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い・ず【出ず】イヅ🔗🔉

い・ず【出ず】イヅ 自下二〔古〕出る。 「出づ」は、歴史的仮名遣いによる表記。現代仮名遣いで表せば「出ず」となるが、否定形「出でず」と紛れやすいことから、例外的に「出づ」と書くことも多い。「財宝出づのニュースに地元がわきたつ」

いだ・す【出す】🔗🔉

いだ・す【出す】 他四〔古〕出す。 「ゲエロツクという二列ぼたんの服を━・して着せ」 「見━・召し━」 送りがなは「出だす」とも。

い・づ【出づ】🔗🔉

い・づ【出づ】 自下二〔古〕→

いで‐たち【出で立ち】🔗🔉

いで‐たち【出で立ち】 旅に出かけること。旅立ち。出立しゅったつ 外出などの、身じたく。また、身なり。よそおい。 「━を整える」 「ものものしい━」 いでた・つ(自五)

いで‐ゆ【出で湯】🔗🔉

いで‐ゆ【出で湯】 温泉。 「━の町」

しゅつ【出】🔗🔉

しゅつ【出】 (造) 外へでる。外へだす。 「━荷・━血・━土・━版」 「選━・脱━・輸━」 あらわす。あらわれる。 「━現・━来しゅったい」 「続━・頻━」 ぬきんでる。 「━色」 「傑━」 おもむく。おもむいて活動する。 「━勤・━向・━張」 生まれる。うまれ。 「━身・━生しゅっせいしゅっしょう」 「嫡━」

だし【出し・出汁🔗🔉

だし【出し・出汁 「出し汁」の略。→出し汁 「昆布で━をとる」 自分の都合や利益のために利用するもの。方便にするもの。 「子供を━にして金を借りる」

だし‐いれ【出し入れ】🔗🔉

だし‐いれ【出し入れ】 名・他サ変出すことと入れること。出したり入れたりすること。 「頻繁ひんぱんに━(を)する書類」 「金銭[車]の━」 関連語 大分類‖移動‖いどう 中分類‖出入はい‖ではいり

だし‐おし・む【出し惜しむ】━ヲシム🔗🔉

だし‐おし・む【出し惜しむ】━ヲシム 他五金品などを出すことを惜しむ。出ししぶる。 「わずかの寄付も━」 出し惜しみ

だし‐がら【出し殻】🔗🔉

だし‐がら【出し殻】 出し汁などを煮出したあとのかす。 茶を入れたあとの葉。茶殻。

だし‐じる【出し汁】🔗🔉

だし‐じる【出し汁】 鰹節かつおぶし・昆布・煮干しなどを煮出した汁。汁物・煮物などのうま味をますために使う。煮出し汁。だし。

だし‐なげ【出し投げ】🔗🔉

だし‐なげ【出し投げ】 相撲のきまり手の一つ。寄ろうとする相手のまわしを取って片足を大きく後ろに引き、体を半身に開きながら引きすえるように投げる技。上手出し投げと下手出し投げがある。

