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い【斎】🔗⭐🔉
い 【斎】 (接頭)
古く神に関連のある名詞に付いて,「神聖な」「清浄な」の意を表す。「―垣」「上つ瀬に―杙(クイ)を打ち/古事記(下)」
い-がき【斎垣】🔗⭐🔉
い-がき 【斎垣】
〔「い」は清浄神聖な,の意の接頭語〕
神社など神聖な場所の周囲にめぐらした垣。いみがき。「千早振る神の―も越えぬべし/拾遺(恋四)」
い-ぐし【斎串】🔗⭐🔉
い-ぐし 【斎串】
(1)神聖な串。麻や木綿(ユウ)をかけて神に供える榊(サカキ)や竹。玉串。いみぐし。「―立て神酒(ミワ)すゑ奉る/万葉 3229」
(2)物を刺す木串や竹串。[色葉字類抄]
いつき【斎】🔗⭐🔉
いつき 【斎】
(1)心身をきよめて神に仕えること。また,その人。特に斎宮・斎院。「賀茂の―には,孫王の居給ふ例多くもあらざりけれど/源氏(賢木)」
(2)神をまつる場所。「隼は天に上り飛び翔(カケ)り―が上の鷦鷯(サザキ)取らさね/日本書紀(仁徳)」
いつき-の-いん【斎院】🔗⭐🔉
いつき-の-いん ―
ン 【斎院】
⇒さいいん(斎院)

いつき-の-みこ【斎王】🔗⭐🔉
いつき-の-みこ 【斎王】
⇒さいおう(斎王)
いつき-の-みや【斎宮】🔗⭐🔉
いつき-の-みや 【斎宮】
(1)斎王(イツキノミコ)の居所。また,その忌みこもる御殿。
(2)神をまつる場所。特に伊勢神宮。「度会(ワタライ)の―ゆ神風にい吹き惑はし/万葉 199」
(3)大嘗祭(ダイジヨウサイ)の悠紀(ユキ)殿・主基(スキ)殿。
いつき-め【斎女】🔗⭐🔉
いつき-め [0] 【斎女】
神事に奉仕する少女司祭者。春日神社・大原野神社・松尾神社・住吉神社などに仕えた。斎子(イツキコ)。
いつ・く【斎く・傅く】🔗⭐🔉
いつ・く 【斎く・傅く】 (動カ四)
(1)心身の汚れを去り神に仕える。《斎》「此の三柱の神は,胸形君等の以ち―・く三前の大神なり/古事記(上)」
(2)神に仕えるような気持ちで大事に世話をする。《傅》「海神(ワタツミ)の神の命のみくしげに貯ひ置きて―・くとふ玉にまさりて/万葉 4220」
いま・う【忌まふ・斎まふ】🔗⭐🔉
いま・う イマフ 【忌まふ・斎まふ】 (動ハ四)
〔動詞「忌む」に継続の助動詞「ふ」の付いた語から〕
きらって避ける。「平家のし給ひたりしを―・うてなり/平家 11」
いみ【忌み・斎】🔗⭐🔉
いみ [2][1] 【忌み・斎】
〔動詞「いむ(忌)」の連用形から〕
(1)神に仕えるために汚(ケガ)れを避けて謹慎すること。
(2)死・産・血などの汚れに触れた人が一定期間,神の祀(マツ)りや他人から遠ざかること。「―が明ける」
(3)避けるべきこと。方角・日取りその他,一般によくないとされていること。差し支え。はばかり。「事の―あるはこたみはたてまつらじ/源氏(絵合)」
(4)他の語の上に付いて複合語を作り,汚れを清めた,神聖な,などの意を表す。「―斧」「―垣」「―鎌」「―竈(カマド)」「―場」「―柱」「―殿(ドノ)」「―服殿(ハタドノ)」
いみ-くら【斎蔵】🔗⭐🔉
