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【春秋公羊伝】🔗⭐🔉
【春秋公羊伝】
シュンジュウクヨウデン〈書物〉一一巻(経伝あわせて一二巻)。孔子が編集したといわれる春秋時代の編年史『春秋』に対して、子夏の門人、戦国時代、斉セイの公羊高クヨウコウが、おもにその用語と筆法とについて解説した「伝」をつけたもの。『春秋』の経文の書き方には、ある種の主張や正邪の判定が暗示されていたのであろうと考えられていたので、『左氏伝』が史実の補足につとめたのに対し、『公羊伝』はむしろ孔子の微言大義(はっきりとあらわされていない根本理念)を文句の使い方から説明しようとした。とくに清シン末には、孔子の、権力をもたぬ素王(領地のない王)としての立場から、世なおし(改制)の希望を将来に託した書であるとされて、変革運動のにない手たちにもてはやされた。十三経の一つ。
漢字源 ページ 2058 での【春秋公羊伝】単語。