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【孝経】🔗⭐🔉
【孝経】
コウキョウ〈書物〉一巻一八章。編者・成立年代ともに不明。孔子が門人の曾子ソウシを相手として、孝が「徳(人間の本性)のもとであり、教えのよって出ずる所である」ことを説いた書。孝とは、「身体髪膚」を父母から授けられたという事実に基づいて父母を敬愛し、その血脈の源流である祖先への祭祀サイシを永遠に保持すること、つまり天与の生物的血統をつなぐことを本旨とする。本書は、道徳や政治の根源が孝から発するのだというきわめて中国的な家系血統本位の考えをのべた書である。孝の思想は、氏ウジの連合体から成った古代日本の体制によく適合したため、養老令大学令では、『論語』と並んで各科兼習の重要書と指定されており、のち長く重視された。十三経の一つ。
漢字源 ページ 1174 での【孝経】単語。