だし‐ぬ・く【出し抜く】🔗🔉

だし‐ぬ・く【出し抜く】 他五すきに乗じたり、だましたりして、相手より先に事を行う。 「他局を━・いて報道特集を組む」

だし‐ぬけ【出し抜け】🔗🔉

だし‐ぬけ【出し抜け】 形動突然、思いがけないことが起こること。いきなり。 「━になぐりかかる」

だしまき‐たまご【出し巻き卵】🔗🔉

だしまき‐たまご【出し巻き卵】 溶き卵にだし汁を加えて巻き込みながら仕上げた卵焼き。

だし‐もの【出し物(演し物)】🔗🔉

だし‐もの【出し物(演し物)】 芝居・演芸などで、上演する題目。演目。

だ・す【出す】🔗🔉

だ・す【出す】 用例引き A ものを内から外に動かす 財布からお金を出す・窓から首を出す・車を出す・手紙を出す B 人が出るようにする 捜索隊を出す・新人を舞台に出す C 人にものを提供する 客にお茶を出す・監督が打者にサインを出す・学資を出す D 人目に付くようにする 新聞に広告を出す・家を売りに出す・けだるいムードを出す・口に出して言う・喜びを顔に出す・捜し出す E 生産する 新記録を出す・三号店を出す・結論を出す・赤字を出す F その他 研究に精を出す・歩き出す 動五〔「いだす(出す)」の「い」が落ちた形。一定の範囲内にあるものに力を加えて、それが外から見えるようにする意〕 一定の範囲内から外に移動させる。特に、相手の領域内に移す。 「子供たちを家の外に━・して遊ばせる」 「蛇口をひねって水を━」 「財布からお金を━」 「にきびをつぶして膿うみを━」 「『はいどうぞ』とスリッパを━」 「責任者を━・せ(=奥からここに呼んで来い)」 体の一部分が一定の方向へ突き出るようにする。 「窓から首を━・して外をのぞく」 「手を━・して握手を求める」 「先に手を━・した(=殴った)方が悪い」 「片足を前に━・してバランスをとる」 「水面から顔を━・して息を継ぐ」 「麻薬に手を━(=積極的にかかわりあう)」 乗り物を発進させる。 「車[船・ヘリコプター]を━」 「臨時列車を━」 ある目的のために(特に、ある任務や資格をもった者として)特定のところへ行かせる。向かわせる。出向かせる。 「勉学のために子供を東京に━」 「救助のために捜索隊を━」 「役員を海外へ商談に━」 「現場へ研修に━」 「隣町まで孫を使いに━」 身体の部分が衣服などにおおわれずに、表に現れるようにする。露出させる。のぞかせる。 「袖そでをまくって二の腕を━」 「大胆にへそを━・したファッション」 「布団から足を━・して寝る」 人が人目にふれるところに現れるようにする。 「大型新人を舞台に━」 「秘書を選挙に━」 学校に行く者を世話して卒業させる。 「高校までは━・してやる」 「まで━」の形が多い。 書類や物品を特定のところに提出したり送り届けたりする。 「レポートは期日までに━こと」 「展覧会に油絵を━」 「大学に願書を━」 「手紙[返事]を━」 「小包を━」 飲食物を人前に供する。 「客にお茶[食事]を━」 ある事柄のために資金を提供する。また、報酬や手当などを支払う。支給する。 「伯父が僕に学資を━・してくれた」 「○○協会に寄付金を━」 「参加者に弁当を━」 「ボーナスを━」 通知などの情報を表立ったところに発表する。 「掲示板に秋祭りの案内を━」 「新聞に広告を━」 「巻末に協力者の名前を━」 製品を作って市場に送る。特に、書籍・新聞・雑誌やレコードなどを発行する。 「A社が新製品を━・した」 「タレントが自伝を━」 「有志で雑誌を━」 ある新しい現象を作って出現させる。ものや物事を発生させる。〔ものの作用にも、人や動物の無意志的・意志的な行為にもいう〕 「隣家が台所から火を━・した」 「ホタルが淡い光を━」 「額から玉のような汗を━」 「植物が芽を━」 「興奮して鼻血を━」 「裏声を━・して歌う」 「大きな声を━」は〜ヲに結果を、「禁句を声に━」は〜ニに変化の結果もたらされた物をとる言い方。