【香径】 コウケイ かおりのよい草の生えているこみち。「閑引鴛鴦香径裏＝閑ロニ鴛鴦ヲ引ク香径ノ裏」〔→馮延巳〕昔、呉王夫差の寵姫チョウキ西施セイシが香草を採ったという、呉王の宮殿のこみち。

【香刹】 コウセツ 寺。

【香典｛奠｝】 コウデン 死者の霊に供えたり仏事などのときにおく金銭や物品。▽仏に供える香のかわりの意。

【香物】 コウブツ かおりのあるもの。コウノモノ〔国〕野菜を塩・糠ヌカなどにつけた食品。つけもの。

【香炉】 コウロ 香をたくのに用いる器。香炉峰のこと。

【香炉峰】 コウロホウ ＝香鑪峰。山名。江西省九江市の南西、廬ロ山の北側にある山。香炉の形に似ていて、景勝の地とされる。白居易の詩で有名。

【香界】 コウカイ 仏寺のこと。『香阜コウフ』

【香臭】 コウシュウ かおり。よいかおりと、悪いにおい。香気と臭気。

【香草】 コウソウ かおりのよい草。芳草。「春風日日吹香草＝春風日日ニ香草ヲ吹ク」〔→王安石〕薫草（香草の一種）のこと。

【香案】 コウアン 香炉をのせておくつくえ。『香机コウキ』

【香粉】 コウフン においのよい粉。おしろい。脂粉。

【香茗】 コウメイ かおりのよい茶。「尽搬香茗在書楼＝尽ク香茗ヲ搬ビテ書楼ニ在リ」〔→袁宏道〕

【香雪】 コウセツ かおりのある雪。▽白くてかおりのある花にたとえる。茶のこと。

【香袋】 コウタイ からだからよいかおりを漂わせるために、香料を入れてからだにつける小さな袋。においぶくろ。『香嚢コウノウ』

【香雲】 コウウン かおりのよい雲。▽一面に咲いている花や、女のかおりのよい豊かな髪にたとえることもある。〔仏〕雲の形をした、香の煙。