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い・ず【出づ】🔗⭐🔉
い・ず イヅ [1] 【出づ】 (動ダ下二)
(1)内から外へ移動する。でる。「都―・でて今日みかの原いづみ川/古今(羇旅)」
(2)開けた場所に行く。でる。「浜に―・でて海原見れば/万葉 4360」
(3)所属していた家・団体などから去る。離れる。でる。「家をも―・で世をものがれたりせば/平家 1」
(4)人の前に姿を現す。「翁―・でて曰く,…/竹取」
(5)中の物が自然に移動して外に現れる。でる。「足柄の刀比の河内に―・づる湯の/万葉 3368」
(6)境界をこえる。でる。「この度,生死の境を―・でなんと/宇治拾遺 1」
(7)前や外に突き出る。でっぱる。「雄島が磯は,地つづきて海に―・でたる島なり/奥の細道」
(8)登場する。出現する。「兵衛佐殿,流人でおはすれども…もし世に―・でてたづねらるる事もこそあれ/平家 12」「春の初めに水なん多く―・づる/枕草子 38」
(9)山陰・雲などにさえぎられていた太陽・月などが現れる。でる。「遅く―・づる月にもあるかな足引きの山のあなたも惜しむべらなり/古今(雑上)」
(10)表面に現れる。できる。「身に瘡(カサ)も一つ二つ―・でたり/伊勢 96」
(11)発生する。起こる。でる。「音もいと二なう―・づる琴ども/源氏(明石)」
(12)生まれる。産出する。でる。「この四家よりあまたのさまざまの国王,大臣・公卿,多く―・で給ひて/大鏡(道長)」
(13)由来する。原因がある。「アルレゴリイと勧懲主眼の小説との差別(ケジメ)を知らぬに―・でたることにて/小説神髄(逍遥)」
(14)内面のものを表面化させる。「言(コト)に―・でて言はばゆゆしみ/万葉 4008」
〔自動詞はのちに下一段活用となり,「い」が脱落して「でる」となった〕
いだし【出】🔗⭐🔉
いだし 【出】
(動詞「出だす」の連用形)
いだ・す【出だす】🔗⭐🔉
いだ・す 【出だす】 (動サ四)
(1)人や物を中から外へ移動させる。「帳の内よりも―・さずいつき養ふ/竹取」
(2)かげに隠れていたものを,表面に現れるようにする。目に見えるようにする。「杯(サカズキ)の皿に歌を書きて―・したり/伊勢 69」「世の人聞きにこの事―・さじ,とせちにこめ給へど/源氏(行幸)」
(3)それまでなかったものを,出現・発生させる。「きのふ事―・したりし童(ワラワベ)捕ふべし/大鏡(伊尹)」
(4)声に出す。吟じる。「高砂を,―・して謡ふ/源氏(賢木)」
(5)動詞の連用形の下に付いて,複合動詞を作る。(ア)中から外に向かって動作を行う意を表す。「言い―・す」「見―・す」(イ)ある動作を開始するという意を表す。…し始める。「走り―・す」
〔自動詞「出(イ)ず」に対する他動詞。口語では「だす」となる〕
いで-あ・う【出で逢ふ】🔗⭐🔉
いで-あ・う ―アフ 【出で逢ふ】 (動ハ四)
出て会う。面会する。「御使に竹取―・ひて泣く事かぎりなし/竹取」
いで-いり【出で入り】🔗⭐🔉
いで-いり 【出で入り】
(1)出たり入ったり。ではいり。「あさ夕の―につけても/源氏(帚木)」
(2)振る舞い。動作。「家の人の―,にくげならず/土左」
(3)訴訟沙汰。でいり。「其約束をのばし,―になる事なりしに/浮世草子・永代蔵 1」
いでがて-に【出でがてに】🔗⭐🔉
いでがて-に 【出でがてに】 (連語)
〔古くは「いでかてに」とも〕
出られなく。出にくく。「うき世にはかどさせりともみえなくになどかわが身の―する/古今(雑下)」
→がてに
いで・く【出で来】🔗⭐🔉
いで・く 【出で来】 (動カ変)