「仏像を彫る」に対する「木材を仏像に彫る」の関係と同趣。 ある効果的な技などを作って出現させる。 「得意技を━」 (ある手段を用いて)ある好ましい結果を出現させる。そういう結果を作り出す。生み出す。〔意志的な行為にもそうでない行為にもいう〕 「ワックスでクラブにつやを━」 「重厚な演出で作品に厚みを━」 「百メートル競走で新記録を━」 「今シーズンは満足のいく結果を━ことができた」 「数種のスパイスが独特の風味を━」→「シェフが数種のスパイスで独特の風味を━」のように、〜ガ(=主格)を〜デ(=手段格)で言い換えることができるものもある。引き出す、引き起こすの意。 ある好ましくない結果を生じさせる。そういう結果を作り出してしまう。〔非意志的な行為にいう〕 「登山隊が滑落事故で死者を━・した」 「九州一帯は台風で多大の被害を━・した」 「赤字を━」 問題・ヒント・解答などを作って、相手に提示する。 「問題[宿題・答え]を━」 「存続か廃止かをめぐって結論を━」 まとまった内容のものに作って、意見や考えを外に表し示す。 「意見をどしどし━・して下さい」 「声明[要求・指示]を━」 「気象庁が予報を━」 「対応策を━」 信号の類を発したり相手に送り届けたりする。送る。 「パルサーが強力な電波を━」 「監督が打者にサインを━」 感情や気持ちを表情や態度に表す。 「喜びを顔[面おもて]に━」 「親愛の情を態度に━」 「感謝の気持ちを表に━」 内にある能力・特質・気力などを外に現し示す。 「実力[元気・スピード]を━」 「研究に精を━」 「もっと仕事に欲を━・せ」 「ぼろを━(=隠していた欠点を現す)」 表現者や作品がその時その場に応じた気分や雰囲気を表し示す。かもしだす。 「けだるいムードを━・してジャズを歌う」 「この映画は昭和三〇年代の雰囲気をうまく━・している」 ばくちやくじ引きで、当たりの目を作ったり特定の札を引き当て(て役を作っ)たりする。 「ぞろ目を━」 「札をめくって坊主[スペードのエース]を━」 「くじ引きで特賞を━」 地域や集団がある人材を輩出する。また、資源などを産出する。 「本県は首相を三人も━・している」 「多量の石油を━・している土地柄」 店などを作って営業する。 「駅前にレストラン[三号店]を━」 「札幌に支社を━」 《「顔を━」の形で》 表面に現れる。 「○○の新譜がベストテンに顔を━」 「隠された本音ほんねが顔を━」 「なにかにつけ損得勘定が顔を━」 その場所に来る。また、会議などに出席する。顔を見せる。 「時には僕の店にも顔を━・せよ」 「練習に顔を━」 「ちょっとだけ顔を━」 《「葬式を━」「葬儀を━」の形で》死者をあの世へ送るための儀式を執り行う。 「仏式で葬式を━」 ◇〜ヲに結果をとる。棺を送り出すことによって儀式を成立させる意でいう。 《「売りに━」の形で》売り物として広く公開する。 「家屋敷を売りに━」 《「口に━」の形で》ことばに表す。口にする。 「口に━・して言うほどのことでもない」 「疲労感を口に━」 ◆は〜ヲに対象(動作・作用の対象となるもの)を、結果(動作・作用の結果生じたもの)をとる言い方。 《動詞の連用形に付いて複合動詞を作る》 そうすることによって外や表面に現れるようにする。 「逃げ━・飛び━・はみ━・担ぎ━」 「話を聞き━」 「昔のことを思い━」 「落とし物を捜し━」 「大型画面に写し━」 その動作を始める、その作用が始まる。…始める。 「歩き━・泣き━」 「言い━・したら後へは引かない」 「雨が降り━」 出せる 出し 関連語 大分類‖移動‖いどう 中分類‖出る‖でる 大分類‖移動‖いどう 中分類‖出発‖しゅっぱつ 大分類‖現れる‖あらわれる 中分類‖現れる‖あらわれる 大分類‖与える‖あたえる 中分類‖送る‖おくる

