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ゆ (格助)🔗🔉

(格助) 〔上代語〕 (1)動作・作用の時間的・空間的起点を示す。から。「はしきよし我家の方―雲居立ち来(ク)も/日本書紀(景行)」「天地の別れし時―いなむしろ川に向き立ち/万葉 1520」 (2)動作の行われる場所・経由地を示す。「天離(アマザカ)る鄙(ヒナ)の長道(ナガチ)―恋ひ来れば明石の門(ト)より大和島見ゆ/万葉 255」「真野の浦の淀の継ぎ橋心―も思へや妹が夢(イメ)にし見ゆる/万葉 490」 (3)動作の手段を示す。で。「赤駒を山野にはかし捕りかにて多摩の横山徒歩(カシ)―か遣らむ/万葉 4417」 (4)比較の基準を示す。より。「人言はしましそ我妹綱手引く海―まさりて深くしそ思ふ/万葉 2438」 〔上代には,この語とほとんど同じ用法をもつ格助詞に「ゆり」もある。語源については,「ゆり」の補説(1)参照〕 →ゆり →よ →より(格助)

大辞林 ページ 156035 での格助単語。