【山月】 サンゲツ 山の上にかかった月。「挙頭望山月＝頭ヲ挙ゲテ山月ヲ望ム」〔→李白〕

【山公】 サンコウ さるの別名。晋シンの山濤サントウのこと。晋の山簡（山濤の子）のこと。

【山水】 サンスイ 山と水。山と川のこと。山や川のけしき。自然のけしき。『山川サンセン』自然のけしきを描いた絵。山水画。「山水之楽、得之心、而寓之酒也＝山水ノ楽シミハ、コレヲ心ニ得テ、コレヲ酒ニ寓スルナリ」〔→欧陽脩〕山あいを流れる谷川の水。

【山中宰相】 サンチュウノサイショウ 山中に隠退していても、国家の大事には天子から相談を受けている人物。

【破山中賊易、破心中賊難】 サンチュウノゾクヲヤブルハヤスクシンチュウノゾクヲヤブルハカタシ〈故事〉山賊をうち破るのはやさしいが、自分の悪い心を直すのは、むずかしいことである。〔→王陽明〕

【山中無暦日】 サンチュウレキジツナシ 山の中に住むと、月日のたつのを知らない。▽「暦日」は、こよみ。〔太上隠者〕

【山斗】 サント 泰山と北斗（北斗星）の略。人に仰ぎ見られるもののたとえ。〈類義語〉泰斗。

【山内】 サンナイ・サンダイ 山の中。寺の境内。

【山木自寇】 サンボクミズカラアダス〈故事〉山の木は役にたつので人に切られる。才能があるために、かえって身にわざわいを受けることのたとえ。〔→荘子〕

【山田】 サンデン 山間の田。やまだ。「山田久欲拆、秋至尚求雨＝山田久シク拆ケント欲シ、秋至ルモナホ雨ヲ求ム」〔→王安石〕山中の狩り（田猟デンリョウ）に適している、山の猟場。

【山気】 サンキ 山中の気。山中の空気のこと。「山気日夕佳＝山気日夕佳ナリ」〔→陶潜〕山にたちこめるもや・霧。ヤマケ〔国〕冒険や投機を好む心。