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お・ちる【落ちる(墜ちる・堕ちる)】🔗🔉

お・ちる【落ちる(墜ちる・堕ちる)】 自上一 物の重みで、上から下へ位置が変わる。落下する。 「涙がぽとりと━」 「雷が庭の大木に━」 「足を滑らせて穴に━」 「あ、財布が━・ちている(=落とし物としてそこにある)」 「転げ━・ずり━・こぼれ━」 雨・雪・あられなどが降る。 「ポツポツと雨が━・ちてきた」 みずからを支えきれなくなって、建物や建物の一部が崩れる。 「地震で橋が━」 「焼け━・崩れ━」 太陽・月が沈む。没する。 「日が━・ちて暗くなる」 ついていたものが取れる。 「汚れ[色]が━」 「目から鱗うろこが━」 「つきが━」 ふくらみなどがなくなったり減ったりして細くなる。 「でっぱりが━」 「肉が━・ちて体が引き締まる」 光・視線などがものの上に注がれる。また、ものの上に影や像ができる。映る。 「仲間の視線が鋭く私に━」 「黒い人影が歩道に━」 含まれているべきものがもれる。ぬける。 「名前が名簿から━・ちている」 「抜け━」 試験などで不合格になる。また、選挙で失敗する。 「入学試験[選挙]に━」 ⇔受かる 「○○高校に落ちる」の〜ニは、「○○高校を落ちる」のように〜ヲともいう。この「を」は起点を表すもので、「落ちる」は自動詞。 都を離れて地方へ移る。また、戦いに敗れて逃げる。 「都を━・ちて九州に下る」 「逃げ━」 物事の程度が劣った状態になる。 「成績が一位から二位に━(=下がる)」 「体力が━・ちてきた(=衰えてきた)」 「売り上げ[味]が━」 「彼の威信も地に━・ちた」 「話が━(=低俗・下品になる)」 物事の程度がある基準より劣る。劣っている。 「姉は妹より成績が━」 「以前に比べると、この指輪は商品価値が━・ちた」 しかけられた計略などにはまる。陥る。 「敵のわな[陥穽かんせい]に━」 問いつめられて白状する。また、説得などに負けて相手の意見をのむ。 「問うに━・ちず語るに━」 「哀願しても強要しても━・ちない」 堕落して悪や罪の世界に踏み込む。また、地獄に引きずり込まれる。 「悪の道に━」 「地獄に━」 引きずり込まれるように、その世界に入って行く。 「深い眠りに━」 「恋に━」 好ましくない状態に至る。 「話は理に━・ちて(=理屈が勝ちすぎて)面白みを欠く」 「俗悪に━(=堕する)」 結果としてある状態に落ち着く。帰する。 「議論を尽くしても結論はいつもそこに━」 その人の所有に帰する。また、入札で仕事が入ってくる。 「家屋敷が人手に━」 「架橋工事の入札がA社に━(=A社が落札する)」 「手形が━(=現金化される)」 城などが攻め取られる。陥落する。 「城が━」 柔道などで、気を失う。気絶する。 「絞められて━」 納得する。 「腑に━・ちない」 「腹に━」 ◆「墜」は「隕石いんせきが墜ちる」「巨星墜つ」のように重い物が落ちる場合に使い、「堕」は堕するの意でに好まれるが、今は一般に「落」でまかなう。 お・つ(上二) 落ち 関連語 大分類‖衰える‖おとろえる 中分類‖没落‖ぼつらく 大分類‖落ちる‖おちる 中分類‖欠落‖けつらく 大分類‖落ちる‖おちる 中分類‖落下‖らっか 大分類‖落ちる‖おちる 中分類‖落第‖らくだい

明鏡国語辞典 ページ 869 での落ちる(墜ちる単語。