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さと【里】🔗🔉

さと [0] 【里】 (1)(「郷」とも書く)山あいや田園地帯で,人家が集まって小集落をつくっている所。村落。人里(ヒトザト)。 (2)(「郷」とも書く)ふるさと。故郷。「お―はどちらですか」 (3)妻や奉公人などの実家。「―帰り」 (4)(「都」に対して)田舎。 (5)(「寺」に対して)俗世間。在家。 (6)養育料を出して子供を預けた家。里親の家。「あければ七つ,元の遣手玉が才覚で―に遣つたとやら/浄瑠璃・夕霧阿波鳴渡(上)」 (7)(「お里」の形で用いて)人の生まれつきや生い立ち。素性。「お―が知れる」 →お里 (8)律令制の地方行政区画の一。 →里(リ)(2) (9)(「内(ウチ)」に対して)宮仕えする人の実家。「この女,思ひわびて―へ行く/伊勢 65」 (10)遊里。くるわ。「―通い」「色のわけ知り―知りて/浄瑠璃・冥途の飛脚(上)」

さ-と【颯と】🔗🔉

さ-と 【颯と】 (副) (1)瞬間的に行動したり物事が起こったりするさま。さっと。「時雨の―かきくらせば/紫式部日記」 (2)いっせいに笑い声などが起こるさま。どっと。「みな何となく―わらふこゑ聞えやすらむ/枕草子 35」

さと-い【里居】🔗🔉

さと-い 【里居】 (1)いなかに住んでいること。また,その住まい。さとずみ。 (2)宮仕えをしている人が自分の家に帰っていること。さとずみ。「―し給ふ程,御遊びなどもあらまほしけれど/源氏(野分)」

さと・い【聡い・敏い】🔗🔉

さと・い [2] 【聡い・敏い】 (形)[文]ク さと・し 〔「悟る」と同源〕 理解が早く,判断が確かである。また,敏感である。「耳が―・い」「利に―・い」「世に知らず―・う賢くおはすれば/源氏(桐壺)」

さと-いぬ【里犬】🔗🔉

さと-いぬ [0] 【里犬】 人家で飼われている犬。

さと-いも【里芋】🔗🔉

さと-いも [0] 【里芋】 サトイモ科の多年草。熱帯アジア原産。熱帯・温帯で広く栽培される。葉は長い葉柄につき,卵形で深く二裂する。球茎(芋)と葉柄は食用。日本への渡来は古く,近年までは主食とする地域もあり,また各地で重要な供え物とされた。ヤツガシラ・エグイモ・アカメイモなど品種が多い。はたけいも。いも。[季]秋。

さといも-か【里芋科】🔗🔉

さといも-か ―クワ [0] 【里芋科】 単子葉植物の一科。熱帯に多く,世界に約一一〇属一八〇〇種ある。葉は多くは幅広い。花は円柱形の肉穂花序上に密生し,花序の基部に仏炎苞がつく。普通,雌雄同株。果実は液果。サトイモ類・コンニャクは食用,アンスリウム・カラジウム・テンナンショウなどは観賞用。他にミズバショウ・ザゼンソウ・マムシグサなどがある。テンナンショウ科。

さ-とう【左党】🔗🔉

さ-とう ―タウ [0][1] 【左党】 (1)酒の好きな人。左利き。ひだりとう。 ⇔右党 (2)左翼の党派。

さ-とう【左道】🔗🔉

さ-とう ―タウ 【左道】 〔「さどう」とも。中国,戦国時代に,右を尊く,正しいとしたことから〕 (1)正しくない道。邪道。「そのおほせかたじけなく候ままに,―の事共しるし付け候/毎月抄」 (2)不都合であること。不謹慎なこと。「あまりに御心―にて/御伽草子・梵天国」 (3)わずかであること。粗末であること。謙遜していう語。「―ニゴザレドモ/日葡」

