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ちはや 【・千早】🔗🔉

ちはや・千早】 (1)神事に奉仕する女性の用いた,たすき状の布。 (2)女官などが着た貫頭衣形の上衣。のち,小忌(オミ)の肩衣として前が明き,細い襟が付いた。白絹で,身二幅(フタノ)で脇は縫わず水草・蝶(チヨウ)・鳥などの模様を山藍(ヤマアイ)ですりつける。

ち-はや 【千早】🔗🔉

ち-はや 【千早】 「千早の歌」に同じ。

ちはや-の-うた 【千早の歌】🔗🔉

ちはや-の-うた 【千早の歌】 「千早振る卯月(ウヅキ)八日は吉日よ,かみさけ虫をせいばいぞする」という歌。これを書いた紙を虫除けに厠(カワヤ)や台所に貼った。「屎(クソ)の側―で虫を除け/柳多留 114」

ちはやあかさか 【千早赤阪】🔗🔉

ちはやあかさか 【千早赤阪】 大阪府南東部,南河内郡の村。金剛山の西斜面に広がる。楠木氏ゆかりの地で,千早城・赤坂城の跡がある。

ちはや-じょう ―ジヤウ 【千早城】🔗🔉

ちはや-じょう ―ジヤウ 【千早城】 河内国金剛山の西側(現,大阪府南河内郡千早赤阪村)にあった山城。1322年赤坂城の支城として楠木正成が築城。翌年赤坂城が陥(オチ)ると楠木氏の本拠となり,鎌倉幕府の大軍の攻撃によく耐えた。92年廃城。

ちはや-ひと 【千早人】 (枕詞)🔗🔉

ちはや-ひと 【千早人】 (枕詞) 〔強暴な人の意か〕 「宇治」にかかる。「―宇治の渡りに渡り瀬に/古事記(中)」

ちはや・ぶ 【千早ぶ】 (動バ上二)🔗🔉

ちはや・ぶ 【千早ぶ】 (動バ上二) 〔「いちはやぶ」の転〕 あらあらしく振る舞う。たけだけしい態度をとる。「―・ぶる人を和(ヤワ)せとまつろはぬ国を治めと/万葉 199」

ちはやぶる 【千早振る】🔗🔉

ちはやぶる 【千早振る】 落語の一。在原業平の「千早振る神代もきかず竜田川からくれなゐに水くくるとは」の歌の意味を聞かれた隠居が,苦しまぎれにこじつけの解釈をする滑稽。

ち-はやぶる 【千早振る】🔗🔉

ち-はやぶる 【千早振る】 ■一■ (枕詞) 〔動詞「ちはやぶ」の連体形に基づく。後世「ちはやふる」とも〕 「神」「宇治」などにかかる。「―宇治の渡りに棹とりに/古事記(中)」「―神代も聞かず竜田川から紅に水くくるとは/古今(秋下)」 ■二■ (名) 「千早の歌」に同じ。「遣り手知恵格子のすみへ―/柳多留 144」

大辞林 ページ 149253