【詞表】 シヒョウ ことばのうえ。ことばづら。ことばにあらわれた以外の意味。言外。

【詞林】 シリン 詩文をつくる人の集まり。文学界。「詞林根柢頗揺蕩＝詞林根柢頗ル揺蕩ス」〔→黄庭堅〕翰林カンリン院の別名。

【詞客】 シカク 詞（韻文の一体）をつくる人。『詞人シジン』詩文をつくる人。「詞客哀時且未還＝詞客時ヲ哀シミテカツイマダ還ラズ」〔→杜甫〕

【詞律】 シリツ 文章やことばの調子・きまり。詞（韻文の一体）のきまり。

【詞華】 シカ ことばのあや。すぐれた詩文のこと。

【詞致】 シチ ことばのおもむき・よさ。

【詞彩】 シサイ ことばのあや。詩文の美しさのこと。

【詞章】 シショウ 詩文のこと。「務記覧、為詞章＝記覧ヲ務メ、詞章ヲ為ル」〔→韓愈〕

【詞訟】 シショウ もめごと。うったえごと。〔→淮南子〕

【詞場】 シジョウ 詩文をつくる所。詩文をつくる人の仲間。詩壇。〔俗〕戯曲・講談などをきかせる寄席ヨセ。

【詞牌】 シハイ 詩（韻文の一つ）の様式に名づけた題名。▽「蝶恋花」「菩薩蛮」など。

【詞業】 シギョウ 詩文を巧みにつくるわざ。作詩の仕事。

【詞話】 シワ 詞（韻文の一体）や、それをつくった人などについての評論をしたもの。清シンの毛奇齢モウキレイや李調元リチョウゲンの作など、同名のものが多い。宋ソウ代、平話（語りもの）の一種。本題の説話の前に短い故事または古人の詩や詞（韻文の一体）をつけた口語小説。本文の間や末尾にも詩・詞を入れることが多い。

【詞賦】 シフ 詞と賦。また、韻文の総称。詩歌。▽この「詞」は「辞」と同じで、「辞」も「賦」もともに古い韻文の一形式。「北門詞賦旧遊難＝北門ノ詞賦旧遊難シ」〔→呉偉業〕

【詞譜】 シフ 詞（韻文の一体）の平仄ヒョウソクを符号で示して、詞のつくり方を示したもの。