きや‐きや ［副］_スルからだの一部がするどく痛むさま。「何か胸が―して、はらはらと落涙した」〈鏡花・高野聖〉危ぶんでひやひやするさま。「わしゃ危うて―する」〈浄・丹波与作〉

きゃく【客】 ［名］訪ねてくる人。また、招かれてくる人。まろうど。「―をもてなす」料金を払って、物を買ったり、乗り物に乗ったりする人。顧客・乗客・観客など。「―の入りが悪い」旅人。また、止宿人。「不帰の―」主体または自分と対立するもの。客体。「月の題に大仏を詠み合せて大仏が主となり月が―となるとも」〈子規・俳句問答〉（多く「お客さん」の形で）ある組織の中で、別格扱いされる人。勝負事・商売などで、くみしやすい相手。月経のこと。〔接尾〕助数詞。接待用の道具・器物を数えるのに用いる。「吸物椀_（わん）五―」 ［類語］_（）客人・来客・訪客・来訪者・訪問者・賓客・来賓・まろうど・ゲスト／_（）顧客・花客・得意・クライアント‥乗客・旅客‥観客・観衆・聴衆

客が付・く 顧客があらわれる。買い手がつく。また、固定客をもつ。

客発句（ほつく）に亭主脇（わき） 連歌や連俳で、客に発句をよませ、主人が脇句をつけること。客に花をもたせることのたとえ。

客をする 客を招いて、もてなす。「赤い飯を炊いて―するという相談が」〈漱石・こゝろ〉

客を取・る 芸者や遊女が客を迎えて相手をする。

客を引・く 遊びや宿泊の客を誘い寄せる。客を招き入れる。「父は…其処で食事をすれば睡眠もするし、客も引くという風で」〈上司・父の婚礼〉

きゃく【_△格】 奈良・平安時代の律令の追加法令。律令の追加・修正の必要があるとき、詔勅・太政官符の形式で公布した。また、それを編集した書物。

きゃく【脚】 〔接尾〕助数詞。机・椅子_（いす）など、あしのついた道具を数えるのに用いる。「机五―」

き‐やく【奇薬】 不思議なほどよく効く薬。

き‐やく【既約】 数学で、分数の分母・分子が１以外の公約数をもたないこと。また、整数や整式が二つ以上の因数の積に分解できないこと。