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――を投ぐる間(マ)🔗🔉

――を投ぐる間(マ) 〔機(ハタ)を織る梭がたて糸をくぐりぬけて通るほどの間の意〕 またたく間。「露より仇の契りかや―の世の業(ワザ)も/浄瑠璃・百合若大臣」

さ (代)🔗🔉

(代) 三人称。その人。そいつ。もっぱら格助詞「が」を伴い,「さが」の形で用いられる。「―が髪をとりて,かなぐり落とさむ。―が尻をかき出でて,ここらの公人に見せて,恥を見せむ/竹取」

さ 【然】 (副)🔗🔉

【然】 (副) 前に示されていることを受けて,その事態を示す語。そう。そのように。「―思(オボ)したり/源氏(桐壺)」 〔平安時代以後にみられる語〕 →さこそ →さのみ →さだに →さは →さばかり →さも →さらで

さ [1] (感)🔗🔉

[1] (感) (1)人を誘ったり,促したりするときに発する語。さあ。「―,行こう」 (2)驚いたり,気付いたりしたときに発する語。さあ。「―かかつたは/狂言記・こんくゎい」 (3)言葉につまったり,ためらったりするときに発する語。

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■一■ (終助) 〔近世中期以降の語〕 文末の種々の語に付く。活用する語には言い切りの形に付くが,形容動詞にはその語幹に付く。 (1)強意を表す。「大人が勝つのはあたりまえ―」 (2)軽く言いはなす。「無理なことだし,まあいい―」「どのみち同じこと―」 (3)質問・反駁(ハンバク)の気持ちを強める。疑問詞とともに用いられる。「どこへ行けばいいの―」「なに―,生意気言って」 (4)他人の話を紹介するときに用いる。「とさ」「てさ」の形をとる。「むかしむかし,大きな国があったと―」「大勢で押しかけたんだって―」 ■二■ (間投助) 文節末に付いて,口調を整える。相手の注意を引き止めようとする気持ちが込められる。「だって―,お父さんがいいって言ったんだもの」「お母さんが―,早くおいでって」 ■三■ (格助) 〔中世後期以降の東国語。現在でも関東以東の各地で用いられる〕 格助詞「へ」に同じ。方向を示す。「都(ミヤコ)―ノボル/ロドリゲス」

さ (接頭)🔗🔉

(接頭) (1)名詞・動詞・形容詞に付いて,語調を整える。「―衣」「―牡鹿」「―渡る」「―遠し」 (2)(「早」「五月」と書く)名詞に付いて,「若くてみずみずしい」,また「五月の」の意を表す。「―乙女」「―苗」「―蠅(バエ)」「―みだれ」

大辞林 ページ 144677