いみ-くら 【斎蔵】
大和朝廷の三蔵(ミツクラ)の一。神物・官物を納めた蔵。斎部(インベ)氏が管理。
いみ-づき【忌(み)月・斎月】🔗⭐🔉
いみ-づき [2] 【忌(み)月・斎月】
忌み慎むべき月。一月・五月・九月をいい,結婚・出産などを嫌った。
いみ-どの【斎殿】🔗⭐🔉
いみ-どの [0] 【斎殿】
「斎館(サイカン)」に同じ。
いみ-び【忌(み)日・斎日】🔗⭐🔉
いみ-び [2] 【忌(み)日・斎日】
身を慎んで災いを避けるべき日。かつては,暦の悪日,親の命日,庚申(コウシン)の日などをいったが,のち,単に日常の仕事を休む日,縁起の悪い日と考えられるようになった。
いみ-び【斎火・忌(み)火】🔗⭐🔉
いみ-び 【斎火・忌(み)火】
火鑽(ヒキ)りでおこした清浄な火。供物の煮炊きなど神事に用いる。いむび。いんび。
いみび-の-ごはん【斎火の御飯】🔗⭐🔉
いみび-の-ごはん 【斎火の御飯】
斎火で炊いた飯。昔,六月・一一月・一二月の一日早朝に,内膳司から天皇に奉った。
いみべ【忌部・斎部】🔗⭐🔉
いみべ 【忌部・斎部】
⇒いんべ(忌部・斎部)
いむ【忌む・斎】🔗⭐🔉
いむ 【忌む・斎】
〔「いみ(忌・斎)」の転〕
「いみ」に同じ。他の語に付いて複合語を作る。「―斧(オノ)」「―鎌」「―御衣(ミゾ)」
い・む【忌む・斎む】🔗⭐🔉
い・む [1] 【忌む・斎む】 (動マ五[四])
(1)畏敬すべき崇高なものや不浄なものなどを,神秘的なものとして恐れ避ける。「西洋では一三という数を―・む」「月の顔見るは―・むこと/竹取」
(2)不快に思って遠ざける。近づくことを嫌う。《忌》「不正を―・む」「鏡は湿気を―・む」
(3)けがれを避けて慎む。「所を去て―・めとも云て/今昔 26」
(4)受戒する。「―・むことのしるしによみがへりてなむ/源氏(夕顔)」
いむ-こ【斎子・忌子】🔗⭐🔉
いむ-こ [1] 【斎子・忌子】
〔「いみこ」とも〕
(1)即位や大嘗祭(ダイジヨウサイ)に奉仕する少女。
(2)賀茂別雷(カモワケイカズチ)神社に仕える少女。
いもい【斎ひ・忌ひ】🔗⭐🔉
いもい イモヒ 【斎ひ・忌ひ】
(1)ものいみ。精進。「―をして吾はをらん/竹取」
(2)(「斎食」とも書く)精進の料理。「―の御鉢まゐるべきを/源氏(若菜下)」
いわい-ごと【祝(い)言・斎言】🔗⭐🔉
いわい-ごと イハヒ― [0][5] 【祝(い)言・斎言】
幸いを祈る言葉。祝いの気持ちを表す言葉。
いわい【斎】🔗⭐🔉
いわい イハヒ 【斎】
(1)心身を清浄にして無事安全を祈り神をまつること。「―の返り事の神賀(カミホキ)の吉詞(ヨゴト)奏したまはく/祝詞(出雲国造神賀詞)」
(2)神をまつる所。また,神をまつる人。「是の皇女伊勢の大神の―に侍り/日本書紀(雄略訓)」
いわい-こ【斎児】🔗⭐🔉
いわい-こ イハヒ― 【斎児】
大切に養い育てた子。いつきご。「錦綾の中に包める―も/万葉 1807」
いわい-ごと【斎事】🔗⭐🔉
いわい-ごと イハヒ― 【斎事】
心身を清浄にして神をまつること。「仰せたまひし次(ツギテ)のまにまに,―仕へまつりて/祝詞(出雲国造神賀詞)」