さ-とう【砂糖】🔗🔉

さ-とう ―タウ [2] 【砂糖】 ショ糖を主成分とする代表的甘味調味料。サトウキビ・サトウダイコンなどから,白色の水に溶けやすい結晶として得られる。 →蔗糖(シヨトウ) →砂糖[表]

さとう-かえで【砂糖楓】🔗🔉

さとう-かえで ―タウカヘデ [4] 【砂糖楓】 カエデ科の落葉高木。北アメリカ原産。葉は掌状に三〜五裂する。樹液を採ってメープル-シロップなどを作るため栽植する。街路樹・庭園樹ともする。

さとう-きび【砂糖黍】🔗🔉

さとう-きび ―タウ― [2] 【砂糖黍】 イネ科の多年草。東南アジアまたはインド原産といわれ,製糖作物として熱帯を中心に世界各地で栽培される。茎は高さ2〜3メートル,円柱形で竹に似るが中空ではない。葉は広い線形。茎の汁液にショ糖を含み,砂糖の原料とする。甘蔗。砂糖竹。[季]秋。

さとう-だいこん【砂糖大根】🔗🔉

さとう-だいこん ―タウ― [4] 【砂糖大根】 アカザ科の二年草。ヨーロッパ原産。主に,サトウキビの栽培不能な温帯北部で栽培。根は大根のように肥大する。根葉は柄が長く長卵形。根にショ糖を含み,砂糖の原料とする。茎・葉は飼料とする。甜菜(テンサイ)。ビート。

さとう-たん【砂糖炭】🔗🔉

さとう-たん ―タウ― [0] 【砂糖炭】 ショ糖を乾留した残分の炭素。きわめて多孔性で,吸着・脱臭・脱色剤として用いる。また炭素の純度が高く,金属や非金属の炭化物の製造原料となる。

さとう-ちょう【砂糖鳥】🔗🔉

さとう-ちょう ―タウテウ [0] 【砂糖鳥】 オウム目インコ科の小鳥。全長約13センチメートル。全身鮮やかな緑色で,のどと腰が赤く,頭に青色の大きい紋がある。果実を食べ,甘いものを好む。休むときや寝るとき,木の枝にさかさにぶらさがる奇習をもつ。マレー半島からボルネオにかけて分布。

さとう-づけ【砂糖漬(け)】🔗🔉

さとう-づけ ―タウ― [0] 【砂糖漬(け)】 果実・野菜などを煮てから砂糖に漬けること。また,そうした食品。長崎のブンタン漬け,西洋のマロン-グラッセなど。

さとう-みず【砂糖水】🔗🔉

さとう-みず ―タウミヅ [2] 【砂糖水】 砂糖を溶かした水。

さとう-みつ【砂糖蜜】🔗🔉

さとう-みつ ―タウ― [4][2] 【砂糖蜜】 砂糖に酒を加えて煮たもの。

さとう-もろこし【砂糖蜀黍】🔗🔉

さとう-もろこし ―タウ― [4] 【砂糖蜀黍】 モロコシの一変種。高さは約1メートル。茎の汁液が甘く,製糖植物や飼料として栽培される。ソルゴー。

さとう-やし【砂糖椰子】🔗🔉

さとう-やし ―タウ― [4] 【砂糖椰子】 ヤシ科の高木。インドおよび東南アジア原産。高さ20メートルに達する。若い花序の軸を切って汁液を採り,砂糖をつくり,また発酵させて酒にする。茎のデンプンを食用とし,葉の繊維で縄などを作る。

さ-とう【砂頭・沙頭】🔗🔉

さ-とう [0] 【砂頭・沙頭】 砂浜。砂の上。

さ-とう【差等】🔗🔉

さ-とう [0] 【差等】 等級の違い。差別。等差。「人間の社会自づから上中下の―あれど/花柳春話(純一郎)」

さ-とう【鮓答・鮓荅】🔗🔉

さ-とう ―タフ 【鮓答・鮓荅】 牛・馬・豚・羊などの胆石や腸内の結石。解毒剤とされ,また雨乞いのまじないに用いられた。石糞。馬の玉。ヘイサラバサラ。ドウサラバサラ。

