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べかなり (連語)🔗🔉

べかなり (連語) 〔推量の助動詞「べし」の連体形「べかる」に伝聞推定の助動詞「なり」の付いた「べかるなり」の転である「べかんなり」の撥音「ん」が表記されない形〕 …するはずのようだ。…のはずだそうだ。…すべきであるらしい。「にはかにうち続く―なる黄泉(ヨミジ)のいそぎは/源氏(夕霧)」「それはかぐや姫こそ候ふ―なれ/宇津保(初秋)」

べか-ぶね [0] 【べか船】🔗🔉

べか-ぶね [0] 【べか船】 (1)薄板で造った一人乗りの小舟。軽量で,艫(トモ)に縛り付けた櫂(カイ)でこぐ簡単な構造のもの。東京湾で海苔採集に用いた海苔べかはその典型。 (2)江戸時代,利根川支流の渡良瀬川・思川などで商品輸送に使われた長さ15メートル,幅2.5メートル程度の川船。

べかめり (連語)🔗🔉

べかめり (連語) 〔推量の助動詞「べし」の連体形「べかる」に推量の助動詞「めり」の付いた「べかるめり」の転である「べかんめり」の撥音「ん」が表記されない形〕 …しそうなようすだ。…にちがいないようだ。…することができそうだ。「すずろなる死にをす―めるかな/竹取」「いとど忍びがたくおぼす―めり/源氏(匂宮)」

べから-ざる (連語)🔗🔉

べから-ざる (連語) ⇒べからず(連語)(3)

べからず (連語)🔗🔉

べから (連語) 〔推量の助動詞「べし」の未然形「べから」に打ち消しの助動詞「ず」の付いたもの〕 助動詞「べし」の打ち消しの言い方。現代語でも文語的表現として用いられることがある。 (1)文末に用いて,禁止する意を表す。…してはならない。「無用の者立ち入る―ず」「みだりに運転者に話しかける―ず」「是は汝がもとどりと思ふ―ず/平家 1」 (2)(「ざるべからず」の形で)強く指示したり命令する意を表す。「勝利をめざして奮励努力せざる―ず」「人として危難をみては助けざる―ず」 (3)不可能の意を表す。…することができない。現代語では,多く「べからざる」の形を用いる。「当たる―ざるいきおい」「許す―ざる行為」「万事にかへずしては,一の大事成る―ず/徒然 188」 (4)そうする意志のないことを表す。「われ他の女に娶(トツ)ぐ―ず,汝亦他の男に近付く―ず/今昔 10」 〔中古では主として漢文訓読文に用いられた〕

大辞林 ページ 153966