いわい-づき【斎月・祝ひ月】🔗⭐🔉
いわい-づき イハヒ― 【斎月・祝ひ月】
〔忌みつつしむべき月の意〕
正月・五月・九月を凶の月として避けて呼ぶ名称。「取分け―鬢附け・元結を調へ,人交りもしたからう/浄瑠璃・油地獄(下)」
いわい-どの【斎殿】🔗⭐🔉
いわい-どの イハヒ― [0] 【斎殿】
神をまつる建物。また,潔斎のため神職のこもる建物。
いわい-ぬし【斎主】🔗⭐🔉
いわい-ぬし イハヒ― 【斎主】
神をまつる人。神事をつかさどる人。神主。「汝を用(モ)て―として/日本書紀(神武訓)」
いわい-の-みや【斎宮】🔗⭐🔉
いわい-の-みや イハヒ― 【斎宮】
「いつきのみや{(1)(2)}」に同じ。「―を五十鈴の川上に興(タ)つ/日本書紀(垂仁訓)」
いわい-びと【斎人・忌人】🔗⭐🔉
いわい-びと イハヒ― 【斎人・忌人】
神をまつる人。神職。「―となりて仕へ奉らむ/古事記(中訓)」
いわ・う【斎ふ】🔗⭐🔉
いわ・う イハフ 【斎ふ】 (動ハ四)
(1)よい事があるように,身を慎む。禁忌を守る。「天地(アメツシ)の神に幣(ヌサ)置き―・ひつつ/万葉 4426」
(2)神聖なものとして祭る。「祝部(ハフリ)らが―・ふ社の黄葉も/万葉 2309」
(3)守る。「汝が佩(ハ)ける大刀になりても―・ひてしかも/万葉 4347」
(4)無事を祈る。「草枕旅行く君を―・ふと思(モ)ひて/万葉 4263」
さい【斎】🔗⭐🔉
さい 【斎】
■一■ [1] (名)
〔仏〕
(1)汚れを清め,行為をつつしむこと。
(2)八戒の中心をなす戒で,正午を過ぎて食事をとらないこと。
(3)仏事の際の食事。とき。おとき。
■二■ (接尾)
居室の名や文人などの雅号に添える。「自然―」「六無―」
さい-いん【斎院】🔗⭐🔉
さい-いん ―
ン [0] 【斎院】
京都賀茂神社の祭祀(サイシ)に奉仕した未婚の内親王または女王。また,その居所。天皇即位時に卜定(ボクジヨウ)され,原則としてその天皇一代の間つとめた。嵯峨天皇の代に斎宮にならって設け,後鳥羽天皇の代まで続いた。かものいつき。いつきのいん。

さいいん-し【斎院司】🔗⭐🔉
さいいん-し ―
ン― [3] 【斎院司】
斎院の諸事をつかさどる役所。いつきのいんのつかさ。

さい-え【斎会】🔗⭐🔉
さい-え ―
[1] 【斎会】
(1)僧尼を招いて食事を供する法会。
(2)「御斎会(ゴサイエ)」に同じ。

さい-おう【斎王】🔗⭐🔉
さい-おう ―ワウ [3] 【斎王】
伊勢神宮や賀茂神社の祭祀(サイシ)に奉仕した未婚の内親王または女王。一般には伊勢神宮の斎宮を指すことが多く,賀茂神社のほうは斎院と呼ばれる。天皇の即位時に卜定(ボクジヨウ)され,その天皇一代の間つとめるのを原則とした。いつきのみこ。
さいおはいじ-し【斎尾廃寺址】🔗⭐🔉
さいおはいじ-し サイヲハイジ― 【斎尾廃寺址】
鳥取県東伯町にある法隆寺式伽藍配置の古代寺院址。特別史跡。
さい-かい【斎戒】🔗⭐🔉
さい-かい [0] 【斎戒】 (名)スル
祭祀(サイシ)などを行う者が心身を清浄にすること。