(1)出て,ここに来る。「大君の命かしこみ―・来れば/万葉 4358」
(2)現れる。「象―・きてその山をこしつ/宇津保(俊蔭)」
(3)発生する。生まれる。「国高安の郡に,いきかよふ所―・きにけり/伊勢 23」
(4)出くわす。巡り合う。「風も吹かずよき日―・きて漕ぎゆく/土左」
(5)可能である。うまくできる。「もし能よく―・れば,勝つ事は治定あるべし/風姿花伝」
〔中世以降「でく」となる。「できる」の祖形〕
いで-しお【出で潮】🔗⭐🔉
いで-しお ―シホ 【出で潮】
満ちてくる潮。「この浦舟に帆を上げて,月もろともに―の/謡曲・高砂」
いで-まし【出で座し】🔗⭐🔉
いで-まし 【出で座し】
天皇のお出かけ。行幸(ギヨウコウ)。「天皇(スメロキ)の神の御子の―の/万葉 230」
いでまし-どころ【出で座し処】🔗⭐🔉
いでまし-どころ 【出で座し処】
天皇の行幸になる所。
いでまし-の-みや【出で座しの宮】🔗⭐🔉
いでまし-の-みや 【出で座しの宮】
行幸の際の仮の住居。行宮(アングウ)。
いで-ま・す【出で座す】🔗⭐🔉
いで-ま・す 【出で座す】 (動サ四)
〔動詞「いづ(出)」に尊敬の意を表す補助動詞「ます」が付いて一語化したもの〕
(1)お出になる。お行きになる。「君と時どき―・して遊びたまひし/万葉 196」
(2)こちらへおいでになる。「闇ならばうべも来まさじ梅の花咲ける月夜に―・さじとや/万葉 1452」
(3)おられる。いらっしゃる。「父母が殿の後(シリエ)のももよ草百代―・せわが来(キタ)るまで/万葉 4326」
いで-ゆ【出で湯】🔗⭐🔉
いで-ゆ [0] 【出で湯】
温泉。「―の町」
しゅつ【出】🔗⭐🔉
しゅつ [2] 【出】
■一■ (名)
(1)出席すること。出勤すること。
⇔欠
(2)そこから出ること。また,出るもの。
(3)ある血族・土地の出身であること。「信卿の子,宇野氏の―/伊沢蘭軒(鴎外)」
(4)そこをぬけ出ること。「―エジプト記」
■二■ (名・形動ナリ)
出しゃばること。さしでがましいこと。また,そのさま。「もとより楽阿弥は,―なる面差(ツラザシ)にて/狂言・楽阿弥」
だし【出し】🔗⭐🔉
だし [2] 【出し】
(1)「出し汁」のこと。「昆布で―をとる」
(2)出し汁をとるための昆布・鰹節(カツオブシ)・煮干しなど。
(3)利益を得るために利用するもの。口実。方便。
→だしにする
(4)晩春から夏にかけて,山越しに吹く暖かい風。山から吹き出す風の意とも,船出に有利な風の意ともいう。出し風。
(5)旗指物(ハタサシモノ)の竿の先端につける,飾り物や布切れ。
(6)城の出丸(デマル)。[日葡]
〔(1)(2)(3)は「出汁」とも書く〕
だし=に
する🔗⭐🔉
――に
する
自分の利益のために人や物を利用する。口実にする。だしに使う。「僕を―
して帰途(カヘリ)に待合へしけ込むなんぞ/社会百面相(魯庵)」


だし=に使・う🔗⭐🔉
――に使・う
「だしにする」に同じ。「人を―・う」
だし-あ・う【出し合う】🔗⭐🔉
だし-あ・う ―アフ [3][0] 【出し合う】 (動ワ五[ハ四])
数人が集まって,あることのために金品などを出す。「お金を―・って記念品を贈る」
[可能] だしあえる
だし-あみ【出し網】🔗⭐🔉
だし-あみ [0] 【出し網】
建て網の一。帯状に張った垣網。これで魚を一定の場所に誘導し,巻き網・敷き網などで取る。
だし-いれ【出し入れ】🔗⭐🔉
だし-いれ [2][1] 【出し入れ】 (名)スル
物品などを出すことと入れること。出したり入れたりすること。
だし-おき【出し置き】🔗⭐🔉
だし-おき [0] 【出し置き】
