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5.1 これはゲルマン語派の諸言語と印欧語族の他の語派の諸言語との間に存在する子音推移を公式化したもので, ドイツの比較言語学者 Jacob Grimm (1785-1🔗⭐🔉
5.1 これはゲルマン語派の諸言語と印欧語族の他の語派の諸言語との間に存在する子音推移を公式化したもので, ドイツの比較言語学者 Jacob Grimm (1785-1863) に因んで Grimm's Law とよぶが, また第一子音推移と称することもある. 分り易くするために, 印欧基語 (IE) の子音をほぼ保存するラテン語 (L) と推移したゲルマン基語 (Gmc) の音韻をもつ英語 (E) の例で示すと次のようになる.
1) IE の無声閉鎖音 p, t, k は Gmc で摩擦音化して f, 
(/
/), χ (h) となる.🔗⭐🔉
1) IE の無声閉鎖音 p, t, k は Gmc で摩擦音化して f, (//), χ (h) となる.
(//), χ (h) となる.
2) IE の有声閉鎖音 b, d, g は Gmc で無声化して p, t, k となる.🔗⭐🔉
2) IE の有声閉鎖音 b, d, g は Gmc で無声化して p, t, k となる.
3) IE の有声帯気音 bh, dh, gh は Gmc で帯気性を失い b, d, g となる. ただしラテン語 (L) では f, f, h (または消失), またギリシャ語 (Gk) では ph, th, kh となる. そこでギリシャ語の例も加えると,🔗⭐🔉
3) IE の有声帯気音 bh, dh, gh は Gmc で帯気性を失い b, d, g となる. ただしラテン語 (L) では f, f, h (または消失), またギリシャ語 (Gk) では ph, th, kh となる. そこでギリシャ語の例も加えると,
この音韻法則に照らしてみれば, 英語の foot, garden に対応するギリシャ語・ラテン語はそれぞれ po
s, pod
s / p
s, pedis および khrtos / hortus が正しく, 1. 2 にあげた Lemon の🔗⭐🔉
この音韻法則に照らしてみれば, 英語の foot, garden に対応するギリシャ語・ラテン語はそれぞれ pos, pods / ps, pedis および khrtos / hortus が正しく, 1. 2 にあげた Lemon の推定が科学性を欠いた恣意的な臆説に過ぎないことが明らかとなろう.
s, pods / ps, pedis および khrtos / hortus が正しく, 1. 2 にあげた Lemon の推定が科学性を欠いた恣意的な臆説に過ぎないことが明らかとなろう.
研究社新英和大辞典 ページ 168236。