さいかい-もくよく【斎戒沐浴】🔗⭐🔉
さいかい-もくよく [0] 【斎戒沐浴】 (名)スル
神仏に祈ったり神聖な仕事に従事するのに先立ち,飲食や行動を慎み,水を浴びて心身を清めること。
さい-かん【斎館】🔗⭐🔉
さい-かん ―クワン [0] 【斎館】
神事を行うとき神官などが参籠(サンロウ)して潔斎などをする建物。かんだち。いみだち。
さい-き【斎忌】🔗⭐🔉
さい-き [1] 【斎忌】
祭りの前に行う物忌み。神を迎えるために心身を清浄にした生活を送ること。
さい-ぐう【斎宮】🔗⭐🔉
さい-ぐう [3] 【斎宮】
天皇の名代として伊勢神宮に遣わされた皇女。また,その居所。天皇が即位すると未婚の内親王または女王から選ばれ,原則として譲位まで仕えた。一四世紀の後醍醐天皇の代まで続いた。斎王。いつきのみや。いみみや。
さいぐう-し【斎宮司】🔗⭐🔉
さいぐう-し 【斎宮司】
斎宮寮の前身。
さいぐう-の-いみことば【斎宮の忌み詞】🔗⭐🔉
さいぐう-の-いみことば 【斎宮の忌み詞】
伊勢の斎宮で用いられた忌み詞。神に奉仕するための,仏教や不浄に関する言葉の言い換えで,「延喜式(エンギシキ)」には「仏」を「中子(ナカゴ)」,「経」を「染め紙」,「僧」を「髪長(カミナガ)」,「死」を「なほる」,「血」を「あせ」というなど一四種が示されている。
さいぐう-の-にょうご【斎宮女御】🔗⭐🔉
さいぐう-の-にょうご 【斎宮女御】
(929-985) 平安中期の歌人。三十六歌仙の一人。本名,徽子(キシ)。重明親王の王女。斎宮から村上天皇の女御となり,規子内親王を生む。「天暦十年歌合(斎宮女御歌合)」を催す。承香殿女御。式部卿女御。家集「斎宮女御集」
さいぐう-りょう【斎宮寮】🔗⭐🔉
さいぐう-りょう ―レウ 【斎宮寮】
斎宮に関する事務をつかさどる役所。伊勢国多気郡竹郷に設置。いつきのみやのつかさ。
さい-こく【斎国】🔗⭐🔉
さい-こく [0] 【斎国】
大嘗祭(ダイジヨウサイ)のとき悠紀(ユキ)殿・主基(スキ)殿に供える饌米・神酒料を作るために,特に卜定された国。
さい-じき【斎食】🔗⭐🔉
さい-じき [0] 【斎食】
(1)〔仏〕 僧侶の食事。午前中の定められた時間に食するもの。とき。
(2)仏事・法要などで供される食事。とき。
さい-しゅ【斎主】🔗⭐🔉
さい-しゅ [1] 【斎主】
「祭主(サイシユ){(1)}」に同じ。
さい-じょ【斎女】🔗⭐🔉
さい-じょ ―ヂヨ [1] 【斎女】
神に仕える未婚の処女。いつきめ。
さい-じょう【斎場】🔗⭐🔉
さい-じょう ―ヂヤウ [0] 【斎場】
(1)祭祀(サイシ)を行う清浄な場所。祭場。
(2)葬式を行う場所。「青山―」
(3)大嘗祭(ダイジヨウサイ)の時,神饌(シンセン)を調えるために設けられる建物。
さいたら-ぶし【斎太郎節】🔗⭐🔉
さいたら-ぶし 【斎太郎節】
〔掛け声の「さいどやら」「さいたら」に「斎太郎」を当てたもの〕
宮城県松島沿岸の民謡で,鰹漁(カツオリヨウ)の大漁祝い唄。
→大漁唄い込み
さい-でん【斎田】🔗⭐🔉
さい-でん [0] 【斎田】
(1)神饌(シンセン)に用いる米を栽培する田。
