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なか‐なか【中中】🔗🔉

なか‐なか中中】 [一]〔名・副〕 ①なかほど。半途。中途。後撰和歌集「葛城や久米ぢに渡す岩橋の―にても帰りぬるかな」 ②不徹底・不十分な状態、もしくは過度の状態が、逆に不満をかき立てること。なまじい。なまなか。また、それくらいならば、いっそのこと、の意。万葉集17「―に死なば安けむ君が目を見ず久ならば術すべなかるべし」。源氏物語桐壺「かしこき御蔭をばたのみきこえながら…―なる物思ひをぞし給ふ」 ③逆の状況や意味をもたらすこと。かえって。源氏物語夕顔「隣の用意なさを、いかなることとも聞き知りたるさまならねば、―恥ぢかかやかむよりは罪許されて」 ④かなりの程度であるさま。ずいぶん。相当に。狂言、夷大黒殿「まづ注連を張りませう。やあ、―好うござる」。東海道中膝栗毛8「―いい菓子だぞ」。「―のものだ」「―しっかりした人」 ⑤(否定の語を伴う)簡単には。すぐには。続古事談2「良からぬ新儀行ひたる者、初めに思ひ立つ折りは―人に言ひあはする事なし」。世間胸算用4「亭主の腸をくり出して埒を明くるといへば、外の掛乞どもは―済まぬ事と思ひ、皆帰りける」。「―うまくいかない」 [二]〔感〕 (謡曲・狂言などに多く使われる)肯定の応答語。いかにも。勿論。謡曲、実盛「さては名のらでは叶ひ候まじきか。―のこと、急いで名のり候へ」。狂言、末広がり「ただ今申したことの。―」 ⇒中中でもない

広辞苑 ページ 14554 での中中単語。