さとう【佐藤】🔗🔉

さとう 【佐藤】 姓氏の一。

さとう-いっさい【佐藤一斎】🔗🔉

さとう-いっさい 【佐藤一斎】 (1772-1859) 江戸後期の儒学者。美濃岩村藩家老の子。名は坦。別号,愛日楼。昌平黌(シヨウヘイコウ)の儒官となる。朱子学を講じたが,学説としては陽明学に拠(ヨ)り,渡辺崋山・佐久間象山・林鶴梁など多くの俊秀を輩出した。著「言志四録」「愛日楼文詩」など。

さとう-えいさく【佐藤栄作】🔗🔉

さとう-えいさく 【佐藤栄作】 (1901-1975) 政治家。山口県生まれ。東大卒。運輸省から政界入り。1964年(昭和39)から72年まで自由民主党総裁・首相の座にあり,高度経済成長政策,日米安保条約自動延長,沖縄返還などの政策を推進した。1974年(昭和49)ノーベル平和賞を受賞。

さとう-ぎりょう【佐藤義亮】🔗🔉

さとう-ぎりょう ―ギリヤウ 【佐藤義亮】 (1878-1951) 出版業者。秋田県生まれ。東洋大卒。1904年(明治37)新潮社を創立し,雑誌「新潮」を発刊。自然主義文学運動と結んで多くの文学作品や雑誌を出版した。

さとう-げんげん【佐藤玄々】🔗🔉

さとう-げんげん 【佐藤玄々】 (1888-1963) 彫刻家。福島県出身。別号,朝山。山崎朝雲に師事。フランスではブールデルに学び,木彫の伝統に西洋の彫塑を取り入れた。作「牝猫」「天女像」など。

さとう-こうろく【佐藤紅緑】🔗🔉

さとう-こうろく 【佐藤紅緑】 (1874-1949) 劇作家・小説家。弘前市生まれ。本名,洽六(コウロク)。正岡子規門下の俳人として出発。のち創作に転じ,大衆小説を書く。特に「あゝ玉杯に花うけて」「英雄行進曲」など少年小説に新生面を開いた。

さとう-さたろう【佐藤佐太郎】🔗🔉

さとう-さたろう ―サタラウ 【佐藤佐太郎】 (1909-1987) 歌人。宮城県生まれ。斎藤茂吉に触発されアララギに入会。近代的な感覚により写生に新生面を開いた。歌集「星宿」「帰潮」「歩道」など。

さとう-しょうちゅう【佐藤尚中】🔗🔉

さとう-しょうちゅう ―シヤウチユウ 【佐藤尚中】 (1827-1882) 医者。下総(シモウサ)国生まれ。本姓,山口。佐藤泰然の養子となって佐倉の順天堂を継ぐ。大学東校の主宰者となり,医学教育の制度を定め,のち下谷に病院(順天堂医院)を開設。

さとう-そうのすけ【佐藤惣之助】🔗🔉

さとう-そうのすけ 【佐藤惣之助】 (1890-1942) 詩人。神奈川県生まれ。民衆詩派系の人道主義詩人として出発。のち陽気で饒舌(ジヨウゼツ)な詩風に転ずる。「赤城の子守唄」「人生劇場」などの作詞家としても知られる。詩集「華やかな散歩」「深紅の人」「琉球諸島風物詩」など。

さとう-たいぜん【佐藤泰然】🔗🔉

さとう-たいぜん 【佐藤泰然】 (1804-1872) 江戸末期の蘭方医。武蔵(ムサシ)国生まれ。本姓,田辺。別号,紅園。外科手術にすぐれていた。堀田氏に招かれ下総(シモウサ)の佐倉に順天堂を設けて,後進を育成。著「眼科発蘊」「接骨備要」など。