容器から出したまま長い間置くこと。また,そうしてあるもの。
だし-おくれ【出し遅れ】🔗⭐🔉
だし-おくれ [0] 【出し遅れ】
出すのが遅くなること。多く,その結果が不利になることについていう。「証文の―」
だし-おく・れる【出し遅れる】🔗⭐🔉
だし-おく・れる [0][5] 【出し遅れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 だしおく・る
(1)出すのが遅くなる。また,出す機会を逃し,出せなくなる。「返信を―・れる」
(2)言い出すのをためらう。「―・れてゐる中に吉田方より申し出して/浮世草子・一代男 6」
だし-おしみ【出し惜しみ】🔗⭐🔉
だし-おしみ ―ヲシミ [0] 【出し惜しみ】 (名)スル
出し惜しむこと。「わずかな金を―する」
だし-おし・む【出し惜しむ】🔗⭐🔉
だし-おし・む ―ヲシム [4][0] 【出し惜しむ】 (動マ五[四])
金・物・力などを出すことを惜しがる。出し渋る。「会費を―・む」
だし-がい【出し貝】🔗⭐🔉
だし-がい ―ガヒ [2] 【出し貝】
貝合わせの際,各自が持っていて,場に出し地貝(ジガイ)に合わせる貝。
⇔地貝
だし-かぜ【出し風】🔗⭐🔉
だし-かぜ [2] 【出し風】
⇒だし(出)(4)
だし-がら【出し殻】🔗⭐🔉
だし-がら [0] 【出し殻】
(1)出し汁をとったあとに残ったかす。
(2)茶を出したあとの葉。茶がら。
だし-きって【出し切手】🔗⭐🔉
だし-きって 【出し切手】
江戸時代,大坂にあった諸藩の蔵屋敷が発行した,米などの保管物品との引換券。
だし-ぎぬ【出し衣】🔗⭐🔉
だし-ぎぬ 【出し衣】
⇒いだしぎぬ(出衣)
だし-き・る【出し切る】🔗⭐🔉
だし-き・る [3][0] 【出し切る】 (動ラ五[四])
あるものすべてを出す。出し尽くす。「力を―・る」
[可能] だしきれる
だし-げた【出し桁】🔗⭐🔉
だし-げた [2] 【出し桁】
建築で,腕木や梁(ハリ)の端に載せて柱より外方に出した桁。
だし-こ【出し子】🔗⭐🔉
だし-こ [0] 【出し子】
煮出して出しをとるのに用いる雑魚(ザコ)。煮干しなど。
だし-こぶ【出し昆布】🔗⭐🔉
だし-こぶ [3] 【出し昆布】
出し汁をとるのに使う昆布。だしこんぶ。
だし-ざめ【出し鮫】🔗⭐🔉
だし-ざめ [0] 【出し鮫】
刀の柄(ツカ)を鮫皮で巻いただけで,その上に糸を巻かないもの。近世の短刀に多い。
だし-しぶ・る【出し渋る】🔗⭐🔉
だし-しぶ・る [4][0] 【出し渋る】 (動ラ五[四])
金品・労力などを,出すことをいやがる。出し惜しむ。「寄付金を―・る」
だし-じゃこ【出し雑魚】🔗⭐🔉
だし-じゃこ [0][3] 【出し雑魚】
「煮干し{(2)}」に同じ。
だし-じる【出し汁】🔗⭐🔉
だし-じる [0][3] 【出し汁】
鰹節(カツオブシ)・昆布などを煮出した,うまみのある汁。煮出し汁。だし。
だし-ちゃ【出し茶】🔗⭐🔉
だし-ちゃ [2] 【出し茶】
煎(セン)じて用いる茶。煎じ茶。
だしっ-ぱなし【出しっ放し】🔗⭐🔉
だしっ-ぱなし [0] 【出しっ放し】
出したままにすること。「水道の水を―にする」
だし-なげ【出し投げ】🔗⭐🔉
だし-なげ [0] 【出し投げ】
相撲の決まり手の一。相手が寄ろうとしたとき,一方の足を大きく引いて体を開きながら,まわしを引きすえるようにして相手を投げ,はわせるように倒す。
だし-ぬき【出し抜き】🔗⭐🔉
だし-ぬき 【出し抜き】
「だしぬけ(出抜)」に同じ。「―にあはし給ふな/浮世草子・胸算用 2」
だし-ぬ・く【出し抜く】🔗⭐🔉
だし-ぬ・く [0][3] 【出し抜く】 (動カ五[四])