(2)大嘗祭(ダイジヨウサイ)に供進する御酒・御饌の料となる新穀を作る田。悠紀(ユキ)・主基(スキ)の両田。
さいでん-てんてい【斎田点定】🔗⭐🔉
さいでん-てんてい 【斎田点定】
斎田を亀卜(キボク)によって定める儀式。斎田卜定(ボクジヨウ)。
さい-とう【柴灯・斎灯】🔗⭐🔉
さい-とう 【柴灯・斎灯】
神仏の前で焚(タ)くかがり火。
さいとう【斎藤】🔗⭐🔉
さいとう 【斎藤】
姓氏の一。
さいとう-きはく【斎藤喜博】🔗⭐🔉
さいとう-きはく 【斎藤喜博】
(1911-1981) 教育者・教育学者。アララギ派歌人。群馬県生まれ。群馬師範学校卒。島小学校校長として特異な実践を指導。
さいとう-げっしん【斎藤月岑】🔗⭐🔉
さいとう-げっしん 【斎藤月岑】
(1804-1878) 江戸末期の文人。江戸神田の人。名は幸成。和漢の学に通じた。祖父幸雄が撰し,父幸孝が補修した「江戸名所図会」を校訂・刊行した。
さいとう-さねもり【斎藤実盛】🔗⭐🔉
さいとう-さねもり 【斎藤実盛】
(?-1183) 平安末期の武将。越前の人。長井斎藤別当とも。源為義・義朝父子,のち平宗盛に仕えた。平維盛が源義仲を北陸に攻めたとき,篠原の合戦で錦の直垂に白髪を黒く染めて奮戦したが,手塚光盛に討たれた。
→実盛
さいとう-せつどう【斎藤拙堂】🔗⭐🔉
さいとう-せつどう ―セツダウ 【斎藤拙堂】
(1797-1865) 江戸後期の儒者。津藩士。昌平黌で古賀精里に学び,藩校で教鞭をとる。詩文に秀でた。警世の書「海防策」「海外異伝」を著す。他に「拙堂文話」など。
さいとう-たかお【斎藤隆夫】🔗⭐🔉
さいとう-たかお ―タカヲ 【斎藤隆夫】
(1870-1949) 政治家。兵庫県生まれ。東京専門学校卒。エール大学に学ぶ。弁護士から政界に転じ,憲政会・民政党議員として,軍部に抵抗する議会活動を展開,1940年日中戦争処理に関し反軍演説を行い,議会から除名された。敗戦後も議会にあり,吉田・片山内閣の国務大臣。
さいとう-たけし【斎藤勇】🔗⭐🔉
さいとう-たけし 【斎藤勇】
(1887-1982) 英文学者。福島県生まれ。東大教授。植村正久の薫陶を受け,重厚な学風で日本の英文学研究の礎を築いた。主著「英詩概論」「イギリス文学史」
さいとう-たつおき【斎藤竜興】🔗⭐🔉
さいとう-たつおき 【斎藤竜興】
(1548-1573) 戦国時代の武将。斎藤義竜の子。父の死により家督を継ぐが,織田信長に圧迫され伊勢長島に退去。さらに朝倉義景を頼ったが,信長に討たれ斎藤氏は三代で滅亡した。
さいとう-どうさん【斎藤道三】🔗⭐🔉
さいとう-どうさん ―ダウサン 【斎藤道三】
(1494-1556) 戦国時代の武将。もと山城国の油商人という。美濃国守護土岐頼芸(ヨリナリ)の臣。守護代斎藤氏を継いで,秀竜を名乗り,稲葉山城に拠る。のち頼芸を追い美濃一国を領して勢威を振るったが,長子義竜と戦い,長良川で敗死。織田信長はその女婿。
さいとう-とくげん【斎藤徳元】🔗⭐🔉
さいとう-とくげん 【斎藤徳元】
