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だ・す【出す】🔗⭐🔉
だ・す【出す】
用例引き
A ものを内から外に動かす
財布からお金を出す
・窓から首を出す
・車を出す
・手紙を出す
B 人が出るようにする
捜索隊を出す
・新人を舞台に出す
C 人にものを提供する
客にお茶を出す
・監督が打者にサインを出す
・学資を出す
D 人目に付くようにする
新聞に広告を出す
・家を売りに出す
・けだるいムードを出す
・口に出して言う
・喜びを顔に出す
・捜し出す
E 生産する
新記録を出す
・三号店を出す
・結論を出す
・赤字を出す
F その他
研究に精を出す
・歩き出す

動五
〔「いだす(出す)」の「い」が落ちた形。一定の範囲内にあるものに力を加えて、それが外から見えるようにする意〕

他
一定の範囲内から外に移動させる。特に、相手の領域内に移す。
「子供たちを家の外に━・して遊ばせる」
「蛇口をひねって水を━」
「財布からお金を━」
「にきびをつぶして膿うみを━」
「『はいどうぞ』とスリッパを━」
「責任者を━・せ(=奥からここに呼んで来い)」
体の一部分が一定の方向へ突き出るようにする。
「窓から首を━・して外をのぞく」
「手を━・して握手を求める」
「先に手を━・した(=殴った)方が悪い」
「片足を前に━・してバランスをとる」
「水面から顔を━・して息を継ぐ」
「麻薬に手を━(=積極的にかかわりあう)」
乗り物を発進させる。
「車[船・ヘリコプター]を━」
「臨時列車を━」
ある目的のために(特に、ある任務や資格をもった者として)特定のところへ行かせる。向かわせる。出向かせる。
「勉学のために子供を東京に━」
「救助のために捜索隊を━」
「役員を海外へ商談に━」
「現場へ研修に━」
「隣町まで孫を使いに━」
身体の部分が衣服などにおおわれずに、表に現れるようにする。露出させる。のぞかせる。
「袖そでをまくって二の腕を━」
「大胆にへそを━・したファッション」
「布団から足を━・して寝る」
人が人目にふれるところに現れるようにする。
「大型新人を舞台に━」
「秘書を選挙に━」
学校に行く者を世話して卒業させる。
「高校までは━・してやる」
「まで━」の形が多い。
書類や物品を特定のところに提出したり送り届けたりする。
「レポートは期日までに━こと」
「展覧会に油絵を━」
「大学に願書を━」
「手紙[返事]を━」
「小包を━」
飲食物を人前に供する。
「客にお茶[食事]を━」
ある事柄のために資金を提供する。また、報酬や手当などを支払う。支給する。
「伯父が僕に学資を━・してくれた」
「○○協会に寄付金を━」
「参加者に弁当を━」
「ボーナスを━」
通知などの情報を表立ったところに発表する。
「掲示板に秋祭りの案内を━」
「新聞に広告を━」
「巻末に協力者の名前を━」
製品を作って市場に送る。特に、書籍・新聞・雑誌やレコードなどを発行する。
「A社が新製品を━・した」
「タレントが自伝を━」
「有志で雑誌を━」
ある新しい現象を作って出現させる。ものや物事を発生させる。〔ものの作用にも、人や動物の無意志的・意志的な行為にもいう〕
「隣家が台所から火を━・した」
「ホタルが淡い光を━」
「額から玉のような汗を━」
「植物が芽を━」
「興奮して鼻血を━」
「裏声を━・して歌う」
「大きな声を━」は〜ヲに
結果
を、「禁句を声に━」は〜ニに
変化の結果もたらされた物
をとる言い方。「仏像を彫る」に対する「木材を仏像に彫る」の関係と同趣。
ある効果的な技などを作って出現させる。
「得意技を━」
(ある手段を用いて)ある好ましい結果を出現させる。そういう結果を作り出す。生み出す。〔意志的な行為にもそうでない行為にもいう〕
「ワックスでクラブにつやを━」