他人の油断につけこんだり,相手をだましたりして,人より先に物事をする。「同業者に―・かれる」
[可能] だしぬける
だし-ぬけ【出し抜け】🔗⭐🔉
だし-ぬけ [0] 【出し抜け】 (名・形動)[文]ナリ
(1)物事が思いもかけずに起こる・こと(さま)。不意。いきなり。「―の質問」「物陰から―にあらわれる」「―になぐりかかる」
(2)他人のすきを見て先に物事をする・こと(さま)。「おれを―にして皆出たな/滑稽本・浮世風呂 2」
だし-ばり【出し梁】🔗⭐🔉
だし-ばり [0] 【出し梁】
先端を側柱より外方に長く突出させて取りつけた梁。軒桁(ノキゲタ)などを支える。
だし-びん【出し鬢】🔗⭐🔉
だし-びん 【出し鬢】
鬢を出っ張らして髪を結うこと。また,その髪形の鬢。「―少しつと有つて/浮世草子・猿源氏色芝居」
だし-ふづくえ【出し文机】🔗⭐🔉
だし-ふづくえ 【出し文机】
⇒いだしふづくえ(出文机)
だし-べい【出し塀】🔗⭐🔉
だし-べい [2] 【出し塀】
敵の監視や射撃のため,城の塀の一部を外側に突き出させたもの。
だし-まえ【出し前】🔗⭐🔉
だし-まえ ―マヘ [0] 【出し前】
何人かで費用を分担するとき,その人が負担すべき費用。
だしまき-たまご【出し巻き卵】🔗⭐🔉
だしまき-たまご [5] 【出し巻き卵】
だし汁を加えて柔らかく仕上げた卵焼き。
だし-みせ【出し見世・出し店】🔗⭐🔉
だし-みせ [0] 【出し見世・出し店】
床店(トコミセ)。でみせ。
だし-もの【出し物】🔗⭐🔉
だし-もの [3][2] 【出し物】
(1)芝居などで,上演される作品。演目。
(2)その俳優が得意とする役のある芝居。
(3)〔出す物の意から〕
料理。酒のさかな。「見せへ出る―はみんな切火にさつせえ/洒落本・福神粋語録」
(4)方便に使われる者。「どういふ訳合でおれを―にする/洒落本・辰巳婦言」
だし-やぐら【出し矢倉・出し櫓】🔗⭐🔉
だし-やぐら [3] 【出し矢倉・出し櫓】
(1)城郭で,石垣の外に張り出して造られたやぐら。
(2)大型和船の外艫(ソトドモ)の上に突き出して設けたやぐら。出し屋根。
(3)四本の柱で支え,移動のできるやぐら。かきやぐら。
だし-やま【出し山】🔗⭐🔉
だし-やま [0] 【出し山】
山から伐採した木を搬出すること。引き山。
だし-わり【出し割り】🔗⭐🔉
だし-わり [0] 【出し割り】
醤油・酢などを出し汁で薄めたもの。つけ汁・掛け汁などにする。
だ・す【出す】🔗⭐🔉
だ・す [1] 【出す】 (動サ五[四])
〔「いだす」の転。中世頃から用いられた〕
(1)中にあったものを外へ,または,人に見える所に,移す。
⇔入れる
「冷蔵庫から牛乳を―・す」「かばんから書類を―・す」「ゴミを家の前に―・す」「うみを―・す」「銀行へ行ってお金を―・して来る」
(2)外の方へ出っぱらせる。突き出す。
⇔引っ込める
「脈をみますから左手を―・してください」「窓から顔を―・す」「庇(ヒサシ)を深く―・す」
(3)人に見える場所に設置・掲示・展示する。
⇔引っ込める
「へいに掲示を―・す」「見本をウインドーに―・す」「看板を表に―・す」
(4)おおわれていた物を露出させる。
⇔隠す
「白い歯を―・して笑う」「真相を明るみに―・す」「木が芽を―・す」
(5)世の中に広く発表する。「同人誌を―・す」「新製品を―・す」「広告を―・す」「一〇〇万円寄付しますが,私の名前は―・さないでください」
(6)乗り物を出発,または運行させる。「臨時列車を―・す」「迎えの車を―・す」「波が高いので船を―・すことができない」
(7)店舗をある場所に設ける。「駅前に店を―・す」
