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もの‐の【(物の)】🔗⭐🔉
もの‐の【(物の)】

連体
数を表す語の上に付いて、それが大した程度ではない意を表す。ほんの。たかだか。
「━五分もあれば出来上がる」




もの‐の🔗⭐🔉
もの‐の

接助
逆接の確定条件
前件の内容を一応は認めながらも、なおそれとは矛盾する事柄が後件に続くことを表す。…ではあるが、しかし。…とは言え。
「出席すると返事はしたものの、行く気がしない」
「力はあるものの、実戦に弱い」
「一口にマスコミとは言うものの、その実体はさまざまだ」
《「…からいいようなものの」「…からよかった(ような)ものの」の形で》ある大きな事態を回避する原因となった出来事が、確実なものではなく偶然もたらされた意を表す。
「私が気づいたからいいようなものの、ほかの人だったらどうするつもりだ」
「援軍があったからよかったものの、そうでなければ壊滅していた」
《「…すれば[すると]いい(ような)ものの」などの形で》そうすれば物事が好転することがわかっていながら、の意を表す。…なのに。…ものを。
「店をたたんでしまえばいいようなものの、諸般の事情があってそうもいかない」
「謝れば済むようなものの、その一言が言えない」
◆名詞「もの」+助詞「の」から。
活用語の連体形に付く。
くだけた言い方で、「もんの」となることもある。「喜助はんのとこへ、嫁にきたちゅうもンの、…
水上勉
」












もの‐の‐あわれ【物の哀れ】━アハレ🔗⭐🔉
もの‐の‐あわれ【物の哀れ】━アハレ

名
本居宣長が唱えた平安文学の美的理念。外界の「もの」と、それにふれたときにわき起こる感動の「あわれ」とが一致した所に生じる、しみじみとした情趣の世界を理念化した語。
◇一般に、外界の事物にふれたときに生じる、しみじみとした情趣・哀感の意でも使う。




明鏡国語辞典 ページ 6122。