で【出】🔗🔉

で【出】 人や物が外へ出ること。また、その状態・程度。 「水の━が悪い」 太陽や月が昇ること。 「日[月]の━」 ⇔入り 出勤すること。また、役者・芸人などが舞台に登場すること。 「楽屋で━を待つ」 「早━・遅━」 物事をするときのはじめ。でだし。 「三味線の━が一拍遅れる」 人や物の出どころ。出身。出自。 「秋田[旧家]の━」 (造)《多く、動詞の連用形に付いて「ある」や「ない」を伴って》物事をするのに十分な量。また、物事をなし終えるのに必要な時間や労力。 「読み━のある本」 「歩き━のある距離」 「結果がそれでは苦労のし━がない」 普通かな書き。 関連語 大分類‖現れる‖あらわれる 中分類‖現れる‖あらわれる

で‐あい【出会い・出合い・出遭い】━アヒ🔗🔉

で‐あい【出会い・出合い・出遭い】━アヒ 会・合・遭であうこと。思いがけなくあうこと。めぐりあい。 「偶然の━」 「出い」とも。 二つの川などが合流する所。 「本流との━」 よく調和すること。 「筍たけのこと木の芽は━のもの」 関連語 大分類‖会う‖あう 中分類‖会う‖あう

であい‐がしら【出会い頭(出合い頭)】デアヒ━🔗🔉

であい‐がしら【出会い頭(出合い頭)】デアヒ━ 出合ったとたん。出合い拍子。 関連語 大分類‖時‖とき 中分類‖即座‖そくざ

であい‐けい【出会い系】デアヒ━🔗🔉

であい‐けい【出会い系】デアヒ━ 見知らぬ異性との出会いを取り持つこと。 「━サイト」 「━カフェ」

で‐あ・う【出会う・出合う・出遭う】━アフ🔗🔉

で‐あ・う【出会う・出合う・出遭う】━アフ 自五 会・合・遭人・動物などにたまたま行きあう。 「駅頭で旧友と━」 「山道でクマに━」 「二人が━・ったのは二年前だ」 会・合・遭思いがけずある物事に行きあう。遭遇する。 「登校の途中で事故に━」 「思わぬ困難に━」 「思春期に文学に/と━」 「美しい風景に━」 「すばらしい一文に━」 川や道がある場所でいっしょになる。合わさる。合がっする。 「幹線道路とバイパスが━」 「支流が本流に━ところに温泉がある」 合・会〔古い言い方で〕出てきて相手になる。 「くせ者じゃ、皆の者、━・え━・え!」 ◆は「出う」とも。好ましくないものの場合には「遭」を使う。→会う であい 関連語 大分類‖会う‖あう 中分類‖会う‖あう

で‐ある・く【出歩く】🔗🔉

で‐ある・く【出歩く】 自五家などにじっとしていないで、外出して歩きまわる。あちこちに出かける。 「三日にあげず━」

で‐いり【出入り】🔗🔉

で‐いり【出入り】 自サ変出ることと入ること。ではいり。 「人の━がはげしい」 「━禁止」 自サ変仕事や商売の関係でその家や会社をしばしば訪れること。 「━の業者」 金銭の支出と収入。ではいり。 「何かと━の多い月」 数量が多くなることと少なくなること。増減。 「定数は五〇人だが多少の━はある」 地形が突き出ていることと入り込んでいること。 「━の多い海岸線」 けんか。もめごと。 「やくざの━」

でいり‐ぐち【出入り口】🔗🔉

でいり‐ぐち【出入り口】 人の出入りする所。 公用文では「出入口」。

で‐おく・れる【出遅れる】🔗🔉

で‐おく・れる【出遅れる】 自下一出るのが遅れる。また、物事をし始めるのが遅れる。 「スタートで━」 「選挙戦に━」 でおく・る(下二) 出遅れ

で‐がけ【出がけ(出掛け)】🔗🔉

で‐がけ【出がけ(出掛け)】 出かけようとするとき。出しな。 「━に電話が鳴る」 出かけて間もないとき。 「━に書店に寄る」

で‐か・ける【出かける(出掛ける)】🔗🔉

で‐か・ける【出かける(出掛ける)】 自下一 帰ることを前提として(ちょっとの間だけ)外出する。出向く。 「買い物に━」 「所用で大阪へ━」 「いそいそと━」 「〔あいさつで〕『どちらへお━・けになりますか』『ちょっと街まで』」 出ていこうとする。出かかる。 「━・けたところに客が来る」 でか・く(下二) 関連語 大分類‖移動‖いどう 中分類‖出発‖しゅっぱつ

でか・す【出来す】🔗🔉

でか・す【出来す】 他五 出てこさせる。作り上げる。また、不本意な事態を招く。しでかす。 「とんでもないことを━・してくれた」 見事にやり遂げる。うまくやる。 「━・したぞ」 ◇多く「でかした」の形で感動詞的に使う。 ◆本来は「できる」に対する他動詞。 とも、かな書きが一般的。