(8)人や動物を内側から外へ,またはよく見える所に,移す。
⇔入れる
「子供を外へ―・す」「犬を庭に―・す」
(9)人をいつもいる場所から,離れた所へ行かせる。「息子を東京へ―・してやる」
(10)自分の子供を,他の家族の一員となるよう家族から離れさせる。送り出す。「娘を嫁に―・す」「息子を奉公に―・す」
(11)学校を卒業させる。「大学まで―・した」
(12)人々を接待するところに仕事に行かせる。「娘を店に―・す」「若い子をお座敷に―・す」
(13)多くの人々が見たり聞いたりするものに登場させる。「子供をピアノの発表会に―・す」「社員をテレビに―・す」「絵を展覧会に―・す」
(14)人の前に連れて来る。「『社長を―・せ』とわめいている」「責任者を電話口に―・してください」
(15)客などに,飲食物や金品を供する。与える。「来客にお茶を―・す」「客におしぼりを―・す」「社員にボーナスを―・す」
(16)金を支払う。(ア)代金を支払う。「一万円―・して買ったネクタイ」「学資を親に―・してもらう」(イ)ある事業のための費用を負担する。出資する。拠出する。「会社設立の資金を―・す」「みんなで金を―・す」
(17)物をしかるべき所に渡す。差し出す。提出する。「スーツをクリーニングに―・す」「入学願書を―・す」「答案を―・す」
(18)手紙・小包などを発信・発送する。「恩師に手紙を―・す」
(19)活字になったものや話などの中に登場させる。「家庭内のことを職場で話題に―・す」
(20)ある集団が役員を選出する。また,ある場所が,結果として,世の中で活躍している人を生みだす。「本県からは総理大臣を二人―・している」「クラスごとに PTA の役員を―・してください」
(21)論理の結論や根拠を明らかにして提示する。「まだ結論を―・すには早すぎる」「この問題に明確な答えを―・すのはむずかしい」「各自,意見を―・してください」「そんなことを言うなら証拠を―・せ」
(22)感情を表面に表す。「彼女はすぐに感情を顔に―・す」「不満を口に―・す」
(23)内に秘められている能力を発揮する。「さあ,元気を―・して」「あまりスピードを―・すな」「もっと大きな声を―・しなさい」
(24)体内にある液体をそとにあふれ出させる。「涙を―・す」「汗を―・す」
(25)ある現象や事態を発生させる。結果としてそうなる場合にもいう。「火事を―・す」「熱を―・す」「赤字を―・す」「一〇人の怪我人を―・した事故」「余りを―・す」「新記録を―・した K 選手」「このピアノはいい音を―・す」
(26)それらしい雰囲気や特徴が表れるようにする。「もっと感じを―・して台詞(セリフ)を言ってください」
(27)命令・依頼などの指示・働きかけを行う。
⇔取り消す
「問屋に注文を―・す」「生徒に宿題を―・す」「部下に指示を―・す」「気象台が大雨警報を―・す」「部長がこの企画にゴー-サインを―・した」
(28)(動詞の連用形の下に付いて)(ア)…し始める意を表す。「車が動き―・す」「雨が降り―・す」(イ)外へ移動するよう,または外へ現れるようにする。「道路へとび―・す」「外へはみ―・す」「姿を照らし―・す」
〔「出る」に対する他動詞〕
[可能] だせる
[慣用] 顎を―・足を―・顔を―・口を―・地金を―・舌を―・尻尾を―・駄目を―・ちょっかいを―・角を―・手を―・暇を―・襤褸(ボロ)を―/
(オクビ)にも出さない

出すことは舌(シタ)を出すのも嫌(キラ)い🔗⭐🔉
出すことは舌(シタ)を出すのも嫌(キラ)い
非常にけちであることのたとえ。
で【出】🔗⭐🔉
で [0][1] 【出】
(1)内から外へ出ること。また,出る具合・程度。「人の―が少ない」「水の―が悪い」