(1559-1647) 江戸初期の俳人。名,元信。別号,帆亭。美濃の生まれ。織田秀信の臣。里村昌琢に連歌を学ぶ。俳諧を嗜み,江戸の俳壇で活躍。著「誹諧初学抄」「尤之双紙」など。
さいとう-としみつ【斎藤利三】🔗⭐🔉
さいとう-としみつ 【斎藤利三】
(?-1582) 戦国・安土桃山時代の武将。明智光秀に仕え本能寺の変に加わる。山崎の戦で敗れ斬首された。徳川家光乳母春日局(カスガノツボネ)はその娘。
さいとう-ひこまろ【斎藤彦麿】🔗⭐🔉
さいとう-ひこまろ 【斎藤彦麿】
(1768-1854) 江戸後期の国学者。石見国浜田の松平氏に仕え,江戸に住む。伊勢貞丈・本居大平らに学ぶ。家集「蓬
集」,著「勢語図説抄」など。

さいとう-ひでお【斎藤秀雄】🔗⭐🔉
さいとう-ひでお ―ヒデヲ 【斎藤秀雄】
(1902-1974) 音楽教育家。東京生まれ。新交響楽団の首席チェロ奏者・指揮者をつとめ,戦後は「子供のための音楽教室」(のちの桐朋音楽大学)を開設。多くの音楽家を育成した。
さいとう-ひでさぶろう【斎藤秀三郎】🔗⭐🔉
さいとう-ひでさぶろう ―ヒデサブラウ 【斎藤秀三郎】
(1866-1929) 英語学者。仙台の人。工部大学校中退。一高教授。1896年(明治29)東京神田に正則英語学校を創立。辞書・教科書の編纂に携わり,英語教育に貢献。主著「熟語本位英和中辞典」
さいとう-まこと【斎藤実】🔗⭐🔉
さいとう-まこと 【斎藤実】
(1858-1936) 海軍軍人・政治家。岩手県生まれ。五・一五事件後,犬養内閣の後を継いで1932年(昭和7)挙国一致内閣を組閣し,満州国建設・国際連盟脱退など強硬外交政策を展開したが,帝人事件により総辞職。二・二六事件で暗殺された。
さいとう-もきち【斎藤茂吉】🔗⭐🔉
さいとう-もきち 【斎藤茂吉】
(1882-1953) 歌人。山形県生まれ。東大医学部卒。正岡子規に傾倒,伊藤左千夫に師事。「アララギ」の中心的な同人。生の感動を表出した歌集「赤光」や「あらたま」によって文壇を瞠目(ドウモク)させた。他に歌集「ともしび」「白き山」,歌論集「童馬漫語」,評論「柿本人麿」など。
さいとう-やくろう【斎藤弥九郎】🔗⭐🔉
さいとう-やくろう ―ヤクラウ 【斎藤弥九郎】
(1798-1871) 幕末の剣客。神道無念流の使い手。越中の人。千葉周作の玄武館,桃井(モモノイ)春蔵の士学館とともに幕末三大道場の一つとして有名な練兵館を開く。維新後,新政府に出仕。
さいとう-よしたつ【斎藤義竜】🔗⭐🔉
さいとう-よしたつ 【斎藤義竜】
(1527-1561) 戦国時代の武将。父斎藤道三を長良川で敗死させ,美濃一国を領した。美濃進攻をはかる織田信長と戦ったが病死。
さいとう-りょくう【斎藤緑雨】🔗⭐🔉
さいとう-りょくう 【斎藤緑雨】
(1867-1904) 小説家・評論家・随筆家。三重県生まれ。明治法律学校中退。本名,賢(マサル)。別号,正直正太夫など。文壇きっての皮肉屋・毒舌家として,風刺諧謔に富んだ評論や随筆で知られた。鴎外・露伴との文壇時評「三人冗語」,小説「かくれんぼ」「油地獄」,評論随筆集「あま蛙」など。
さい-にち【斎日】🔗⭐🔉
さい-にち [0] 【斎日】
