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【春秋左氏伝】🔗⭐🔉
【春秋左氏伝】
シュンジュウサシデン〈書物〉一二巻(経伝あわせて三〇巻)。『春秋』本文に対して史官であった左丘明サキュウメイが、さらに詳しい事件の動きや、人物の言行をつけ加えたもの。現行のかたちに整理されたのは、前漢末、劉[キン]リュウキンの手を経て以後のことである。『左氏伝』は秦シン・漢以前から竹帛チクハクに古い文字で書き記されており、口伝で伝わったものではないので、古文経書の一つにかぞえられる。同じく『春秋』の伝である『春秋公羊伝』『春秋穀梁伝』が主観的に経義を説くのに対して、本書は、豊富で確実な史実によって経義を説いている。文章表現がすばらしいために、散文の古典として尊重された。日本では養老令の大学寮の定めの中で、大経の一つとされている。十三経の一つ。
【春秋繁露】🔗⭐🔉
【春秋繁露】
シュンジュウハンロ〈書物〉一七巻。前漢景帝のころの董仲舒トウチュウジョ(176?〜?)の著。「春秋大一統」の旨を論述した書。董仲舒は『春秋公羊伝』の学統をついで博士の任にあった人。必ずしも経文に忠実な注釈書ではない。前半では、「春秋の筆法」を解説し、後半では、陰陽五行説にたって天道と人生との相関関係を述べている。
漢字源 ページ 2059。