さとう-ただのぶ【佐藤忠信】🔗🔉

さとう-ただのぶ 【佐藤忠信】 (1161-1186) 平安末期の武将。名は四郎。源義経が奥州平泉にあったとき,兄継信とともに主従関係を結び,以後義経四天王の一人として各地に転戦。義経が吉野山で僧兵に襲われたとき,身代わりとなって奮戦。京都潜伏中,糟屋有季に襲われて自刃した。浄瑠璃・歌舞伎の題材となっている。

さとう-つぐのぶ【佐藤継信】🔗🔉

さとう-つぐのぶ 【佐藤継信】 (1158-1185) 平安末期の武将。忠信の兄。名は三郎。源義経四天王の一人。屋島で義経の身代わりとなって戦死した。

さとう-なおかた【佐藤直方】🔗🔉

さとう-なおかた ―ナホカタ 【佐藤直方】 (1650-1719) 江戸中期の儒学者。備後福山の人。山崎闇斎に学んだが,師説に異を唱えて破門。のち福山藩・厩橋(前橋)藩に仕える。朱子学を基礎として封建道徳を絶対のものとし,赤穂浪士の行為も義理に背くものとして退けた。著「蔵録」「排釈録」など。

さとう-のぶざね【佐藤誠実】🔗🔉

さとう-のぶざね 【佐藤誠実】 (1839-1908) 国学者。江戸生まれ。国学を黒川春村に,漢学を安積艮斎(アサカゴンサイ)に学ぶ。「古事類苑」編纂に努める。著「語学指南」「日本教育史」など。

さとう-のぶひろ【佐藤信淵】🔗🔉

さとう-のぶひろ 【佐藤信淵】 (1769-1850) 江戸後期の農学者。出羽の人。江戸に出て儒・蘭・国学・神道を学ぶ。富国勧農・海防・兵学などの論説多く,絶対主義国家を構想する。宮崎安貞・大蔵永常と並んで江戸期の三大農学者とされる。著「経済要録」「農政本論」など。

さとう-はちろう【サトウハチロー】🔗🔉

さとう-はちろう ―ハチラウ 【サトウハチロー】 (1903-1973) 詩人。東京生まれ。本名,佐藤八郎。佐藤紅緑の長男。童謡・歌謡曲などを数多く作詞。歌謡曲「リンゴの歌」,童謡「ちいさい秋みつけた」,詩集「おかあさん」など。

さとう-はるお【佐藤春夫】🔗🔉

さとう-はるお ―ハルヲ 【佐藤春夫】 (1892-1964) 詩人・小説家。和歌山県生まれ。慶大中退。若くして「スバル」「三田文学」に才気あふれる詩文を発表,のち小説に転ずる。近代人の倦怠と鬱屈(ウツクツ)した自意識をその詩情の核とする。「殉情詩集」,小説「田園の憂鬱」「都会の憂鬱」など。

サトゥルヌスSaturnus🔗🔉

サトゥルヌス Saturnus 古代ローマの農耕神。ギリシャのクロノスと同一視される。農業と律法を伝えてローマに黄金時代をもたらした。英語名サターン。

サトゥルヌス-さい【―祭】🔗🔉

サトゥルヌス-さい [5] 【―祭】 古代ローマ暦の古い主要な祝祭で,一二月一七日から数日間,サトゥルヌス神をしのんで営まれた。奴隷にも自由が与えられるなど,陽気に祝われた。

サトーErnest Mason Satow🔗🔉

サトー Ernest Mason Satow (1843-1929) イギリスの外交官。日本名佐藤愛之助または薩道。1862年来日。倒幕勢力と広く接触をもち,パークス公使を助けて対日政策形成に貢献。1895年(明治28)駐日公使として再来日。著「一外交官の見た明治維新」「会話篇」など。