で‐かせぎ【出稼ぎ】🔗🔉

で‐かせぎ【出稼ぎ】 一定期間、家や故郷を離れ、よその土地や国へ行って働くこと。また、その人。 「━に行く」

で‐がたり【出語り】🔗🔉

で‐がたり【出語り】 歌舞伎で、浄瑠璃の太夫と三味線弾きとが舞台に設けられた席につき、観客に姿を見せて演奏すること。

で‐がらし【出涸らし】🔗🔉

で‐がらし【出涸らし】 茶などを何度もせんじたために、味や香りが薄くなっていること。また、そのもの。

でき‐あい【出来合い】━アヒ🔗🔉

でき‐あい【出来合い】━アヒ すでにできていること。また、そのもの。既製。 「━の背広」 ⇔あつらえ できあ・う(自五)

でき‐あがり【出来上がり】🔗🔉

でき‐あがり【出来上がり】 物が出来上がること。完成。 「━を待つ」 出来上がったぐあい。できばえ。 「━は今ひとつだ」 関連語 大分類‖できる‖できる 中分類‖完成‖かんせい

でき‐あが・る【出来上がる】🔗🔉

でき‐あが・る【出来上がる】 自五 すっかりできる。 「家[原稿]が━」 「頭の中でイメージが━」 「すっかり[九割方]━」 《「━・っている」「━・った」の形で》そのような性質・素質を生まれつき身につけている。 「人間が素直に━・ったところが取りえだ」 〔俗〕酒を飲んで、すっかり酔った状態になる。 「ビール一本で━・ってしまった」 ◆「できあがる」「でき上がる」も多い。 出来上がり 関連語 大分類‖できる‖できる 中分類‖できる‖できる

でき‐そこない【出来損ない】━ソコナヒ🔗🔉

でき‐そこない【出来損ない】━ソコナヒ できあがりが完全でないこと。変なできであること。また、そのもの。 「━の茶碗」 ◇能力が人より劣っている者をののしる語としても使う。 できそこな・う(自五)

