長き眠（ねぶ）り 長い間の眠り。迷いから長くさめないことのたとえ。「逢ふと見しその夜の夢のさめであれな―は憂かるべけれど」〈千載・恋四〉死ぬこと。永眠。「七十の夢より後のいかならん―の果てぞ悲しき」〈続千載・雑下〉

長き夜 夜明けまでの時間が長い夜。特に、秋の夜。《季　秋》「―やひそかに月の石だたみ／万太郎」

長き世の闇（やみ） 釈尊の入滅後を闇にたとえたもの。また、無明の闇。「まつはれてこそは、―にもまどふわざななれ」〈源・横笛〉

長き別れ 長い間の別れ。また、永久に会えない別れ。永別。永の別れ。「これもまた―になりやせむ暮を待つべき命ならねば」〈新古今・恋三〉

ながき【長き・永き】 《形容詞「ながし」の連体形から》ながいこと。ながい期間。「三〇年の―にわたり勤務した」