さと-おさ【里長】🔗🔉

さと-おさ ―ヲサ [0] 【里長】 村落の長。村長(ムラオサ)。

さと-おや【里親】🔗🔉

さと-おや [0] 【里親】 (1)他人の子を預かり親に代わって養育する人。そだて親。しとね親。 (2)児童福祉法に基づき,保護者のない児童や保護者に監護させることが不適当な児童の養育を,都道府県知事に委託された者。

さと-おり【里下り】🔗🔉

さと-おり [0] 【里下り】 奉公人が休みをもらって親元へ帰ること。里帰り。宿下がり。宿おり。

さと-がえり【里帰り】🔗🔉

さと-がえり ―ガヘリ [3] 【里帰り】 (名)スル (1)婦人が結婚後,実家へ帰ること。特に,婚姻習俗の一つとして,祝言後三日目,五日目などに初めて実家へ帰ること。婿を伴うことも多かった。里開き。 (2)「里下(オ)り」に同じ。

さと-かぐら【里神楽】🔗🔉

さと-かぐら [3] 【里神楽】 (1)宮中の御神楽(ミカグラ)に対して,諸社や民間で行われる神楽。巫女(ミコ)神楽・出雲神楽などの類。 (2)村里のひなびた神楽。笛や太鼓で囃(ハヤ)し,仮面をかぶり無言で演ずるものが多い。おかぐら。[季]冬。《むつかしき拍子も見えず―/曾良》 →江戸神楽

さと-かた【里方】🔗🔉

さと-かた [0] 【里方】 嫁や養子の実家。また,その親類筋。

さと-がち【里勝ち】🔗🔉

さと-がち 【里勝ち】 (形動ナリ) 宮仕え人などが,実家で過ごす日が多いさま。「もの心ぼそげに―なるを/源氏(桐壺)」

さと-がよい【里通ひ】🔗🔉

さと-がよい ―ガヨヒ 【里通ひ】 遊里に通うこと。くるわがよい。「もはや―も今日切と/浮世草子・禁短気」

さと-ご【里子】🔗🔉

さと-ご [0] 【里子】 子供を他人に預けて養育してもらうこと。また,その子供。「―に出される」

さと-ごころ【里心】🔗🔉

さと-ごころ [3] 【里心】 よその家や土地に行っている者が自分の家や郷里へ帰りたいと思う心。「―がつく」

さと-ことば【里言葉】🔗🔉

さと-ことば [3] 【里言葉】 (1)地方のなまりのある言い方。いなかことば。国言葉。 (2)「郭(クルワ)言葉」に同じ。

さと-ざくら【里桜】🔗🔉

さと-ざくら [3] 【里桜】 ヤマザクラ系を主とした桜の栽培品種の総称。花は大きく,一重または八重咲きで,オオシマザクラの影響が著しい。ヤエザクラ・ボタンザクラといわれるものの大部分が含まれる。

さとし【諭し】🔗🔉

さとし [0] 【諭し】 (1)さとすこと。説諭(セツユ)。 (2)神仏のお告げ。神託。「ただ事にあらず,さるべきものの―か,などぞ疑ひ侍りし/方丈記」

さと・し【聡し】🔗🔉

さと・し 【聡し】 (形ク) ⇒さとい

さと・す【諭す】🔗🔉

さと・す [2][0] 【諭す】 (動サ五[四]) (1)目下の者に,ことの道理を理解できるように言いきかせる。「懇々と―・す」「その不心得を―・す/浮雲(四迷)」 (2)神仏などがお告げによって人々に知らせる。「天変しきりに―・し/源氏(薄雲)」 〔「さとる」に対する他動詞〕