でき‐たて【出来たて(出来立て)】🔗🔉

でき‐たて【出来たて(出来立て)】 いま出来上がったばかりであること。また、そのもの。 「━のパン」 「━のほやほや」

できちゃった‐けっこん【出来ちゃった結婚】🔗🔉

できちゃった‐けっこん【出来ちゃった結婚】 〔俗〕妊娠をきっかけにしてなされる結婚。できちゃった婚。 ◇略して「でき婚」とも。

でき‐ばえ【出来映え・出来栄え】🔗🔉

でき‐ばえ【出来映え・出来栄え】 できあがりのようす。また、できあがりのよいこと。 「見事な━だ」 「予想外の━だ」

で・きる【出来る】🔗🔉

で・きる【出来る】 自上一 事物が新たに生じる。 ものごとが自然に生じる。発生する。出現する。生まれる。 「顔ににきびが━」 「夫婦の間に子供が━」 「用事[友達]が━」 「生活にゆとりが━」 持ち主に注目すると、自分のものになる(手に入る、得られる)意を表す。「受験資格[金・暇]が━」 ものごとが意図的に作り出される。 「駅前にマンションが━」 「組合[原稿]が━」 「食事が━・きました」 作物が(立派に)育つ。また、立派に育って収穫される。 「今年は特別に甘みの強いナシが━・きた」 「この地方ではいい米が━」 《「━・きた…」「━・きている」の形で、上に材料・手段・機能・様態などを表す語句を伴って》ものがそのような特徴をもって作られている、そのようなものから構成されている意を表す。 「このパンはライ麦で━・きている」 「精巧に━・きたおもちゃ」 「丈夫に━・きた(=生まれついた)体」 「砂岩で━・きた砥石といし 《「━・きた」の形で》課された問題などがうまく達成された意を表す。 「筆記試験は━・きたんだが…」 《「━・きている」の形で》〔俗〕男女がひそかに結ばれたり言い交わしたりして、特別の関係になっている意を表す。 「あの二人は━・きている」 《人為的な事柄の後に付いて》そうすることが可能であることを表す。 「…をする」の可能を表す。 「いく通りにも解釈が━」 「牛の放牧が━土地を探しています」 「もう我慢が━・きない」 「彼はあてに━・きない」 「今日はゆっくりと━」 「解釈[覚悟]をする」など事柄を表す名詞の場合は、「…ができる」の形になる。「時間を無駄にする」「これを基準とする」など、「〜を…に[と]する」の形のものは、「時間を無駄にはできない」のように「〜を」のままのこともある。 サ変の複合動詞の語幹に付いて、可能を表す複合動詞を作ることもある。「解釈━」「ゆっくり━」 《「…ことが━」の形で、動詞の連体形に付いて》助動詞的に可能を表す。 「夕方までに着くことが━(=着ける)」 「彼を信じることが━・きない(=信じられない)」 「━ものだ」「━わけがない」「━とは」など反語や否定の表現を添えると、極端なことでも行う可能性があることを表す。「よくもあんな厚かましいことが━ものだ」 そうする能力があることを表す。 「彼女は英会話が━」 「この犬は主人の介助が━」 人柄・技能などがすぐれている。 「苦労しただけに人間が━・きている」 「本当によく━・きた人ですこと」 「おぬし、━な」 補動《「お[ご]…できる」の形で、間に動詞連用形や漢語サ変動詞語幹が入って》謙譲Aに…する、A(の事物)を…することが可能であるという動作について、Aを高める。 「先生にお会い━・きた」 「お部屋をご用意━・きました」 「それにはお答え━・きない」 ◇謙譲の「お[ご]…する」に可能の意が加わったもの。 謙譲語は自分の行為について言うものなので、他人の行為を述べる尊敬語として使うのは誤り。「お[ご]…になれる」「お[ご]…になることができる」などが適切。「×会員であればご利用できます→ご利用になれます」「×(お客様は)ご乗車できません→ご乗車になれません」→ご(御) ◆カ変動詞「でく(出来)」の連体形「でくる」の転。 今はかな書きが多い。 「出来る」は意図的な行為を表さないので、希望の助動詞「たい」は付かない。「×友達が出来たい→友達が出来てほしい/友達を作りたい」「×英語が出来たい→出来るようになりたい」 可能動詞や可能の助動詞(れる・られる)に「…ことができる」は付かない。「×話せることができる→話すことができる/話せる」 出来 関連語 大分類‖できる‖できる 中分類‖できる‖できる 大分類‖生‖せい 中分類‖生む‖うむ

できる‐かぎり【できる限り(出来る限り)】🔗🔉

できる‐かぎり【できる限り(出来る限り)】 できるだけ。 「━早く帰るようにしたい」

できる‐だけ【(出来るだけ)】🔗🔉

できる‐だけ【(出来るだけ)】 可能な限り。できるかぎり。 「━早く返事を下さい」 「援助については━のことをしたい」 「出来る丈」とも当てる。

できれ‐ば【出来れば】🔗🔉

できれ‐ば【出来れば】 連語可能ならば。出来るならば。 「━明日までに仕上げて欲しい」

で‐くわ・す【出会す】━クハス🔗🔉

で‐くわ・す【出会す】━クハス 自五たまたまであう。偶然に行きあう。でっくわす。 「駅でばったりと旧友に━」 「出喰わす」「出交す」とも。

で‐さか・る【出盛る】🔗🔉

で‐さか・る【出盛る】 自五 人が盛んに出てくる。 「夜桜を見に人が━」 季節の農作物などが盛んに出回る。 「市場にブドウが━」 出盛り

で‐しゃば・る【出しゃばる】🔗🔉

で‐しゃば・る【出しゃばる】 自五関係のないことや求められていないことに、よけいな口出しや手出しをする。さしでる。 「出来もしないことに━な」 出しゃばれる 出しゃばり

でず‐いらず【出ず入らず】🔗🔉

でず‐いらず【出ず入らず】 出入り・増減・損得・過不足などがないこと。ほどよいこと。 「何事も━にする」

で‐ずき【出好き】🔗🔉

で‐ずき【出好き】 名・形動外出が好きなこと。また、その人。 「━な性分」 ⇔出嫌い ‐さ

で‐す・ぎる【出過ぎる】🔗🔉

で‐す・ぎる【出過ぎる】 自上一 ほどよい程度をこえて出る。また、決められた基準以上に出る。 「前に━と危険だ」 「━・ぎて渋いお茶」 分をこえて、差し出がましい言動をする。 「━・ぎたまねをするな」 です・ぐ(上二) 出過ぎ

