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ゆり (格助)🔗🔉

ゆり (格助) 〔上代語〕 時間的・空間的起点を示す。から。「恐(カシ)きや命被(カガフ)り明日―や草(カエ)がむた寝む妹(イム)なしにして/万葉 4321」「おしてるや難波の津―舟装ひ我(アレ)は漕ぎぬと妹に告ぎこそ/万葉 4365」「皇朕高御座に坐し初めし―今年に至るまで/続紀(天平一宣命)」 〔(1)上代には,この語とほとんど同じ用法をもつ格助詞に「ゆ」もある。語源については,「ゆり」の省略形として「ゆ」が生じたとする説と,「ゆ」から「ゆり」が派生したとする説とがある。また「ゆり」は,「後(ノチ)」の意の名詞「ゆり(後)」から出たものともいわれる。(2)この語は,「万葉集」と「続日本紀」の宣命とに用例が見られるだけで,用法もごく限られている〕 →ゆ(格助) →よ(格助) →より(格助)

大辞林 ページ 156216 での格助単語。