「重厚な演出で作品に厚みを━」
「百メートル競走で新記録を━」
「今シーズンは満足のいく結果を━ことができた」
「数種のスパイスが独特の風味を━」→「シェフが数種のスパイスで独特の風味を━」のように、〜ガ(=主格)を〜デ(=手段格)で言い換えることができるものもある。引き出す、引き起こすの意。
ある好ましくない結果を生じさせる。そういう結果を作り出してしまう。〔非意志的な行為にいう〕
「登山隊が滑落事故で死者を━・した」
「九州一帯は台風で多大の被害を━・した」
「赤字を━」
問題・ヒント・解答などを作って、相手に提示する。
「問題[宿題・答え]を━」
「存続か廃止かをめぐって結論を━」
まとまった内容のものに作って、意見や考えを外に表し示す。
「意見をどしどし━・して下さい」
「声明[要求・指示]を━」
「気象庁が予報を━」
「対応策を━」
信号の類を発したり相手に送り届けたりする。送る。
「パルサーが強力な電波を━」
「監督が打者にサインを━」
感情や気持ちを表情や態度に表す。
「喜びを顔[面おもて]に━」
「親愛の情を態度に━」
「感謝の気持ちを表に━」
内にある能力・特質・気力などを外に現し示す。
「実力[元気・スピード]を━」
「研究に精を━」
「もっと仕事に欲を━・せ」
「ぼろを━(=隠していた欠点を現す)」
表現者や作品がその時その場に応じた気分や雰囲気を表し示す。かもしだす。
「けだるいムードを━・してジャズを歌う」
「この映画は昭和三〇年代の雰囲気をうまく━・している」
ばくちやくじ引きで、当たりの目を作ったり特定の札を引き当て(て役を作っ)たりする。
「ぞろ目を━」
「札をめくって坊主[スペードのエース]を━」
「くじ引きで特賞を━」
地域や集団がある人材を輩出する。また、資源などを産出する。
「本県は首相を三人も━・している」
「多量の石油を━・している土地柄」
店などを作って営業する。
「駅前にレストラン[三号店]を━」
「札幌に支社を━」
《「顔を━」の形で》
表面に現れる。
「○○の新譜がベストテンに顔を━」
「隠された本音ほんねが顔を━」
「なにかにつけ損得勘定が顔を━」
その場所に来る。また、会議などに出席する。顔を見せる。
「時には僕の店にも顔を━・せよ」
「練習に顔を━」
「ちょっとだけ顔を━」
《「葬式を━」「葬儀を━」の形で》死者をあの世へ送るための儀式を執り行う。
「仏式で葬式を━」
◇〜ヲに
結果
をとる。棺を送り出すことによって儀式を成立させる意でいう。
《「売りに━」の形で》売り物として広く公開する。
「家屋敷を売りに━」
《「口に━」の形で》ことばに表す。口にする。
「口に━・して言うほどのことでもない」
「疲労感を口に━」
◆
〜
は〜ヲに
対象
(動作・作用の対象となるもの)を、
〜
は
結果
(動作・作用の結果生じたもの)をとる言い方。
《動詞の連用形に付いて複合動詞を作る》
そうすることによって外や表面に現れるようにする。
「逃げ━・飛び━・はみ━・担ぎ━」
「話を聞き━」
「昔のことを思い━」
「落とし物を捜し━」
「大型画面に写し━」
その動作を始める、その作用が始まる。…始める。
「歩き━・泣き━」
「言い━・したら後へは引かない」
「雨が降り━」
出せる
出し
関連語
大分類‖移動‖いどう
中分類‖出る‖でる
大分類‖移動‖いどう
中分類‖出発‖しゅっぱつ
大分類‖現れる‖あらわれる
中分類‖現れる‖あらわれる
大分類‖与える‖あたえる
中分類‖送る‖おくる











































































































明鏡国語辞典 ページ 3725 での【出す】単語。