で‐ずっぱり【出ずっぱり(出突っ張り)】━ヅッパリ🔗🔉

で‐ずっぱり【出ずっぱり(出突っ張り)】━ヅッパリ 演劇などで、一人の役者がすべての出し物や幕、あるいは一幕中にずっと出演すること。 ある期間、ずっと出席または外出したままであること。 「一日中会議に━だった」 ◆現代仮名遣いでは「でづっぱり」も許容。

で‐ぞめ【出初め】🔗🔉

で‐ぞめ【出初め】 初めて出ること。特に、新年に初めて出ること。 新年に消防士や鳶とびの者が出そろって消防演習やはしご乗りを披露する行事。多くは一月六日に行う。 ◇「出初め式」の略。

で‐そろ・う【出う】━ソロフ🔗🔉

で‐そろ・う【出う】━ソロフ 自五出るはずの人や物がすっかり出る。 「役者[旬の野菜]が━」

で‐だし【出だし(出出し)】🔗🔉

で‐だし【出だし(出出し)】 物事の始まり。すべり出し。また、始まりの部分。 「━は好調だ」 「この曲は━がいい」

でたとこ‐しょうぶ【出たとこ勝負】🔗🔉

でたとこ‐しょうぶ【出たとこ勝負】 何の準備もなく、その場のなりゆきにまかせて事を決すること。 「━で交渉に臨む」 ◇さいころとばくで、出た賽さいの目で勝負を決めることから。

でっ‐ちり【出っ尻】🔗🔉

でっ‐ちり【出っ尻】 しりが突き出ていること。また、そのしりや、その人。 ◇「でじり」の転。

で‐づっぱり【出突っ張り】🔗🔉

で‐づっぱり【出突っ張り】 でずっぱり

でっ‐ぱ【出っ歯】🔗🔉

でっ‐ぱ【出っ歯】 上の前歯が普通より前の方へ突き出ていること。また、その歯。そっぱ。 ◇「でば」の転。

でっ‐ぱり【出っ張り】🔗🔉

でっ‐ぱり【出っ張り】 出っ張ること。また、出っ張ったもの。 「ほお骨の━」 「窓の━」 「岬の━」

でっ‐ぱ・る【出っ張る】🔗🔉

でっ‐ぱ・る【出っ張る】 自五外の方へ突き出る。 「ひさしが━」 ◇「でばる」の転。 出っ張り

で‐なお・す【出直す】━ナホス🔗🔉

で‐なお・す【出直す】━ナホス 自五 いったん引き返して、改めて出かける。 「留守なら明日また━・そう」 最初からやり直す。 「裸一貫から━」 出直し 関連語 大分類‖直す‖なおす 中分類‖直す‖なおす

で‐はいり【出入り(出入り)】━ハヒリ🔗🔉

で‐はいり【出入り(出入り)】━ハヒリ 自サ変出ることと入ること。でいり。 「人の━がはげしい」 金銭の支出と収入。でいり。 「何かと━の多い月」 数量が多くなることと少なくなること。増減。 「参加者には五、六名の━があるだろう」 関連語 大分類‖移動‖いどう 中分類‖出入はい‖ではいり

で‐はじめ【出始め(出初め)】🔗🔉

で‐はじめ【出始め(出初め)】 出回りだして間がないこと。 「━の松茸まつたけ

で‐はず・れる【出外れる】━ハヅレル🔗🔉

で‐はず・れる【出外れる】━ハヅレル 自下一町や村の中心から離れる。 「門前町を━・れた所に池がある」 出外れ

で‐はな【出端・出鼻】🔗🔉

で‐はな【出端・出鼻】 出ようとしたとき。また、出たとたん。でぎわ。 「━に不意の客が来る」 物事を始めてすぐ。また、物事を始めたばかりで勢いの盛んな時期。 「━を挫くじく(=意気込んで始めたところを妨げる。ではなを折る)」 「━を叩たたく」 ◆「でばな」ともいう。

で‐はら・う【出払う】━ハラフ🔗🔉

で‐はら・う【出払う】━ハラフ 自五人や物がすっかり出てしまう。 「係の者が━」

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