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【通書】🔗🔉

【通書】 ツウショ〈書物〉一巻。北宋ホクソウの周敦[イ]シュウトンイ(1017〜73)の著。成立年代不詳。『太極図説』に述べられた宇宙観を基礎に、人倫道徳を論じた書。『図説』と同じく朱熹シュキによって『通書解』が著されて世に出た。もと『易通』ともいったらしく、『易経』と『中庸』をもとにしている。孝悌仁義はりっぱなことだが、もし「誠」を失った行為であるなら、それは偽善である。だから「誠」を失わないようにするには、常に本性に復カエることを心がけるべきで、それには「無欲」をモットーとする以外にない、という。『太極図説』『西銘セイメイ』などとともに、朱子学の教典の一つに数えられ、日本でも伊藤東涯イトウトウガイの『通書管見』などが著されている。

漢字源 ページ 4429 での通書単語。