こ-うた [0] 【小歌】
(1)平安時代の宮廷行事で,男声の大歌に和して歌った女官。また,その歌。転じて女声歌謡一般をもさしたらしい。
⇔大歌
(2)気軽に口ずさめる短い通俗的な流行歌謡。様式化された長編の芸術歌曲に対して,雑多な形式の流行歌謡を漠然と総称する語で,内容は時代により,場合により異なる。室町時代から江戸前期までに多用された語で,「小哥・小諷・小唄」の表記もあった。江戸後期には「はうた」の語がこれに代わり,近代以後は小唄の字が多用される。
→小唄
(3)能の謡で,室町時代の小歌を取り入れた一節。
(4)「狂言小歌」の略。