(1)在家(ザイケ)の仏教徒が八戒を保って精進する日。毎月の八・一四・一五・二三・二九・三〇日を六斎日という。さいじつ。
(2)「賽日(サイニチ)」に同じ。
とき【斎】🔗⭐🔉
とき [2] 【斎】
〔仏〕
〔仏弟子の戒律として正午を過ぎての食事を禁ずる規定があり,時間内の食事を斎食(サイジキ)・斎,時間外のそれを非時食(ヒジジキ)・非時といい,これが時刻にかかわるものである所から,食事を「とき」と呼ぶ〕
(1)僧侶や修行者が戒に従って,正午前にとる食事。時食。おとき。
⇔非時
(2)肉・魚などを用いない料理。精進料理。
(3)法会の際に出される食事。施食(セジキ)。
(4)法会,仏事の俗な呼び方。
とき-び【斎日】🔗⭐🔉
とき-び [2] 【斎日】
僧侶に斎(トキ)を振る舞う日。
とき-ひじ【斎非時】🔗⭐🔉
とき-ひじ 【斎非時】
〔斎は午前の食事,非時は午後の食事の意〕
禅家で,僧侶の食事のこと。また,法事などで僧に供する食事。「―も,人に等しく定めて食はず/徒然 60」
ものいみ-の-たち【物忌みの館・斎の館】🔗⭐🔉
ものいみ-の-たち 【物忌みの館・斎の館】
⇒かむだち(神館)
ゆかわ-あみ【斎川浴み】🔗⭐🔉
ゆかわ-あみ ユカハ― 【斎川浴み】
身を清めるために川で水を浴びること。「天皇,乃(スナワ)ち―斎戒(モノイミ)して/日本書紀(崇神訓)」
ゆき【悠紀・斎忌・由基】🔗⭐🔉
ゆき 【悠紀・斎忌・由基】
〔「斎酒」で,新聖な酒,の意〕
大嘗祭(ダイジヨウサイ)のとき,神事に用いる新穀を奉るため卜定(ボクジヨウ)によって選ばれた第一の国郡。悠紀の国。
→主基(スキ)
ゆ-くわ【斎鍬】🔗⭐🔉
ゆ-くわ ―クハ 【斎鍬】
斎(イ)み清めて神事に用いる鍬。「―持ちて東を向き佃を耕す/止由気宮儀式帳」
ゆ-だね【斎種】🔗⭐🔉
ゆ-だね 【斎種】
祭りをして斎(イ)み清めた稲の種。清浄な種子。「―蒔くあらきの小田を求めむと/万葉 1110」
ゆ-つ【斎つ】🔗⭐🔉
ゆ-つ 【斎つ】 (連語)
〔「ゆ(斎)」に格助詞「つ」の付いたもの〕
名詞の上に付いて,神聖な,清浄なの意を表す。「―磐群(イワムラ)」「―爪櫛(ツマグシ)」など。「―いはむらに走り就きて/古事記(上)」
ゆ-にわ【斎場・斎庭】🔗⭐🔉
ゆ-にわ ―ニハ 【斎場・斎庭】
斎(イ)み清めた所。祭りの庭。「吾が高天原に御(キコシメ)す―の穂(イナホ)を以て/日本書紀(神代下訓注)」
ゆはだ-おび【斎肌帯】🔗⭐🔉
ゆはだ-おび [4] 【斎肌帯】
岩田(イワタ)帯のこと。
ゆまわ・る【斎はる】🔗⭐🔉
ゆまわ・る ユマハル 【斎はる】 (動ラ四)
けがれをさけて慎む。斎戒する。物忌みをする。「忌部の弱肩に太たすき取り掛けて持ち―・り仕へ奉れる幣帛(ミテグラ)を/祝詞(祈年祭)」
さいかい【斎戒沐浴(もくよく)】(和英)🔗⭐🔉
さいかい【斎戒沐浴(もくよく)】
purification.
さいじょう【斎場】(和英)🔗⭐🔉
さいじょう【斎場】
a funeral hall.
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