(2)勤め人・役者・芸者などが仕事の場に出ること。「午後からの―」「楽屋で―を待つ」「早―」
(3)ほかの物や基準の線から突き出ていること。「日の―」「軒の―」
(4)物事をする時のしはじめ。でだし。「―が一拍遅れる」
(5)何らかの作用によって,物事が現れること。また,その具合。「色の―が悪い」
(6)人や物の経てきたところ。出身・出自・素性・出所など。「この壺(ツボ)なら―は確かでございます」「高校―の選手」
(7)予想以上に労力・時間を要すること。また,それによって得られる充実感・満足感。「歩いてみると歩き―がある」「読み―がない」「使い―がある」
で-ぐすみ【出ぐすみ】🔗⭐🔉
で-ぐすみ 【出ぐすみ】
〔「でくすみ」とも〕
出るのをしりごみすること。また,出るのに手間取ること。「はて―をしてゐるは。それでは果てぬ/浄瑠璃・新版歌祭文」
で-しな【出しな】🔗⭐🔉
で-しな [0] 【出しな】
〔「しな」は接尾語〕
出ようとする時。でぎわ。でがけ。「―に呼びとめられた」
でず-いらず【出ず入らず】🔗⭐🔉
でず-いらず [3] 【出ず入らず】
余分でも不足でもなく,ちょうどよいこと。適度なこと。
で-たがり【出たがり】🔗⭐🔉
で-たがり [3][0] 【出たがり】
自分から進んで人目につく場面に出たいと思うこと。また,その人。「―屋」
でたとこ-しょうぶ【出た所勝負】🔗⭐🔉
でたとこ-しょうぶ [5] 【出た所勝負】
〔さいころ博打(バクチ)で,出た賽(サイ)の目で勝負を決めることから〕
計画や準備をしないで,その場の成り行きで事を運ぶこと。行き当たりばったり。「―の交渉」
でっ-くわ・す【出っ会す】🔗⭐🔉
でっ-くわ・す ―クハス [0][4] 【出っ会す】
■一■ (動サ五[四])
「でくわす」に同じ。「珍しい人に―・した」
■二■ (動サ下二)
⇒でっくわせる
でっ-くわ・せる【出っ会せる】🔗⭐🔉
でっ-くわ・せる ―クハセル [0][5] 【出っ会せる】 (動サ下一)[文]サ下二 でつくは・す
「でっくわす{■一■}」に同じ。「あの支那人に―・せないやうになさいまし/露団々(露伴)」
でっ-ちり【出っ尻】🔗⭐🔉
でっ-ちり [1] 【出っ尻】
〔「でじり」の転〕
尻の出っ張っていること。また,そういう尻の人。「―鳩胸」
でっ-ぱ【出っ歯】🔗⭐🔉
でっ-ぱ [1] 【出っ歯】
〔「でば」の転〕
上の前歯が普通より前に出ていること。また,そのような歯の人。そっぱ。
でっ-ぱな【出っ端・出っ鼻】🔗⭐🔉
でっ-ぱな [0] 【出っ端・出っ鼻】
「でばな」を強めていう語。「計画の―からつまずく」
でっ-ぱなし【出っ放し】🔗⭐🔉
でっ-ぱなし [0] 【出っ放し】
出るにまかせること。ずっと出ていること。「水道の水が―だ」
でっ-ぱら【出っ腹】🔗⭐🔉
でっ-ぱら [0][1] 【出っ腹】
「でばら(出腹)」を強めていう語。
でっ-ぱり【出っ張り】🔗⭐🔉
でっ-ぱり [0] 【出っ張り】
外へ突き出ていること。また,そのもの。「屋根の―」
でっ-ぱ・る【出っ張る】🔗⭐🔉
でっ-ぱ・る [0][3] 【出っ張る】 (動ラ五[四])
〔「ではる」の転〕
その部分だけが突き出る。「腹が―・る」
でてゆけ-がし【出て行けがし】🔗⭐🔉
でてゆけ-がし [4] 【出て行けがし】 (形動)
いかにも出て行けというように冷たくあしらうさま。「ます
文三を憎んで,―に待遇(モテナ)す/浮雲(四迷)」


出て失(ウ)・せる🔗⭐🔉
出て失(ウ)・せる
出て行っていなくなる。普通,命令形で用いられ,ののしっていう場合に使う。「じゃまだ,―・せろ」
