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さ-て【扨・扠・偖】🔗⭐🔉
さ-て [1] 【扨・扠・偖】
■一■ (接続)
(1)それまでの話をきりあげ,別な話題に移る意を表す語。ところで。「―,次に討論に入ります」
(2)これまでの話を受けて,次の話に続けていく語。そうして。それから。「―,舟に乗った桃太郎はいよいよ鬼が島に着きました」「渠(カレ)は…地理書とを書箱(ホンバコ)から出して,―静かに昨日の続きの筆を執(ト)り始めた/蒲団(花袋)」
■二■ (感)
(1)感心したり驚いたりしたときに発する語。「―,ここはどこだろう」
→さても
(2)次の行動に移ろうとするときに発する語。「―,ぼちぼち行くか」「―,困った」
(3)文末に用いて感動を表す語。…よ。「はて,そなたが待たば,愚僧も待たうは―/狂言・宗論(虎寛本)」
■三■ (副)
(1)その状態で。そのままで。「さらに,―過ぐしてむと思されず/源氏(夕顔)」
(2)(「さての」の形で)そのほかの。それ以外の。「―の人々は,みな臆しがちに鼻じろめる/源氏(花宴)」
→さてこそ
→さては
→さても
さて=しも🔗⭐🔉
――しも
「さて」を強めた言い方。そのようでもなお。そのような状態でこそ。「あまり物のほど知らぬやうに,―過ぐしはてず/源氏(末摘花)」
さて-お・く【扨措く・扨置く】🔗⭐🔉
さて-お・く [1] 【扨措く・扨置く】 (動カ五[四])
そのままにしておく。さしあたり話題から外しておく。多く「さておき」「さておいて」の形で用いる。「冗談は―・いて,本題にはいろう」「外国のことは―・き,日本では…」
さて-は【扨は】🔗⭐🔉
さて-は [1][0] 【扨は】
■一■ (接続)
(1)いろいろのことをしたあげく。遂には。「歌うやら騒ぐやら―踊り出す者まで出る始末だった」
(2)そういうことなら。しからば。「―心やすし,とて頸をのべてうたせたり/平治(中)」
(3)そのほかは。あるいは。「かの夕顔のしるべせし随身ばかり,―顔むげに知るまじき童一人ばかりぞ/源氏(夕顔)」
■二■ (感)
思い当たったり,納得したりしたときに発する語。それではきっと。「―,だまされたか」
■三■ (副)
そのままでは。「まさに―過ぐし給ひてむやと/源氏(末摘花)」
さて-また【扨又】🔗⭐🔉
さて-また [1] 【扨又】 (接続)
そうしてまた。それからまた。「まづ春はわらび出る,―夏は田をうゑ/狂言・法師が母」
さて-も【扨も】🔗⭐🔉
さて-も [1] 【扨も】
■一■ (感)
物事に感じ入ったときに発する語。ほんとにまあ。「―見事な桜だ」
■二■ (副)
そのままでいても。「―かひなければまかりぬる/蜻蛉(上)」
■三■ (接続)
話題を転じるときに用いる。さて。ところで。「返す返すうれしく対面したるかな。―いくつにかなり給ひぬる/大鏡(序)」
さても=さても🔗⭐🔉
――さても (感)
「さても」を強めた言い方。ほんとにまあ。「―うれしう対面したるかな/大鏡(藤氏物語)」
さても=その後(ノチ)🔗⭐🔉
――その後(ノチ)
さてそれから後。古浄瑠璃などで冒頭に用いられた慣用句。「―それ天地人の三才を観ずるに/浄瑠璃・花山院后諍」
大辞林に「扨」で始まるの検索結果 1-8。