さと-すずめ【里雀】🔗🔉

さと-すずめ [3] 【里雀】 (1)人里にすむスズメ。 (2)遊里に通いなれた人。「梅川に焦れて通ふ―/浄瑠璃・冥途の飛脚(上)」

さと-ずみ【里住み】🔗🔉

さと-ずみ 【里住み】 (1)「里居(サトイ){(1)}」に同じ。「―よりは,をかしき事をも見聞きて/更級」 (2)「里居{(2)}」に同じ。 ⇔内住み 「心安く―もえし給はず/源氏(桐壺)」

さと-だ【里田】🔗🔉

さと-だ [0] 【里田】 村里にある田。 ⇔山田

さと-だい【里内】🔗🔉

さと-だい 【里内】 「里内裏(サトダイリ)」の略。りだい。

さと-だいり【里内裏】🔗🔉

さと-だいり [3] 【里内裏】 平安京で内裏の外に,外戚などの邸を一時的に内裏として用いたもの。里内(サトダイ)。今内裏。

さ-とつ【吶】🔗🔉

さ-とつ [0] 【吶】 ⇒さない(吶)

さと-どなり【里隣】🔗🔉

さと-どなり 【里隣】 隣り合っている家々。隣近所。「―の人,市をなして聞きければ/宇治拾遺 10」

さと-ながれ【里流れ】🔗🔉

さと-ながれ [3] 【里流れ】 里子が,そのまま里親の子供になってしまうこと。また,その子供。里子流れ。

さと-なまり【里訛り】🔗🔉

さと-なまり [3] 【里訛り】 遊里での特殊な言葉づかい。里言葉(サトコトバ)。遊里語。郭(クルワ)ことば。

さと-な・れる【里馴れる】🔗🔉

さと-な・れる [4] 【里馴れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 さとな・る (1)野鳥などが人里になれる。「あしひきの山ほととぎす―・れて/拾遺(雑春)」 (2)遊里の風習になじむ。「既に―・れた遊女が/東綺譚(荷風)」

さと-ぬし【里主・里之子】🔗🔉

さと-ぬし [0][2] 【里主・里之子】 (1)琉球王国で士族の位階の一。脇地頭(一村の領主)になりうるもの。 (2)琉球王国で一般士族の男子に対する敬称。平民からいう。旦那様。さとのし。

さと-の-し【里之子】🔗🔉

さと-の-し 【里之子】 「さとぬし(里主){(2)}」に同じ。「すべて美童を―と称す/読本・弓張月(前)」

さと-ばら【里腹】🔗🔉

さと-ばら [0] 【里腹】 嫁に行った女が,実家に帰って思う存分食べること。

さとび【俚び】🔗🔉

さとび 【俚び】 〔動詞「俚ぶ」の連用形から〕 いなかじみていること。卑俗なこと。 ⇔雅(ミヤ)び 「雅びと―とのけじめをわきまへ知るべきわざになむ/玉勝間」

さとび-うた【俚び歌】🔗🔉

さとび-うた 【俚び歌】 いなかびた俗謡。俚謡(リヨウ)。

さとび-ごと【俚び言・俗び言】🔗🔉

さとび-ごと 【俚び言・俗び言】 (1)いなか言葉。方言。 (2)日常話している言葉。世俗の言葉。

さとび-ことば【俚び言葉】🔗🔉

さとび-ことば 【俚び言葉】 さとびた言葉。いなか言葉。俚言(リゲン)。 ⇔雅(ミヤ)び言葉

さと-びと【里人】🔗🔉

さと-びと [0] 【里人】 (1)その里に住んでいる人。その土地の人。 (2)宮仕えせずにいる人。民間の人。「宮人とよむ,―もゆめ/古事記(下)」 (3)里方の人。実家の人。「御かたがたの―侍る中に/源氏(花宴)」

さと-びらき【里開き】🔗🔉

さと-びらき 【里開き】 〔「帰る」というのを嫌って「開く」といったもの〕 「里帰(サトガエ)り{(1)}」に同じ。「今日が―でございますから/滑稽本・浮世床 2」