だしあい【出し合い(で)】(和英)🔗⭐🔉
だしあい【出し合い(で)】
(by) a joint contribution(寄付);(at) the joint expense(負担).
だしいれ【出し入れ】(和英)🔗⭐🔉
だしいれ【出し入れ】
depositing and drawing (貯金の);receipts and payments.
だしおしむ【出し惜しむ】(和英)🔗⭐🔉
だしおしむ【出し惜しむ】
be unwilling to give[pay];be stingy;grudge.→英和
だししぶる【出し渋る】(和英)🔗⭐🔉
だししぶる【出し渋る】
⇒出し惜しむ.
だしっぱなし【出しっ放しにする】(和英)🔗⭐🔉
だしっぱなし【出しっ放しにする】
[水・ガスを]leaveflowing[running];[物を]leavelying about.
だしぬけ【出し抜けに】(和英)🔗⭐🔉
だしぬけ【出し抜けに】
suddenly;unexpectedly;→英和
[予告なしに]without notice;by surprise.〜に訪問する pay a surprise visit.
だしもの【出し物】(和英)🔗⭐🔉
だしもの【出し物】
a program.→英和
最初の(おもな)〜 the first (highlight) on the program.
だす【出す】(和英)🔗⭐🔉
だす【出す】
(1)[声を]give[utter].→英和
(2)[力・勇気を]put forth;pluck up.
(3)[差し出す・突き出す]hold[reach]out;put[thrust]out;stickout.
(4)[露出]expose.→英和
(5)[取り出す]take out;produce.→英和
(6)[送る]send[post,<米>mail];→英和
turn out.
(7)[金を]pay;→英和
give;[寄付]contribute;→英和
donate;→英和
invest (投資).→英和
(8)[飲食物を]serve.→英和
(9)[提出]hand in;send in.
(10)[発行]publish[issue].→英和
(11)[店を]open[start].→英和
(12)[運転]run[operate].→英和
(13)[ガス・水道を]turn on.
(14)[速力を]make[have]a speed.→英和
(15)[死傷者を]cause[result in].→英和
で【出】(和英)🔗⭐🔉
でがけ【出がけに】(和英)🔗⭐🔉
でがけ【出がけに】
just as one is about to go out;just when one is going out.
でしな【出しなに】(和英)🔗⭐🔉
でしな【出しなに】
⇒出がけ.
でしゃばる【出しゃばる】(和英)🔗⭐🔉
でしゃばる【出しゃばる】
thrust one's nose;be (too) pushing[forward,nosy,meddlesome].〜な! Mind your own business.
でだし【出だし】(和英)🔗⭐🔉
でだし【出だし】
〜が良い(悪い) make a good (bad) start.〜から from the beginning.
でたとこしょうぶ【出たとこ勝負でいく】(和英)🔗⭐🔉
でたとこしょうぶ【出たとこ勝負でいく】
take a chance.→英和
でっぱる【出っ張る】(和英)🔗⭐🔉
でっぱる【出っ張る】
⇒出張(でば)る.
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