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【無】🔗⭐🔉
【無】
12画 火部 [四年]
区点=4421 16進=4C35 シフトJIS=96B3
《常用音訓》ブ/ム/な…い
《音読み》 ム
/ブ
〈w
〉
《訓読み》 ない(なし)/なかれ/なみする(なみす)/なく/なくす
《名付け》 な・なし
《意味》
{動}ない(ナシ)。形や姿がない。物や事がらが存在しない。▽日本語の「なし」は形容詞であるが、漢語では「無」は動詞である。〈同義語〉→无ム/ブ。〈対語〉→有。「民免而無恥=民免レテ恥無シ」〔→論語〕
{動}なかれ。あってはならない。ないようにせよ。〈同義語〉→毋。〈類義語〉→勿ナカレ。「無友不如己者=己ニシカザル者ヲ友トスル無カレ」〔→論語〕
{動}なみする(ナミス)。無視する。ないがしろにする。「無天子=天子ヲ無ス」
{動}なく。「無AB」または「無A無B」の形で用いて、AとBとの別なしに、AであろうがBであろうがの意をあらわすことば。「無貴賤=貴賤ト無ク」「無小大=小大ト無ク」
{名}ないこと。また、老子や荘子の考えでは、現実の現象以前のもので有を生み出すもとになるもの。「天下万物生於有有生於無=天下ノ万物ハ有ヨリ生ジ有ハ無ヨリ生ズ」〔→老子〕
{助}ないの意をあらわす接頭辞。「無根」「無為」
「無端ムタン・ハシナクモ」とは、かくべつの理由なしに、ひょっこりとの意をあらわすことば。「無端更渡桑乾水=端無クモサラニ渡ル桑乾ノ水」〔→賈島〕
「無寧…」とは、反語で、どうしてなかろうか、やはりそうしようとの意をあらわすことば。また、「無寧」を「むしろ」と読み、いっそのことこうしようの意に訳してもよい。「無寧死於二三子之手乎=無寧二三子ノ手ニ死センカ」〔→論語〕
〔国〕なくす。失う。また、消滅させる。
《解字》
形声。原字は、人が両手に飾りを持って舞うさまで、のちの舞ブ・ムの原字。無は「亡(ない)+音符舞の略体」。古典では无の字で無をあらわすことが多く、今の中国の簡体字でも无を用いる。
《単語家族》
蕪ブ(茂って見えない)
憮ブ(隠して見えなくする布)
舞(ない物を神に求めようとして、神楽をまう)などと同系。莫マク・バク(ない)は、無の語尾が入声(つまり音)に転じたことば。亡モウ・ボウ(ない)は無の語尾がのびたことば。
《異字同訓》
ない。 無い「金が無い。無い物ねだり」亡い「亡き父をしのぶ」
《熟語》
→熟語
→下付・中付語
→故事成語
→主要人名















漢字源 ページ 2730 での【無】単語。