さと・ぶ【俚ぶ】🔗🔉

さと・ぶ 【俚ぶ】 (動バ上二) いなかじみる。ひなびる。「―・びたる簀の子の端つかたに居給へり/源氏(東屋)」

さと-へん【里偏】🔗🔉

さと-へん [0] 【里偏】 漢字の偏の一。「野」などの「里」の部分。

さと-ぼう【里坊】🔗🔉

さと-ぼう ―バウ 【里坊】 山寺の僧などが,人里に設ける僧坊。「二条猪熊の―に落ちつき給ひて/盛衰記 47」

さと-み【里回・里廻】🔗🔉

さと-み 【里回・里廻】 人里のあたり。「見渡せば近き―をたもとほり今そ我が来る領巾(ヒレ)振りし野に/万葉 1243」

さとみ【里見】🔗🔉

さとみ 【里見】 姓氏の一。清和源氏新田義重流の戦国大名。義重の子義俊が上野国碓氷郡里見郷に住して里見氏を称す一方,頼朝に付き安房国守護。室町期,家基は結城合戦で敗死,その子義実が安房里見の祖となる。義尭以後戦国大名として発展。関ヶ原戦後,忠義の代で大久保忠隣事件に連座し,一族は滅びた。

さとみ-とん【里見🔗🔉

さとみ-とん 【里見】 (1888-1983) 小説家。横浜生まれ。本名,山内英夫。東大中退。有島武郎・生馬の弟。「白樺」創刊に参加。道義的傾向と享楽的傾向を併存させた作風で,代表作「多情仏心」には独自の倫理観「まごころ哲学」を示す。他に「大道無門」「極楽とんぼ」など。

さとみはっけんでん【里見八犬伝】🔗🔉

さとみはっけんでん 【里見八犬伝】 ⇒南総(ナンソウ)里見八犬伝

さと-みや【里宮】🔗🔉

さと-みや [2][0] 【里宮】 山上にある山宮または奥宮に対して,村里にある宮のこと。参拝の便宜のために設けられた場合と,里宮が先に成立し,のち山上に宮を設けた場合とがある。 ⇔山宮

さと【里】(和英)🔗🔉

さと【里】 (1)[村落]a village;→英和 the country (田舎).→英和 (2)[実家]one's old home.(3)[故郷]one's home[hometown,home village].お〜が知れる betray one's origin.

さとい【聡い】(和英)🔗🔉

さとい【聡い】 [賢い]clever;→英和 smart;→英和 [鋭い]sharp;→英和 keen;→英和 quick.→英和

さといも【里芋】(和英)🔗🔉

さといも【里芋】 a taro.→英和

さとう【砂糖】(和英)🔗🔉

さとう【砂糖】 sugar.→英和 〜で甘くした sugared.→英和 ‖砂糖入れ a sugar bowl[<英>basin].砂糖水 sugared water.砂糖漬の candied.角砂糖 lump sugar.黒砂糖 muscovado;raw sugar.

さとうきび【砂糖黍】(和英)🔗🔉

さとうきび【砂糖黍】 sugarcane.→英和

さとうだいこん【砂糖大根】(和英)🔗🔉

さとうだいこん【砂糖大根】 (a) sugar beet.

さとおや【里親】(和英)🔗🔉

さとおや【里親】 a foster parent.

さとがえり【里帰り】(和英)🔗🔉

さとがえり【里帰り】 one's first call at one's old home after marriage;mothering.→英和

さとかた【里方】(和英)🔗🔉

さとかた【里方】 one's wife's family.

さとご【里子】(和英)🔗🔉

さとご【里子】 a foster child.〜に出す put outto nurse.

さとごころ【里心がつく】(和英)🔗🔉

さとごころ【里心がつく】 get homesick.

さとす【諭す】(和英)🔗🔉

さとす【諭す】 admonish;→英和 remonstrate;→英和 reason (with);→英和 persuade.→英和 諭して…させる(させない) persuade (dissuade)into (from).

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