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広辞苑の検索結果 (4)
か・く【書く】🔗⭐🔉
か・く【書く】
〔他五〕
(「掻く」と同源。先のとがったもので物の面をひっかく意が原義)
①(「描く」「画く」とも書く)筆などで、線をひく。また、絵や図をえがく。古事記中「眉まよがき、此こに―・き垂れ」。古今和歌集序「絵に―・ける女おうなを見て」。「設計図を―・く」
②文字をしるす。宇津保物語国譲上「青き色紙に―・きて松に付けたるは、草そうにて夏の字」。「筆で―・く」
③文に作る。著作する。源氏物語帚木「文を―・けど、おほどかにことえりをし」。「小説を―・く」「本を―・く」
か・く【掻く】🔗⭐🔉
か・く【掻く】
〔他五〕
➊爪またはそれに形の似た道具類で物の面をこする。
①爪を立ててこする。万葉集4「暇いとまなく人の眉根をいたづらに―・かしめつつも逢はぬ妹かも」。日本霊異記下「その犬嘷吠ほえ抓かきて」。「背中を―・く」
②田を耕す。鋤すきかえす。万葉集14「金門かなと田を新あら―・きまゆみ」
③熊手くまでなどでかきよせる。今昔物語集29「蜂の死なむずるを哀れんで木を以て―・き落しければ」。曠野「落葉―・く身は奴つぶねともならばやな」(越人)
④くしけずる。髪を梳すく。万葉集18「ぬば玉のよどこかたさり朝寝髪―・きもけづらず」
⑤琴の弦をなでるようにして弾じる。古事記下「枯野を塩に焼き其しが余り琴につくり―・きひくや」。「琴を―・きならす」
⑥刀などで手前の方へ引き切る。古事記下「山のみ尾の竹を―・き刈り」。平家物語9「とつて押へて頸を―・かんとする処に」
⑦道具を動かして物の面を削る。大鏡時平「工ども裏板どもをいとうるはしく鉋かな―・きて」。「氷を―・く」
⑧もうけなどを取り込む。浄瑠璃、冥途飛脚「高駄賃―・くからは大事の家職」
➋手その他のもので物をおしのける。
①水をおしのける。万葉集8「朝なぎにい―・きわたり夕しほにい漕ぎ渡り」。「足で水を―・く」
②はらいのける。とりのぞく。おしやる。万葉集2「天雲のやへ―・きわけて神かむ下り」。玉葉集秋「ころもうし初かりがねの玉づさに―・きあへぬものは涙なりけり」。「屋根の雪を―・く」
③(「裏を―・く」の形で)
㋐刀・矢などでものの裏まで突き通す。平家物語9「鎧よければうら―・かず」
㋑意表をつく。「敵の裏を―・く」
➌手その他の物を、すりまわすようにして動かす。
①手その他のものを動かしまわす。蜻蛉日記中「あなかまあなかまとただ手を―・き」。続後撰和歌集雑「暁の鴫の羽根がき―・きもあへず我が思ふ事の数を知りせば」
②(粉に水や湯を入れ)こするようにしてこねまぜる。「そばがきを―・く」
③さぐり求める。神功紀「是に於て其の屍を探かけども得ず」
④箸はしなどを動かして食物を口の中に押し入れる。かっこむ。源平盛衰記33「無塩の平茸は京都にはきとなき物也、猫殿ただ―・き給へとすすめたり」
⑤しがみつく。古事記下「はしたての倉はし山をさがしみと岩―・きかねて我が手取らすも」
➍⇒かく(繋・構)5・6
か・く【繋く・構く】🔗⭐🔉
か・く【繋く・構く】
〔他五〕
(「懸く」と同源)
①部分部分をつなぎとめて組み立てる。武烈紀「大君の八重の組垣―・かめども」。平家物語8「逆さかもぎ引き高矢倉―・き」
②番つがえる。今昔物語集26「こはいかにと思ひて、二の箭を―・かむとするほどに」
③下帯をしめる。今昔物語集14「裸にして赤きたふさぎを―・きたり」。「褌ふんどしを―・く」
④足を組んですわる。「あぐらを―・く」
⑤(「掻く」と書く)その事を外にあらわす意を示す。平家物語4「われらさへ薄恥を―・く数に入るかな」。平家物語5「船底に高鼾―・いてぞ臥したりける」。「汗を―・く」「べそを―・く」
⑥(「掻く」と書く)「…する」をののしっていう語。片言かたこと2「腕てんがう―・く」。浄瑠璃、女殺油地獄「お慈悲お慈悲と吠えづら―・く」
かく‐て【掻く手】🔗⭐🔉
かく‐て【掻く手】
引く手。誘う人。蜻蛉日記下「ささがにのいづこともなく吹く風は―あまたになりぞすらしも」
大辞林の検索結果 (2)
か・く【掻く】🔗⭐🔉
か・く [1] 【掻く】 (動カ五[四])
(1)指先や細い物の先端を物の表面にあてがって強くこする。ひっかく。「かゆい所を―・く」「犬が前足で地面を―・く」「へらで壁を―・いて古いペンキを落とす」
(2)かたい物の表面に刃物を当てがって,削って細かくする。「かつおぶしを―・く」「氷を―・く」
(3)手や道具の先を往復させるようにして,一面にある物を押しのけたり,寄せ集めたりする。「道路の雪を―・く」「オールで水を―・く」
(4)細い物の先などで,器に入れた物を混ぜる。「からしを―・く」
(5)犂(スキ)などで田畑をすき返す。「田を―・く」
(6)刀を手前に引いて切る。「敵の大将の寝首を―・く」
(7)琴を弾じる。かきならす。「しが余り琴に作り―・きひくや/古事記(下)」
(8)指先を物に立ててつかむ。「倉梯山(クラハシヤマ)を嶮(サガ)しみと岩―・きかねて我が手取らすも/古事記(下)」
(9)報酬や賭けに勝った金を得る。「高駄賃―・くからは大事の家職/浄瑠璃・冥途の飛脚(上)」
(10)髪をくしけずる。「朝寝髪―・きも梳(ケズ)らず/万葉 4101」
(11)手を振り回す。また,鳥が羽ばたく。「ただ手を―・きおもてをふり/蜻蛉(中)」
[可能] かける
[慣用] 裏を―・寝首を―・欲を―
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