 「部屋に風を━」 「窓から外の明かりを━」 「涼を━」 《「頭に━」「耳に━」などの形で》知覚に取り入れる。 「聞いたことはしっかりと頭に━・れておく」 「お耳に━」 「御覧に━」 範囲内のこととして、検討の対象に加える。含める。 「年齢の差を考慮に━」 「追加の分も勘定[計算]に━・れておく」 仕事などに能力や情熱などをそそぎ込む。 「仕事に身[本腰]を━」 「開発に力を━」 「研究に熱を━」 「練習に気合いを━」 「だらけた心に活を━」 「念には念を━」 そろばんなどで計算する。 「そろばんを━」 「算木を━」 スポーツで、味方の得点を作り出す。 「点[追加点]を━」 相手の要求や希望などを認めて受け入れる。聞き入れる。また一般に、許し入れる。容認する。 「要求[希望]を━」 「人を━度量がない」 「両者相━・れず、会談は物別れに終わる」 「世に━・れられない一生を送る」 「容れる」とも。 《数値を伴って》容器・会場などに、その数値だけの貯蔵・収容能力がある。それだけ入れることができる。〜がはいる。 「一〇〇トンもの水を━貯水槽」 「六万人を━競技場」 「容れる」とも。 い・る(下二) 関連語 大分類‖移動‖いどう 中分類‖はい‖はいる

明鏡国語辞典 ページ 489 での入れる(容れる単語。